【シネマレビュー】スリービルボード#20180311

3月11日 吉祥寺オデオン

アカデミー賞、主演女優賞・助演男優賞を受賞した話題作。アカデミー賞結果発表前から日本では公開されていたので、この受賞を気に延長されるかな?と思ったらもう上映終了間近!ってことで滑り込みで観てきました。TOEIC帰りに(笑)

ミズーリ州の片田舎。今はもう使われていないビルボード(交通広告看板)に意味深なメッセージが掲げられたことから動き出すストーリー。

この映画の素晴らしさは、きっと日本の田舎、もしくはアメリカの田舎や南部にいた事がある方でないと100%理解できないんじゃないのかな、っと感じました。

アメリカでもある「田舎の堅苦しい雰囲気」「人種差別」それを超えた人々の交流。

私は、ミズーリではないですがアメリカの田舎にいたことがあります。なので、なんとなくアメリカでおきうる「人種差別」には少しふれているので、その点が比較的リアルに描かれていたのがイマドキっぽいな、と。

本国アメリカでヒットし話題になったのは「人種差別」発言が話題となった某大統領の影響もあるのかもしれません。


映像美はそこまで特筆すべきものはないかもしれないけれど、音楽が素晴らしかった。登場人物たちの心情を表すような音楽。きっと「なにかが起こる」と感じさせる嫌な曲。今も耳に焼き付いています。

それ以上に言うべきは役者陣でしょう。アカデミー賞受賞も納得でした。主人公ミルドレッドの力強い、娘思いの母親には感動しました。

個人的には、ウィロビーとディクソンの「嫌な刑事」がとても素晴らしくて、お二方ともアカデミー賞ノミネートされるだけある!と納得でした。

ディクソンに関しては最初は本当にイライラして中盤のとあるシーンでは「お前が氏ねや」とまで思ってしまったのですが苦笑。その後の展開での心情変化がとてもわかりやすく、素晴らしかったです。


アクションがどーん!

音響がずかーん!

という作品では決してなく、静かに心に語りかける作品ではありますが、劇場ではなくてもぜひ観ていただきたい作品ですね。


「スリービルボード」

(原題:three billboards outside ebbing missouri/直訳すると、「ミズーリ州エビング郊外の3つの看板」でしょうか…。)

http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/


ストーリー:☆☆★★★

演出:☆☆★★★

役者の演技:☆★★★★

総合:☆☆★★★


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