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主体的に行動し、喜びを感じられる教室にするために

体操服に着替えさせられて、グラウンドに連れて行かれて、やりたくもない運動をさせられるのが苦痛でたまらなかった。だからずっと長い間自分は運動が不得意なんだと思っていました。でも社会に出て、自分の意思でスポーツを始めてみると、これがやたら面白いんです。「運動するのってこんなに楽しいものだったのか」と目からウロコがぼろぼろと落ちたような気持がしました。じゃあ、これまで学校でやらされてきたあの運動はいったい何だったんだろう?そう思うと茫然としてしまいました。

作家 村上春樹さんの言葉

これは、今でこそランニング好きで知られている村上春樹さんですが、身体を動かすのが元々好きだったかというと、そうでもなかったようです。
むしろ、小学校から大学まで体育の授業が嫌で仕方がなかったそうです。
このねじれも、外在的アプローチを強制的にさせられていることに原因があります。

自分との接点を見出せず、関心もない目的を課され、そのための行動を強いられることに、人は苦痛を感じます

人生のレールを外れる衝動のみつけかた

人の心を無視する外在的アプローチは息苦しくさせ、まさに苦行となるでしょう。自分自身の学びや成長にもつながらないでしょう。
実際に学校でも往々にしてこの外在的アプローチの強制は起こり得ます。
どうしても一斉指導だと、子供によっては難しかったり興味、関心がなかったりしてやる気が起きません。
だからこそ、個別最適な学びが叫ばれています。
でも、実際に現場で個別最適な学びが行われているのか?

・現実には、やっているけど、それが効果的で実際の成長につながるものにはなっていないことが多い。
・教員の意識の差によって個別最適な学びが確保されている学級とそうでない学級に分かれる。
といったところでしょうか。
GIGAスクール構想が浸透し、AIドリル学習が我々の地域にも導入されました。それはまさに個別最適化された学びが保障できます。

ただ、我々が活用しているAIドリル学習で言えばですが、
・音声読み上げ機能がない
・文字ベースで理解しなければならない
などで、読むことが苦手な子にとっては難しいのです。

また、実際のペーパーテストに反映されず、自分自身の成長を実感できないこともしばしば起こります。
6年生が実際にAIドリルを活用した感想は、「漢字の復習には役立つかな」
と、1年生からひたすら漢字復習をAIドリルでやっていた子供が話してくれました。実際にテストの点数は上がったようです。
さらには、単調な問題で飽きる子もいます。AIが一度間違えた問題を再度課す機能があるのですが、間違いが多いとやり直し問題が永遠に出てきて、それが嫌で意欲を下げる子もいます。

課題はありますが、宿題はAIドリル学習は個別最適化された学びを保証する1つのツールであることは確かなので、教員がどれだけねらいをもって取り組むかが大切です。
そしてわすれてはならないのは、
自分との接点を見出せず、関心もない目的を課され、そのための行動を強いられることに、人は苦痛を感じる外在的アプローチにならないように、子どもの主体的な学びを保証しなければなりません。

…と、いうことは内在的アプローチがいいのでしょうが、
そもそも小学生が内在的に「頑張ろう!」とはならないでしょう。
そのため、
「ここまで頑張ったら宿題無し!」とか
「ゴールデンウィークの宿題早めに渡しておくから!」とか
「頑張ったら、お楽しみタイム!」とか…
(あんまりいい例を思い浮かばなかったのでこれくらいで止めときます)

これらのご褒美をエサにして、達成感や充実感を持たせることは大事です。
また、
「人狼をさせたら子どもたちの話を聞く力が高まった!」
という先生もいます。
遊びの中から知らず知らずのうちに能力が高まることもあります。
それをねらってできるのがプロの教員でしょう。

よって、AIドリルもすべて終わらせたら○○のご褒美!のエサで釣る作戦がよいのでしょうか(笑)

正解はありません。目の前の子供たちの実態に応じて、よりよい方法を創り上げていきましょう。
自分との接点を見出だし、関心の高い目的に向かって取り組み、主体的に行動し、喜びを感じられるようにしたいですね。

今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。




















































































































































































































































































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