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【映画】漆黒天 終の語り ネタバレ有

東映が数年前から始めた「ムービー&ステージ」略して「ムビステ」の第三弾 映画と舞台で同じ作品の異なる時間(前編、後編みたいな)を描くというものです。
ムビ×ステ (toei-movie-st.com)
題材は必ず時代劇
京都 太秦の東映スタジオを活用するのが目的でしょうかね。
あそこは各分野のプロフェッショナルが揃う場所、すたれないようにしてほしいから、この企画は大歓迎です。

映画はミニシアター系に分類されるので、上映館も少なく、ご存じない方が多いと思います。
でもこれは見て損はない作品ですよ。

話しはこう
「この町で……俺を見たことはないか?」
ぼろを纏った男(荒木宏文)が江戸の町に現れた。
男はなりゆきから喜多(小宮有紗)というコソ泥女を助ける。
喜多は「助けてくれた」お礼にと、
記憶を失くした男に<名無し>の名を与えて、
狂言作者の玄馬(唐橋充)、
ごろつきの邑麻兄弟(松田凌・長妻怜央)らを巻き込み
その素性の手がかりを求めはじめる。
現状で名無しについてわかっている事実は、
どうやら自分は謎の剣客たちに命を狙われている、ということ。
しかもその度に圧倒的な剣技で返り討ちにしてきたらしい。
なぜ自分がこれほどまでに強いのかも思い出せない。
だが、町で悪事の限りを尽くしてきたという<日陰党>の名を聞いた時、
記憶の中にただひとつ残る<愛する者の死に際>が思い出される。
同じ頃、与力である玖良間士道(鈴木裕樹)や皿月壬午(小澤雄太)は
ある計画を実行に移そうとしていた。

脚本の末満さんが、ほぼ荒木さんあて書きした作品だけあり、彼にピッタリです。
流れるような殺陣、美しい眼差し、舞台メイクではなくあれほど黒髪ロン毛が似合う俳優はそうそう居ないでしょう。
荒木さんを含め、2.5次元舞台で活躍している役者さんが出ていますので、長回しの殺陣が可能だったとか。
そうでしょう、そうでしょうとも

荒木さんは双子役(本当に双子かは不明ですが、十中八九そう)ですが、相対した時に感じた育ちの違い!
(一人は武家の跡取り、一人は捨てられ(しかも殺されかけた)修羅場を生き延びてきた)
荒木さん、凄いな~~と惚れ惚れしちゃいました。

わたしは3回見たのですが、分かってから見ると、前半での喜多の涙や、邑麻兄弟の憎悪に満ちた表情の意味が解るんですよ。
ミステリーとなっている通り、生き残ったのはどっち?
崖から落ちたほうが、本当に旭太郎(くたろう)なの?

自分なりに答えは出して、自信はあるけど、数日経つと、本当に正しい?
やっぱり逆?
と疑心暗鬼になるのです。
だから数回見に行ってしまうのですよ。
8月公開の舞台は、映画の前日譚なのですが、そこで疑問は解消されるらしいのです。

末満さんの伏線回収は流石なんですけど、彼の事だから客席の斜め上をいくことになるのでしょうね~

舞台での一人二役もどうやるのか、今から楽しみです。

本当は映画もあと数回見たいし、舞台も2回しかチケット取ってないけど、可能なら増やしたいな~


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