王様は1日1回、納豆ともずく酢をそれぞれ1パックずつ召し上がる。
これはたぶん5年以上毎日続けられている。
侑さんはこれを密かに「健康セット」と呼ぶ。

この健康セットは食事メニューに関係なく必ず1回は摂取するので、たとえゴリゴリ洋食メニューであっても用意しておかねばならない。ただ、休日はお昼に食べることもあるので食事の前に意思確認をする。
この確認を怠ると、さあごはんだ♪なんてお箸片手にウキウキしている時に、「納豆ともずく食べるわ」と言われ、温かくベストな状態で食べようと思っているものが台無しになってしまうからである。

さて、昨日も王様が在宅のお昼だったので侑さんに、「今日は『健康セット食べるか？』と聞いてみて欲しい」とお願いした。
侑さんは王様のいないところでその呼び名をつけていたので一瞬躊躇を見せたが、しっかり発声していた。
だがしかし、王様は何のことかさっぱり見当がつかなかったらしく、結局侑さんにセット内容を確認していた。この流れも含めて侑さんと私はまた後から大笑いした。従者たちのストレス解消タイムだ。

何かとこだわりがある王様は納豆ともずくのそれぞれの器が決まっている。手に持つ感じや口に当たる感触、舌の上への滑り込み具合などが微妙に違うらしく、器を間違えると少し気分を害されるのだ。
健康セットが王様に伝わらなかったことでバカ笑いをしながら、まずは納豆を器に移し、もずくのパックを開けるのに少し手こずりながらこちらも器に移した･･･のだが、何かおかしい。
理由はわからないけど、違和感。

･･･って納豆の上にもずく出しちゃってた(;・∀・)

王様は納豆の準備にも少しうるさく、カラシはたっぷり、付属のタレはごく僅かだけお使いになる。
少し多く入れてしまうとこれまた機嫌を損なわれる。
指示通りの配合を済ませた、なんとも強気な納豆に繊細なもずくさんをかけてしまった私はもずく嬢を救い出そうと、本来の器に滑らせた。だが納豆魔人にがんじがらめにされたもずく嬢の一部は残念ながら救出不可能だった。

侑さんは大笑いしている。「ええやん、どうせ食べるのに1個のうつわでいけるんやったらラクやんか」、と前向きなことを言っている。そうやで、私もそう思うよ。
それより、先日からゴミを出し忘れたり、日常行っていることにミスが目立つ最近の私は、いったいどうなってしまったのか、という不安で落ち込んでしまった。しかも、しばらく状況がのみこめなかったことがショックだった。
そりゃーね、朝からお弁当の卵焼きを作ろうとして中身を捨てて殻をボウルに入れたり、とかどんくさいことは何回もしてたのよ。でもやった瞬間にミスに気づけてたのに。

王様もミス続きの私が心配になったのと、落ち込みようがかわいそうになったようで、「私も2階に上がって何しにきたか忘れて階段降りたり上がったりするよ」なんてなぐさめてくださった😅

こりゃー、早急に私も健康セット導入すべきだな。

#納豆 　 #もずく