徒然物語59 ソウルサイクル

信号待ちの車内。
 
少し開けたサイドウィンドウから、春らしい暖かな空気が流れ込んでくる。
 
ふとした時に、考えることがある。
 
人は死んだらどうなるのか。
 
誰もが一度は疑問に思うだろう。
 
神様、仏様を信じている人
死んだら無と考えている人
漠然とただ不安を抱える人
 
考え方は人それぞれだ。
 
私にも考えがある。
 
やはり生き物には魂というものがあると思う。
魂は死ぬと肉体という器から抜け出て、別の生物に生まれ変わるのではないか。
 
それは、人間にとどまらず、犬や猫、鳥、魚、昆虫に至るまで、生きとし生けるもの全てが対象で…。
 
もう一つ時間の流れについても考えてみる。
 
時間は前にしか進まないが、恐ろしく長い目で見ると、この星の中では、
生命誕生⇒人類繫栄⇒生命滅亡
というサイクルが何万回、何億回と繰り返されているのではないか。
 
この輪の中で、魂は様々な生物を転々として時間の流れを進んでいく。
滅んで創世記の地球に戻ったら、また微生物からのスタートだ。
 
無限に続く輪の中でこの魂は今、私という器の中に収まっている。
 
こいつはどんな過去を生きて、そして、どんな未来を生きていくのか…
 
過去は有名な戦国武将だったかもしれない。
絵画にもなった、有名な忠犬だったかも?
次は、有名アスリートの人生を歩むかも?
 
もしかすると、過去のサイクルでは、あなたとして生きていたかもよ?
 
な~んて、そんな視線で見つめられているなんて。
 
畑作業真っ最中のおばあちゃんも、夢にも思わないよな。

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