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読書感想 恥と自己愛の精神分析(恥を感じた事が有る方に読んでほしいです)

こんばんは。今日もお疲れ様です(note推奨の挨拶をそのまま使用)

本日は表題の通り、感想文を書かせて頂きます。

【私の結論】
あなたはあなたのままで素敵で最高で代えがたい。
私は私の娘が悩んだらこの言葉を投げかけ続けます。
変わらなくてもいい。(私は変わりたかったから変わりましたが)
あるがままで受け入れてくれる方と幸せな時間を過ごせばいい。



本書は京都大学大学院教授で有り、精神科医の岡野健一郎氏が執筆した本です。冒頭日本は恥(辱め)の文化で有り、欧米は罪の文化で有る事を明言されています。私自信、対人恐怖症を患う中で【恥】と検索をして最も高価で重厚な作品を手に取った事がこの本と出会った経緯となります。それでは早速中身を抜粋しながら自己紹介をさせて頂きます。

本題に入る前に言葉の説明
快楽 :期待通りの結果になると得られる感覚
 恥 :期待を満たさない時に生まれる感情
自己愛:自分自身への独りよがりな陶酔

ポイント①
「私達は快楽を求めて生きているのか、それとも苦痛や恐怖ないしは不安を回避しながら生きているのだろうか? 私達の生にとって、どちらが本質的な問題なのだろうか」

冒頭で投げかけられる一文となります。作者の結論としては【複数の組み合わせ】という結論。下記、文章から快楽からでも苦痛や恐怖、不安を回避する導入だとしても何れにせよネガティブな感覚に通じるという事が説明されています。

期待を得られると快楽が手に入る。次回以降その期待が裏切られる事から不安が生じ、結局不安を回避するという要素を帯びるようになる。

本文より

私の人生経験でも同じような事がございました。不安な想いを持って事に臨んだ際に「怖い怖い怖い」と何度も繰り返しながら挑戦。結果的に自分の期待を超えられる結果となった際に安心し、快楽を得ましたが、次回またその期待を超えられるのか。そして相手の期待を叶える事が出来るのかという不安に陥るという負のループに入りました。解決策としては、【中庸】と【あるがまま】がキーワードとなります。

中庸   :極端な行き方をせず穏当なこと。片寄らず中正なこと。
あるがまま:ありのまま。実際にあるそのままの状態。

中庸とはバランス感覚の事です。例を挙げますと家庭と仕事どちらが大切かという問題が浮上したとします。当然どちらも大切であり、絶妙なバランスを持って成立している複合的な存在で有るかと存じております。その中で意識をしておきたい事は中庸(バランス感覚 良い塩梅)という事になります。どちらかに偏りが生じては問題が発生します。あっち立てればこっち立たずの状態に陥ります。その為、時折自らを振り返りつつ現在のバランスは均衡が取れているかを考え直す事が寛容かと思います。
ポイント:バランス感覚(中庸)

あるがままとは、森田式で有名な森田先生がよく使用される言葉になります。ディズニー映画のアナと雪の女王でも近しい言葉として使用されていましたね。

あるがまま=相手によく見られようとしない。相手に悪く見られようともしない。全てに於いて現状と現実を受け入れてそのままの自分と向き合うという人生哲学の事。

冒頭、恥について、期待を満たさない時に生まれる感情と説明させて頂きました。つまり、自らに対して過剰な迄の期待をしない(ありのまま)、よって期待を裏切られる自体が発生しない。つまり恥をかかないという結論となります。

(私が恥を感じた時の一例と反省)
・自分は周囲の友人よりも見栄えが劣っているから恥ずかしい
→自分が周囲の友人の和に入る為にはもっと見栄えが良くないといけない
 ☓〜するべき思考 ☓期待過剰、あるがままに生きられていない

・自分のニオイが人に迷惑をかけている恥ずかしい。とてもじゃないが社  
 交的な場所になんていけない
→人に清潔感の有る人だと思われたい。あの自分(自己愛強め)が人に不潔
 と思われるなんて耐えられない。恥ずかしい思いをするくらいなら不参加
 ☓仮にニオイが有ったとしてもそれが自分。そのままを受けいれて(改善  
 しながら)そのままの自分で参加しそのままの評価を受け入れればいい。
 ○もっとファクトベースに自分を磨き、すべての恥を受け入れられるような
 器を築いていけばいい。

最後に

恥とはある種ナルシズムに紐づく感情であると考えます。とても容姿端麗な方がSNSで他の方と比較して、【自分は美しくない。こんな姿では外出出来ない】と吐露されるケースも有ると精神科の先生に教えて頂きました。強すぎる期待がその方を裏切り続け、恥を感じて社会的な生活を捨てる他無くなった事が原因と先生も仰っていました。

あなたはあなたのままで素敵で最高で代えがたい。
私は私の娘が悩んだらこの言葉を投げかけ続けます。
変わらなくてもいい。(私は変わりたかったから変わりましたが)
あるがままで受け入れてくれる方と幸せな時間を過ごせばいい。

駄文と切り取りで本書の良さを引き出せていない事が大変申し訳無く感じていますが、本記事については私が対人恐怖から片足を抜け出せたエッセンスが凝縮されています。恥の感覚に苦しまれている方は、今後もこういった記事も書かせていただきますのでご多用の所恐れ入りますがお読み頂けると幸いです。

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