見出し画像

#80 生きづらさを抱えていた僕が若者たちを支援するオジサンになった理由

TEDに出演したときの動画を。
次に関連動画も。

高等学校での教育を中心にしながら、特別支援教育に直接・間接、有形・無形に関わっているうちに、自分が少年時代に抱えていた困りを語る必要があると思って出演した。

背中を押してくれたのは当時勤務していた高校の生徒たちだった。

■弱さを絆に生きる

教職課程で特別支援教育の現状と課題を扱っている。

とかく方法論に偏りがちだが、「方法論」だけではなく「あり方論」を考える機会としている。

私自身、社会や教育の負の部分が明確に可視化されていない時代に少年期を過ごしてきた。

何となく知っていたが、子ども心に
「見てはいけない 」
「 語ってはいけない 」
そんな世界だと思っていた。

クラス内にそれらしき子がいても
「変な子」
という扱いをして、必要以上に干渉しないという態度だったような気がする。

今は何かしらの診断名が付いているケースが多い。

そもそも私自身に発達の偏りがあった。

幼少期は
「人と話ができない子」
「ちょっと困ったチャン」
と見られていた。

教職の学生たちは、多文化共生やダイバーシティ(多様性)、インクルーシブ(包摂)について学び、そして教育実習へ行き、普通教育学校にも特別支援の対象となる生徒がいる現実と苦労を知ることになる。

そこで悩むわけである。
「こういう子達がいることに、なぜ自分は気付かなかったのだろう」
「私に支援とか寄り添いできるの?」

彼らは決して目を背けてきたわけではないだろう。

みんな志は高い学生だ。
差別意識や偏見があるわけではない。

戸惑うのは自然なこと。
勉強は始まったばかり。
焦る必要はない。