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ペイハラ患者家族になりそうだったかもしれない話

ペイハラ気味の患者さんの話

ペイシェントハラスメント、略してペイハラとは医療関係者に対しての、セクハラまがいの行為や暴言やその他の迷惑行為のようですが、

病院でペイハラが横行しているという記事を見る機会が何度かありました。
あまり聞きたくないニュースです。

ペイハラ、、
っぽい患者さん、
息子の入院中に思いあたる子が一人いました、、

入院したての、歳は息子たちよりだいぶ大きく見える患者さん
主な攻撃対象は息子たち=同室の子どもたち

大義として
 "大部屋で騒ぐな"
を振りかざし、その言い方や回数がエスカレート。
和気藹々と平和に闘病生活を送っていた病室はしばらく凍りついてました。

結局個室に移動し、その後どうなったのかはわかりませんが、しばらく各所で動揺が続きました。

ただ、相手はまだ子どもです。
恐らく、そうなってしまう背景に病気の重たさや治療のせいもあるのかな、と思うと親子してその子のことを強く攻める気にはなりませんでした。

私も?

かくいう私も一年前に一度ペイハラ患者家族予備軍だったのでは??ということがありました。

まわりでたくさん待っている中、若干取り乱し気味で検査受付に病院側の不手際を伝えて、結果的には待ち時間なく通してもらったのです。
息子の初めての一時退院の日、病気がわかってから初めて病棟を出た日に、検査部門の受付に対して、堪えきれず。。

初めての一時帰宅の日の出来事

息子の長期入院した病院ですが、子ども病院ながら大病院です。
色々な部門があり、成り立っています。
外部から見たら一括りに病院ですが、病棟や科により異なります。
病棟から外来に行くことも何度かありますが、当時の感覚からして、贔屓目に見て連携がうまくいってるとはいえませんでした。
ただ、病棟で連絡を待ってるうちはまだ良いのです。

当時の息子、リハビリもままならず、移動が若干危なっかしく、白血球も退院基準ギリギリで余裕はなく、
健康な人の最低の数の3分の1程度でした。
すぐに感染するレベルではなかったのかもしれませんが、当時はそのようには考えられませんでした。


本人も私も余裕なく、しかし待ちに待った一時帰宅の日、気持ちだけは焦ります。


当日息子の希望通り、最短で帰れる時間と指定があった退院時間になるよう病院に迎えに行きましたが、、

"今朝歯科から呼び出しがあって、今日受診して欲しいって。
今日一時退院と伝えたけど、午前中にするから来てほしいと言われてしまって。今後がありますからやはり今日じゃないと。。"

と看護師さんに言われました。
帰る気しかない息子は嫌がり、しかし何とか説得し、
中でも一番早く帰れるというので先に退院手続きをしました。

更にベッドで待つこと1時間、歯科外来より呼ばれ向かいました。
とはいえ私も、場所も勝手も良くわかっていませんでした。

当時の息子としては久しぶりに病棟の外に出て、たくさんやっとの思いで着いた歯科外来の受付で、
"はじめてなのでレントゲンを撮りに地下の検査室に行って欲しい"と言われました。
そんなこと聞いてない、と思いましたがしょうがないので従いました。
息子はどんどんしんどそうでした。

さらに着いた地下の検査室の受付にて他の患者さん同様に待っていてください、という内容を言われ、たまらず

"であるなら先に退院なんてしなかったのに!主治医から外出も控えるよう言われているのにここで待たないといけないのですか?病棟に戻れませんか?"と。

受付の人が渋々裏に話を通して、看護師さんは事情を察して、取りなして優先的に検査をしてくれましたが、人によってはただのクレーマーに見えたかもしれません。

そのときも重病の子ばかりがいる病院なのはもちろん理解してましたが、当時は病院が理不尽過ぎると思っていました。

病院は待つところ。。

その後治療ごと入院していたわけですが、やはりたびたび、"各科で色々食い違う"、"病院は待つところ"を経験しました。

息子も慣れましたし私はクレーマー状態にならないようなんとか我慢しましたが、
我慢できたのはあれ以降あのときほどの大きな不安と余裕のなさに襲われていないことが大きく、
不安の大きさによっては予備軍になりつつあったかな、という時期もありました。

そしてそれは逆説的にペイハラ化する条件に病院という独特な環境下での"大きな不安と余裕のなさ"ということがあるのではないかな、と思います。

不安や余裕をなくす条件として、病院にありがちな"闇雲に待たされる""なぜ待つかと質問しづらい雰囲気がある"という状況が一つあると思います。

今年の年初に外来に受診したときも、病院は大混雑でした。普段どんなに待っても20分の採血に1時間待ちました。
待ち合いから推測できる範囲では時間がかかる患者さんがたまに入るようでそれが重なったのかな、という状況のようでした。

検査結果を持って診察という方も多いので採血室周りはまだなの?まだなの?とピリピリモードでした。

一般的に理由も分からず待つのが苦手な人は多いと思います。
しかし病院というのは出せないといって出さない情報が年々増えている気がします。

そこの折り合いをつけ、例えば待つことへの理由を掲示することはできないものでしょうか。。

ペイハラ行為を減らすために

大抵、ハラスメント行為をしているとき、している本人は攻撃相手を人として扱えないから自身のハラスメント行為をハラスメントと認めず正当化し迷惑行動を行っても平気でいられると思うのです。

病院🟰ドラマの世界(非日常)
病院の日常🟰自分とは対岸

そういう深層心理がモンスター化を進めるように感じます。

医師や看護師という職業自体をすでにタレントやアイドルの類と勘違いしてしまい神格化してしまった人たちに効果があるかはわかりませんが、

病院という"非日常下"で"大きな不安と余裕のなさ"という条件が揃わないよう、病院が自分事になるような雰囲気作りや情報提供ができたら少しは心に余裕が生まれ、迷惑行為を踏みとどまれないものかなと思います。

具体的に何かを良い案が浮かばないのは歯がゆいですが、
ペイハラ限らずハラスメントの話題が減り、気持ちよく毎日暮せるよう願ってやみません。

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