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「選択制」企業型確定拠出年金のすすめパート1

『選択制』企業型確定拠出年金についてコラムを書きます。
ポイントは『選択制』というワードです。
『選択制』についてはコラムの後半で説明します。

その前にみなさまは企業型確定拠出年金はご存知ですか???

✔はじめに

図は我が国の年金制度の階層構造を表しています。
企業型確定拠出年金は厚生局が管轄している公的年金です。
上図3階部分の企業型DC=企業型確定拠出年金がそれにあたります。
(英語のDefined Contribution Planの頭文字からDCと呼ぶ)

ちなみにiDeCo(イデコ)は、個人型確定拠出年金の英語表記( individual-type Defined Contribution pension plan)から付けられた愛称です。

確定拠出年金は企業型DCと個人型DC=idecoにわけることができます。

✔確定拠出年金の用語

用語を整理しましょう
確定拠出年金=日本版401K = DC (企業型DC 個人型DC)
企業型確定拠出年金=企業DC
個人型確定拠出年金=iDeCo
雑学ですが401Kとはアメリカの確定拠出年金で、アメリカ合衆国における米国内国歳入法の条項名401(k)からそう呼ばれています。

✔企業型確定拠出年金とは


導入できる企業と加入者の条件は、厚生年金適用事業所の厚生年金被保険者となります。厚生年金を掛けていない人は対象外です。

この年金は、老後資産(年金・一時金)の形成の為に、厚生年金保険料の他に、確定拠出年金保険料=掛金を出し、60歳以上(~75歳までの選択)積立・運用する年金制度となっています。

掛金拠出の仕方も多数プランがあります。
なんとなくのイメージですが、退職金というものは、会社が掛金を全額出し積み立てイメージが強いですが、それは払拭してください。
企業DCは多様な掛金拠出の仕方があります。 

  1. 会社が毎月決められた掛金を拠出する

  2. 会社の掛金の他に自身の給与から上乗せして掛金を拠出する(マッチング拠出)

  3. 自身の給与から掛金を拠出する(選択制)

現代企業は老若男女、外国人などなど多様な職員構成であり、それぞれの自身の所得の考え方も違います。
企業としては一律みんな同じに、等しく制度を導入できればそれにこしたことはありませんが、それでは企業財務を圧迫してしまいます。
結果、中途半端な退職金・退職年金制度になり、大切な大事な職員とその家族の老後を守ることができません。
自身の退職金の運用についても、加入する本人の運用や管理責任も求められる時代なのではと思います。
ファイナンスにおいて、確実なものはありません。

それぞれの会社規模や業種、職員構成の中、ニーズに合わせた多様なプランで老後資産形成をすることができるのが企業型確定拠出年金の強みであると思います。

退職金制度が無いまたは、満足な退職金積立ができていない場合は、企業型確定拠出年金がおすすめです!
強くおすすめします!
そして、中小企業の場合、『選択制』企業型DCを僕は強くおすすめします。

✔選択制企業型確定拠出年金を強くオススメするわけ

ポイント1 3つの税制優遇
ポイント2 事業主(役員)掛金は全額損金計上
ポイント3 加入者1名から導入が可能

☑ポイント1 3つの優遇税制

その仕組みとメリットをご説明します。
まず簡単に「選択制」という制度の仕組みを解説します。

選択性の名前と言うとおりこの制度は使用するかしないかを職員それぞれが選択します。
DCをやりたい方は社会保険料や税金の負担を軽減しながら組み立てることが可能です。

なぜなら給料から社会保険料や税金が引かれる前に積み立てができるからです。
そのため課税対象となる給与が減額し結果として社会保険料税金が少なくすることができるからです

ちなみに積立する保険料は3000円から55000円の範囲内であれば1000円単位で決められて1年に1回の変更ができます。

☑ポイント2 事業主(役員)掛金


また役員がこの制度を使う場合の掛金は役員報酬を変更せず福利厚生費として扱うこともできます。

もう一度重要なことなので、同じことを書きます。

役員の掛金は役員報酬ではなく、福利厚生費として損金運用ができます!

☑ポイント3 加入者1名から導入が可能


言い換えれば、DCをやりたくない人には無理に加入をしなくてもよいわけです。
やりたくない方にはデメリットはありませんのでご安心下さい。

☑積立の方法

次に積立の方法についてです。
基本的には2種類あって元本確保型か元本変動型を選んで積み立てることになります。

元本確保型は満期まで保有すれば元本と約束した利息が確保される商品です。
元本は確保されますがリターンは少ないことを心得ておいてください。

一方で元本変動型は投資した元本の価格が変動する商品 すなわち投資信託です。
元本割れもありえますが大きなリターンも考えられます。
この時運用益も非課税になるのが選択制企業型確定拠出年金の特徴です。

積み立てたお金は六十歳以降に受け取ることができます。
一度に全てを受け取ることもできますし。
年金として毎年受け取ることも可能です。

どちらの場合もその分は所得税の控除を受けることができますので大変お得な税制優遇制度と言えるでしょう。

メリットの多い選択制企業型確定拠出年金ですが、企業として導入する場合は厚生局への申請が必要になります。

経営者一人からの企業でも導入することができる中小企業向けのプランもありますので導入を検討してみてはいかがでしょうか。

☑まとめる


1 企業型確定拠出年金は三つの税制優遇
2 事業主(役員)掛金は全額損金計上
3 加入者1名から導入可能という
というメリットの多い制度ですが、そのぶん企業・職員双方に影響が多い制度です。

企業型確定拠出年金に対応している社会保険労務士・税理士と連携しながら導入することで安心できるでしょう 。

これからもDCに関するコラムを書いていきますので乞うご期待!

㈱MCL 企業型確定拠出年金センター / 社会保険労務士事務所ロームホームでは「選択制」企業型確定拠出年金の導入支援をしております。
SBIホールディングス・SBIベネフィットシステムの指定事務取次機関です。

興味ご関心のある事業主・経営者様 お問合せくださいませ。

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