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最近の記事

合法的飛び方のススメ

いきなり攻撃的な表題で驚いたかもしれないが、私が今からここに記すのは、愛する大衆酒場の魅力についてだ。(LSDトリップの是非など、興味もなければ、健康に悪ければ止めた方がいいのではないか程度の考えである) 私が大衆酒場に惹かれた時期等、具体的には示せないが、上京してからなのは確かである。大衆酒場に限らず、東京という街が今の私の感性を形成したのだ。 東京の大衆酒場の面白いところは、それぞれ文化圏のようなものが存在するところだ。特に私の生息する「エリア」東(下町方面)と西(中

    • 幽霊の気分で

      6月3日にリリースされた坂本慎太郎の新譜に鋭いユーモアを感じた。ゆら帝を含む、坂本慎太郎の音楽性は、退廃的で、ポップな曲にもホラーな雰囲気がある。今回のアルバムは特に、軽快な音に陰鬱な歌詞が乗っていたりと、その傾向が顕著に現れている。こうした音楽の形成は、水木しげるや楳図かずおなどのホラー漫画家による影響が大きいのだろう。 かくいう私も両者に多大な影響を受けた。怪奇漫画の内なる精神性に感銘を与えられたのだ。閉ざされた世界にきらめきを感じる。虚構に対してここまでなぜ心を動かさ

      • 音楽を知るとは

        Shazamを使うこと、それ自体を悪とするのは、あまりにもアナクロな感覚であろう。だが、考えてみて欲しい。Shazamを(盲目的に)使うと言うことは、カルチャーの文脈を無碍にしすぎている。 Shazam≠音楽を掘る かつてのDJは、クラブで気になる曲が流れても、その場でその曲を探すことは不可能であった。己の足でレコ屋に出向き、己の手で曲を掘っていた。そうした曲との出会いに対する喜びみたいなものは、現代、薄れつつある。 また、レコ屋では、未知の曲にも出会える。ジャケだけを

        • 闇を孕んで踊る

          私の思考領域は常に、内向きで複雑な闇の中にある。 以前、DJの友人に「明るい曲しか好んで聞かない」と言われ、その時ふと、クラブで流れて心地よく感じる音楽は、対して、ダークで内省的な曲ばかりだと自認した。それが今回の執筆にあたる奇貨となったのは言うまでもない。 こうした副次的な影響は、(リスペクトしている相手に限った話ではあるが)日常的な友人との会話で生まれることが多い。 今回のnoteでは、ダークなダンスミュージックについて紹介してみようと思う。 ダークな曲を聴くのは

        合法的飛び方のススメ

          恋は桃色な名曲たち

          度々、敬愛するアーティストとして紹介する細野晴臣であるが、今回は1stアルバムから一曲、「恋は桃色」について。 好きな曲を取り上げたらキリがないくらい大好きなアルバムである『HOSONO HOUSE』。 その中でも「恋は桃色」は、特にフェイバリットな曲の1つだ。 恋愛ソングと軽忽な言葉で口にしたくないが、男女の恋愛について歌っているのは確かである。そうした意味で、この曲のベストテイクは、矢野顕子とのデュエットなのだ。このデュエットからは、通常ヴァージョンより、男女の物語性

          恋は桃色な名曲たち

          未来世紀を生きる私たち

          まさか自分が生きているうちに、21世紀最大と言われるような侵略戦争が起こるとは。 SNSでは連日、ウクライナ侵攻の話題で持ちきりで、加えて新型コロナウイルスも未だに猛威を奮っている。 アンブローズ・ビアスは、著書『悪魔の辞典』で、戦争(War)[名詞]について、次のように述べた。 平易な文章ではないため、少々難解に感じるかもしれないが、平和(Peace)[名詞]についてのビアスの定義を見れば、意味が分かるはずだ。 100年以上前に書かれたとは到底思えない。今の世相を反

          未来世紀を生きる私たち

          エログロナンセンス―表現の行く末は何処(いずこ)へ

          阿佐ヶ谷のとある古本屋にて、一際目立つ表紙の漫画を見つけた。 中身を見ずとも、キッチュで悪趣味な内容であることは、自明である。一般的にこうした著書は、露悪的なものとして、忌み嫌われるが、私にとっては、精神安定剤みたいなものだ。本質的にソリチュードな人間でしかなし得ないカタルシスである。 久しぶりに、所謂「ジャケ買い」を行い、自然と気持ちは高揚した。 作者の「宮谷一彦」に見覚えがある。今は便利な時代だ。誰しも目の前の小さなモノリスで、膨大な情報のアーカイブから必要なものを

          エログロナンセンス―表現の行く末は何処(いずこ)へ

          Mr Bongo

          今さらブラックミュージック(主にソウル)を語るうえで、モータウンやサルソウルについて取り上げても、私以上に造詣が深い人はごまんといるので、わざわざ語ることは何もない。 (私の音楽的ルーツに関しては、下記で述べているので、そちらも併せて読んで欲しい) ある日、実家に「新しいCDが届いた」という一報が入った。 Mr Bongo?のコンピ…しかも4枚… 聞き覚えのないレーベル名だ。ネットで情報を探してもほとんど英語圏のサイトしか出てこない。 「bongo」と聞いてすぐに思い浮

          1970s

          令和の時代も気がつけば、4年目に到達した。平成から令和の移り変わりはなんとも不思議な心持ちだったことが懐かしく思える。そんな令和の時代に改めて、平成を超え、昭和、とりわけ70年代という時代のカルチャーについて、私の服案を広げる。 結論から話そう。 「70年代とは、闇を描いた時代である」 これは、1971年から放映が始まった『仮面ライダー』の大まかなストーリーだ。ショッカーとは、言わずもがな世界征服を企む悪の組織である。上記のストーリーからもわかるように、仮面ライダーは、闇

          2022私的ステートメント 

          私は此処から、表現者たる宣言をする。 昨年末、阿佐ヶ谷某所にて、「君は演者である自覚を持たなければならない」と言われ、凡ゆる未熟な強迫観念から解放された。これがnoteを始める発端となった契機である。リスナー体質といったくだらない言葉に胡座をかき、何かを始める前からできないと決めつけていた自分は、この言葉によって、パースペクティヴが開かれたのだ。

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          2022私的ステートメント