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初めて自転車で300km走ってみました(BRM1014松本300走行レポ)

こんにちは。
前回のブルベ200kmから一カ月が経過して、
今日は300kmのまとめになります。

初めて見る方に向けて説明すると、ブルベとは200km以上の長距離を決められた時間内・ルートで走るスポーツ自転車のイベントみたいなものです。

イベントとは言っても道路を封鎖している訳でも無く、リタイア時の回収がある訳でも無く、完全に参加者自身だけの力で走る必要があり、ロードバイクに慣れていてそれなりの自己判断が出来る必要のあるイベントになっています。

今回はそんなブルベでも200kmの次に距離の長い300kmが長野県の松本からスタートするので、前日に松本のホテルに泊まり準備します。


ブルベ300kmスタート

300kmは制限時間20時間で完走できれば、無事運営から認定とメダルを貰えます。
レースとは異なり、順位では無く誰でも時間内に完走すれば良いのは気が楽ですね。

朝は気温6℃の松本市

今回のブルベは松本空港付近を6:00にスタートからの長野県をプチ一周して、翌日の深夜2:00までの20時間内に着ければクリアになります。

6:00のスタート前に5:00から受付が開始され、5:40くらいからブリーディングというルートの説明などが始まります。
当日はルート上に道路工事があり迂回路の案内がありました。

説明の後には車検(ライトやベルの有無の確認)があり、6:00にスタートとなりました。


スタート→チェックポイント1(清里)

まず今回のルートについて。
300kmの間に大きな山越えが3回あります。
スタートしてすぐの塩尻峠、そのあと少し平坦から鉄道最高地点のある清里周辺までの登り、そして最後の長野から松本までの山越えです。

松本から反時計回り

獲得標高は事前のルートアプリで3000mと出ています。

…ですが、正直このアプリの獲得標高は信用ならないです。
前回の200kmブルベも獲得2000mと書いてあったのに実際は1000mも無かったことがありました。
今回も獲得1500mくらいだろうと甘く見て挑みました。

いま考えると、この甘い予想が前半の無謀なハイペースに繋がってましたね…。

おまけにゴールするくらいの時間に、松本は雨予報が出ていて、早めに走って日付が変わる前には着きたい気持ちになってました。

スタート地点
塩尻峠を軽く越えていく

スタートしてからしばらくは先頭3〜4人が視界に入るくらいの距離を走っていきます。
雨降りへの不安から早いペースの人達と同じくらいのスピードで登ってしまい、早くもバテバテ。

前回の200kmは距離も獲得標高も大したことないので正直ペースなんて心拍上げ過ぎなければ余裕だったんですが、300kmの獲得標高3000m越えは少しのペースミスも命取りになります。

気持ちの焦りから20km/hくらいで登りましたが登りきるくらいには割と脚にきてました。
いろんなブルベの記事に書いてありますが、登りは負荷をかけず心拍も抑えて登り、降りと平坦で距離を稼ぐのがセオリーです。
ここでの負担が後々に効いてきました。

塩尻峠からの諏訪湖
諏訪湖畔はかなり走りやすい

塩尻峠まで標高400mほど登り、朝の空いてる峠を降り更に距離を稼ぎます。

この時期は寒暖差で諏訪湖に雲海が出るかなと楽しみにしていましたが、予想通り綺麗な雲海でした。

峠を降ると諏訪湖の横を走り、次の登りまで20km程度の平坦を走ります。
ここでも次の登りに向けて脚を休ませるべきでしたが28km/hはキープして脚を使ってしまいました。

斜度10%越えのキツい登り
景色は最高!脚は最悪!

2回目の大きな登りがこんなに傾斜が強いなんて…。

塩尻峠みたいに3〜5%くらいの傾斜かなと思っていたら、普通に7〜10%のキツい坂が待ち受けていました。
インナーローにしても疲労した脚にはかなりキツく、ここで脚の筋肉が死んだ感覚に…(泣

チェックポイント1.鉄道最高地点

登りが終わり、使い切った脚を休ませるための降りが終わると、第一チェックポイントの小海線の鉄道最高地点に着きます。

ここでは神社か石碑と写真を撮ることがチェックポイントの証明になります。
前半の塩尻峠を頑張ったおかげで予定より30分早着の10:00に着きました。

ここまで大体70km程度走ってますが、次のPC(補給をするための決められたコンビニなど)まではあと40kmもあります。
ハンガーノックが怖いので本来はガッツリ食べても良い頃合いなんですが、雨を恐れて焦っている私は事前に購入していた羊羹2個を走りながら食べて小腹を満たしてリスタートしました。


第一チェックポイント→PC1(佐久市)

小海線

PC1のコンビニは佐久にあり、小海線とは並走していくルートになります。
ここからはしばらく緩い降りが続くことと、旧街道を走るので信号も少なく走りやすかったです。

途中で運よく小海線も見れて乗ってる人達からは「反射ベスト自転車の人達何してるんだろ」みたいな目をされました笑

秋のススキと高い空

清里から佐久への国道はそこそこ交通量も多く、道も広いとは言えず気を遣いましたが、少し国道から逸れると開けた景色と気持ちの良い風を感じられました。
一気に涼しくなり関東よりも冷え込みが強い長野はススキや紅葉が秋を感じさせてくれます。
寒暖差でウェアの選択が難しいブルベでしたが、こんな良い景色が見れるなら疲れも吹き飛びますね。

あらかじめ決めていた予定
カレーを鬼リピ

PC1のコンビニには11:30に着きました。
1時間半で40km走れてるので降り基調の恩恵はかなりありますね。
しかも目標の12:30着より1時間も早く着けました!

PCと呼ばれる場所では大抵はコンビニでレシートを貰うことが時間の証明になります。
ここのPCは13:48までにレシートを貰えばいいので、かなり余裕があります。
必ずレシートをもらう関係上、ガッツリな補給はこのタイミングでするのが一般的です。
(いつか余裕を持って走れるようになって補給のタイミングでご当地グルメとか行けるようになりたい…)

今回の補給は前回の200kmの時に私の胃に好評だったカレーライスとカフェオレにしました。
というか今後のPCでもほぼこの組み合わせでしたね。
固形物過ぎても喉を通らず、液体過ぎても腹が満たせない私にピッタリな補給です。

ブルベはこの休憩時間をどう短く済ませるかも時短につながるので、20分で食事などを済ませて11:50にスタートしました。


PC1(佐久)→PC3(小布施)

綺麗な浅間山

スタート地点からPC1までが120kmくらいあったのに対して、ここからはPC2とPC3がそれぞれ40kmおきに設定されています。

佐久から小布施までの予定


割と共感してもらえると思うんですが、ロングライドを何回かしていると、体感で補給のタイミングが掴めるようになってきます。
暑い夏は6〜70kmくらいでガッツリ、冷え込む冬は40kmでガッツリくらいの感覚でしょうか。
寒いと体を温めるのにエネルギーを使うのが難点で、逆に暑いと日差しや発汗で体力を奪われるので季節は一長一短ではありますが、大体のタイミングは掴めると思います。

そして今回はせっかく40kmおきにPCがあるので、寄る度にガッツリ食べようと思います。

あと、この時点で気温が20℃になり朝からの5℃用の装備だと暑すぎるのでレッグウォーマーやウィンドブレーカーを脱いで夏装備で走っています。
この脱ぎ着する案は完璧で、そんなに荷物にもならないし寒さで体力も奪われなかったので良かったです。

海野宿
旧街道の雰囲気のある宿場町

佐久からは西へ進み、昔の宿場町を走っていきます。
途中の海野宿という場所は綺麗に整備されていて、リノベしたような飲食店には若者の行列ができていました。
ここら辺でやっと150kmの折り返し地点ですが、気持ちは観光気分ですね笑

上田電鉄の流された橋梁

旧街道を走ったり、川沿いの道を走ったりして上田までやってきました。
上田では何年か前の大雨(?)で流されてしまった鉄道の橋梁が綺麗に直っていました。

そろそろ日が暮れそう
またカフェオレ

PC2の上田からPC3の小布施までは40km平坦になりますが、ここまで180kmと10時間以上サドルの上で過ごしてからの平坦は飽きと眠気が襲ってきます。

なんとか単調な道を乗り切ると200km地点のPC3小布施のコンビニに到着しました。
18:30に着く予定が17:00着とかなり良いペースで来ています。
小布施の街は宿場町を観光地として上手く利用しているみたいで、飲食店やお土産屋があり賑わっていました。
(ゆるキャラの思想が強くて脅迫して捕まった嫌なイメージが付いてる街ですが、観光地は良い雰囲気)


PC3小布施→チェックポイント2姨捨

善光寺に着く頃には夜に

小布施からは長野の市街地を抜けて、夜景が有名な姨捨駅を目指すルートです。
途中にある善光寺では石段を歩いて通り過ぎる面白いコースで、日が暮れていたので観光客も少なくて歩きやすかったです。

ただこの時点で脚は動かなくなる一歩手前で、ランナーズハイみたいに脚が軽くなりどこまでも回せる感覚になっていて、姨捨の登りまでの国道の平坦は30km/hで走れていました。
こうなると膝が痛くなり踏めなくなるのが私のいつものパターンなので、姨捨まで行ってDNF(リタイア)も視野に入ってきました。

姨捨駅からの夜景
これでリタイアも…

姨捨までは標高で高低差200mほど、斜度10%くらいの坂を登ります。
…ここまで走ってきて、ついに激坂に脚が悲鳴を上げ始めました。

姨捨駅では写真を撮ってチェックポイントを済ませましたが、ここからゴールまでは60km程度あり、おまけに標高も500m以上登ることが必要になります。

DNFを考えていると、ブルベ仲間の方が姨捨駅にやってきました。
お互いに坂で消耗していて、ここから更に夜の真っ暗な山越えが待っていて心細いので一緒に走ることに。


姨捨駅→ゴール松本へ

姨捨からも登りは続き、更に高低差500m登ります。
おまけに斜度は10%越えもあり気力だけでダンシングをしてました笑

真っ暗な交通量もほとんど無い山の中を一人で走ることになるところでしたが、二人で会話しながら走ることで精神的にとても助かりました。

さよなら姨捨

姨捨からの登りが終わると一旦降りが始まり、夜の冷えた空気が体に当たり体力を奪います。

そしてこの辺りから雨が降り出してきました…。
よって写真は姨捨駅を最後に撮っていません。
(撮る余裕が無かったです)

最後のPC、ゴールまで35km地点のセブンイレブンに到着して、冷えた体にあったかい缶コーヒーをぶち込みます。
距離で見ると大したことありませんが、ここから最後の高低差300mの登りと大雨が行く手を阻みます。

えっほ、えっほ…


最後の登りを終えて最後は松本の街を通り、ゴールの松本空港までひたすら走ります。

ここからは満身創痍でしたね。
降りまくる雨と水溜りで白線が見えなくなる道路、冷える空気で震える身体、一切回らない脚…。

ほんとに一緒に走ってくれた参加者の方がいなかったら残り20km程度の平坦でも諦めていました。
自転車に限らずスポーツのギリギリの所で大事になるのはメンタルだなと痛感したラストスパートでした。

写真が無いのでスタートの写真で

結局、最後の100kmでペースダウンした結果、ゴール(スタート地点)に着いたのは夜の0時でした。
ぴったり18時間の2時間残しで完走できました!

最後に受付でレシートと写真を見せて手続き完了です。
ブルベって走り終えたら飲み食いするのが文化(?)であるようで、お菓子と温かいオニオンスープをいただきました。
このね、オニオンスープが今年食べたもので一番美味しく感じました。
冷えて疲れ切った身体に染み渡りましたね。


…以上で初めてのブルベ300はギリギリ完走しました。
まだまだ体づくりが不十分だなと痛感したので、来年600kmとか参加するためにも筋トレ頑張ります。

最後に出走された方、スタッフの皆さん、お疲れ様でした!

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