作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part32:教習生に向き合うということ

こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。

前回は、“合理的配慮”について書かせてもらいました。
今回は、 “教習生に向き合うということ”について書いていきたいと思います。

教習生に向き合い、現状の社会資源からの支援が変化する事を経験した内容を記載していきます。




~教習生に向き合う~


自動車学校では、学科教習や技能教習と教習生と向き合うことが業務といっても過言ではないと思います。
しかし、コロナ禍の影響やオンライン学科の普及により向き合う機会も減ってきている印象を受けます。

教習生は、まさにコロナ禍に学生時代を過ごしている方が多く
コミュニケーション機会の減少などなど…影響を感じることも増えてきた印象です。


一方、教習指導員も教習生に向き合う機会の減少に直面しているのですが、
“向き合う”という部分がなおざりにされていくことがないように注意しなくてはいけないと、改めて感じています。

学科教習など、対面で教習生に会うことが少なくなった分
従来より短い時間で、教習生と向き合う必要が出てきていると感じているということになります。

では、向き合うとは?

一概に、向き合うという言葉を表現することができないと思います。
今回は、教習に難渋した教習生を通して記載していきます。




~教習生から学ぶ~


まず、本日の投稿内容は昨日の補足的な部分になります。
“発達障がいの影響”により教習に難渋していた教習生と、向き合ってきた中で
“試験の環境”が変われば…と思うことがありました。

例えば…
自動車学校での個別支援の中で、下記のように評価や分析から支援を行ってきました。

文字理解など文章からの読解能力が低い方に対して、「音読」し問題を解く方法を実施していました。
目的としては、音読することで文章を最後まで読み切り問題の意図を把握するということなどになります。

その他、
時間制限がある中で、文字が配列されていると混乱を生じさせる可能性があるので「物差し」を利用し文章を的確に読むことも有効であったため継続していました。

しかし、そのように練習していても
実際の試験では、基本的には禁止されている行為になります。

このルールに則り試験を受けることと、
練習と異なる方法になり力を発揮することが困難な場合が多くなります。

今回は、
「ルール」で決まっているから…
で止まらず教習生の特性を評価・分析した上で目的を明示し
“合理的配慮”について免許センターに尋ねることまで実践しました。

今回の“向き合う”という点は
教習生に向き合い、

現在の能力と環境のマッチングにトライするということ


と考え記載しました。




~環境が変わる~


教習生と“向き合った”結果から、
免許センターや自動車学校での試験時に必要な“合理的配慮”を受けることができるようになりました。

具体的には、
「個別で受験」、「音読」、「文章理解のための身体的表現」や、
一般的に試験日が決まっているのですが、毎日の受験も可能になりました。

教習生に向き合い、
必要性を評価および分析の結果を持ち、
環境に訴えかけるという必要性を改めて感じた経験となりました。

まだまだ、潜在的に今回のような免許未取得者がいると考えています。
そのような方に対して、これからも向き合い続けていきたいと思います。



本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。

また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。

それでは、良い一日を。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?