徒然物語55 新連載
私達の日常では
時として予想だにできない超常現象が巻き起こる
怪異、幽霊、妖怪…
彼は、そんな驚異から人々を守るため立ち上がった正義の味方
その名も
陰陽師
呪詛柱・断三郎!
さあ、彼とその仲間たちの活躍に刮目せよ!
「どうですか?
新連載はこれで行こうと思うのですが。
断三郎は陰陽師の家系で生まれつき霊媒体質なのです。
でも、実は母は妖狐という設定で…」
「待って、待って。まずこれ、ギャグマンガで行くおつもりですか?」
「いえいえ。少年漫画にふさわしいバトルもので行こうと思っていますが。」
「…う~ん。残念ですが、今回も早期打ち切りの臭いがプンプンするんですけど。まず、設定がありきたり過ぎますよ。幽霊や妖怪を相手に戦うバトル漫画なんて山のようにあります。それに、出生の設定もそこまで意外性はありません。」
「うっ…す、するどい…」
「そして、何よりじゅそばしら・だんざぶろうってダサすぎませんか?
今時流行りませんって。そんな名前!
先生、次打ち切りになったら、今後ウチでの連載の目はなくなるって、何回も言ってきましたよね?真剣に考えてくださいよっ!」
「すみません、これでも真剣に考えたんですけど…」
「全然ダメです!主人公の名前とか、設定とか…もう一回練り直しますよ!私も手伝いますから!」
「ありがとうございます。北一色さんが担当で本当に良かったです~」
「お礼はいいんです!何度も言いますが、先生を一流の漫画家にするのが私の使命なんですから!その為なら努力は惜しみません!さあ、始めますよ!」
「はっはい~」
数時間後…
「よし。これで行きましょう!荒療治でしたが、大分よくなりましたよ!」
「北一色さん、ありがとうございます。
『養蜂家 パチ塚パチ次郎のどんでん譚』
これなら、人気間違いなしですね!」
「キャッチコピーはこうです!」
新連載 須川一郎先生渾身の一作!
蜜蜂を操り、怪異に立ち向かうパチ次郎の運命やいかに!?
乞うご期待!!
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