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#147:柳田格之進

一昨日は落語Dayであった。奥さんと2人で落語会に行って、そこには弟夫婦も客席にいた。

我が一族、どんだけ落語好きなのか。

気になる3人会

三遊亭萬橘師、桂宮治師、春風亭一之輔師による気になる3人会。めぐろパーシバルホール。

昨年も弟と2人で行った。(2人会かも?)
その時は確か柳家喬太郎師などが居て、今回の番組とはまたラインナップが違っていた。

今年は萬橘師、宮治師、一之輔師の順番でありトップバッターの萬橘師は、当然後に控えてる笑点メンバーの2人と自分との知名度ギャップで自虐に走る。順当な滑り出しである。

44歳で残り2人より若いのをアピールした際、グレイヘアの見た目のせいか、会場がどよめいたことで更にヒートアップ。

お後お目当てを楽しみに、なんていくかどうかは私にかかってるんだという開き直りに発展。大ホールの1200人のお客さんを存分に温める。

枕長めの後、本ネタはサラッとで休憩へ。

仲入り後

宮治師は爆笑をたくさん起こしつつ、芝居の見せ場もある四段目。

本人の芸の深さを垣間見せつつ、お次に、と。

番組内での役割を充分果たしつつ、独演会やら寄席でトリを取る時は爆笑だけではないんだよ的な片鱗を充分チラつかせて降りる。まあ有り余る程に脂がのっている感じ。

宮治師は、笑いと狂気という分かりやすい武器の二刀流だとは思うが、実はもっとレーダーチャートが広いことは誰の目にも明らかである。その溢れる才能を今後どこに振り向けるのか。

同年代として、充分高い山に登っているのに、まだこれから他の山もあるぞっていう感じには羨ましいやら、やはり奥深い業界だなと思ったりする。

トリ

一之輔師は珍しくマクラをサラッと終えた後、人情噺の柳田格之進に入る。

笑いなら前の2人で充分に取ったとばかりに、早々に自らのネタをかける。

去年の番組構成では、笑いをしっかり取る役割で一之輔師が配置されており、他の演者は皆、先輩や年上だったりした。

今年は一之輔師が1番年上でトリということでその役割を全うする。

これまでの2人にはないピリッとした空気。

トーンを落とし、それでもホール全体に響き渡る低い声。この空間を全て支配するという気迫すら感じる高座。

1200人の空気を余すところなく持っていく。

今日の師匠達は皆40代半ば。だいたい自分と同じ年代である。皆さん笑いの合間に、色々と仕掛けてくる。静かにそして密かに闘っている。

終幕

あっという間の2時間が終わった。

とにかくいい噺家を呼んで、シンプルにその日の流れで良い噺を3つしてもらって幕を引く。

奇をてらうこともなく、やたら長い時間の会でもない。恐らくだが、芸人のブッキングで全てが決まるような会だと思う。

とても良かった。また行きたい。


長文お読みいただきありがとうございます。

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