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二輪ライドシェア事業のRapido(インド)が自動車にも事業拡大

インドでバイタク配車/バイクのライドシェアリングを行うRapidoが四輪も対象に広げる事業実証を行っているとのことです。
インドでのUber/Olaの複占はよく知られますが、州政府によって異なる規制枠組みや国民性を背景として徐々に風穴があきつつあるようです。

1;Rapidoがタクシー事業に進出

 Rapidoは従来の二輪ライドシェアから拡大し、ハイデラバードでタクシーサービスの試験運用を開始。サービス名は[RapidCab]とのこと
 現在、RapidoではICEバイク/電動バイク/三輪リクシャが対象だがついに自動車を追加されることに。ポートフォリオ多様化/顧客ベース拡大を狙ったもので、自動車はUberを選択していた顧客を取り戻すことに貢献するとみられる
 Rapidoの広報担当者は下記の通り声明を発表
 -[RapidoCabsのハイデラバードでの試験が素晴らしいスタートを切った]
 -[ハイデラバードの前向きな反応と受容は心強く、この革新的なサービスを他都市に拡大する礎になる]
 タクシーに加え、Zingbusとの提携でAPP内に都市間バスのチケット予約を統合することを検討しているとのことで、提携を通じて両社の事業基盤拡大/事業価値向上を狙う

2;インド市場の特性

 インドではこれまで、タクシーAPPでUber/Olaによる複占(90%のシェア)状態だったが、ここ数か月で変化が見られ新規参入が相次いでいる。例えばEVフリートを特徴とする[BluSmart]や独自の根切モデルを特徴とする[InDrive]など
 インド国民の価格重視重視の姿勢によりUber/Olaなども主要都市で自転車タクシーを提供、Rapidoは当該分野での高い存在感で両社に代わる選択肢に。Rapidoでは100万人以上の自転車ドライバーをPFに参加させ、手頃価格/市内移動/ラストマイル接続を提供。一方でインド各州でタクシー規制が明確でなく、すべてのPF企業が成長を予測し続けることが困難に…

3;Rapidoとは

 2015年設立でバンガロールに本拠を置くライドシェア事業を展開するスタートアップで、[バイクタクシー(二輪ライドシェア)]を展開。二輪に拘り、中流階級/地方都市のニーズに着目して取り込んだ
 事業はインドの100以上の都市で事業展開、APPのDL2,500万件、顧客は1,000万人を超え、乗車回数は1億回を超えている
 これまでに3.24億USDを調達、直近ラウンドは22/04にクローズして1.8億USD調達。当該ラウンドでは[WestBridge,Shell Ventures,Nexus Venture
Partners]等のVCに加えて[Swiggy(フードデリバリ),TVSMotor(二輪メーカー)]等も出資(ポスト評価額は8.3億USD)

(ユーザ)
・APPで[乗降場所指定→時間予約]すると運転手が送迎場所まで迎えに来る
・決済は現金/クレカ/デビットカードに加えて告知決済インフラ(UPI)とも連携している
(運転手)
・免許証/保有二輪の登録証/保険証など必要書類を提示するだけで登録可能
・Rapido担当者がプロフィールを確認して問題なければ、Rapidoにドライバーとして登録完了
・安全性保証のために、トレーニング受講が義務付け。乗客も万が一の時のために保険サービスが付与
・二輪速度や警告件数など運行状況も把握しており、事故の防止や不正請求の抑止も担保

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