見出し画像

ボランティアで自分の浅はかさに気づく-すずころ日和 対価-


こんにちは、皐月です。
今日もお立ち寄りいただきありがとうございます。

あなたはボランティアってしたことありますか?
学校や地域、仕事などの絡み無し、です。

自発的にやるやつで、です。

私は振り返ると、無しではなかった。育休中、人手が欲しい!と保育園が呼びかけた時は、恩返しも兼ねて芝生の整備手伝いとか夏祭りの準備などにお手伝いしに行った。

でも正直そのくらい。

もうすぐ仕事復帰、を考えている自分。
二月にお試し復帰でつまづいたので、まずはとりあえず社会と触れ合おう。と、とあるイベントのお手伝いに手を挙げた。

ボランティアで、まず社会に出てみよう。と。

無償で4時間ほど。無償なので、都合の良い時間だけでもいいです!との手の挙げやすさもあった。主催側と知り合いなので、参加しやすさもあり手始めには最適かな、とも。

任されたのは、お金を受け取るイベントの受付。まさかのお金絡み、と思うとやはり責任が増す。
まぁ、やろう。急遽来れなくなった人もいて、即席のペアがつくられた。
会話もしたこともある顔見知りの、おそらく60代半ばの女性Aさん。

内容は
・イベント観覧者の受付
・小学生以上は一律500円
・受付済みの方には紙のリストバントとドリンクチケット&パンフ配布

主催者からはざくっと説明だけあった。なのでやり方は自由。
では作業を分担しましょう、と私が提案して
私:お金の受け渡しとリストバンド配布
Aさん:ドリンクチケット&パンフの説明と配布
となった。
位置的に私の目の前にお金があって、Aさんの前にパンフがあったから。

まず、私がお金をやり取りしてリストバンドを渡す。そのまま横に流れてもらって、Aさんから説明とチケットを受け取る。そして会場へ。という流れですね。

よくある受付です。

始まってすぐはお客さんはまばらに来た。
私がお金を受け渡しして、リストバンドをわたす。
そしてAさんが説明してチケット類をわたす。

お客さんがいなくなるとすぐに「リストバンドは普通つけてあげるよね」とAさん。
「そうですか?」と、内心びっくりしながら答えた。

ポツポツお客さんをさばきながら、何かと一言を言われる。
「あの車、ぜったい一方通行をUターンするよね」
(それは、私に注意しに行けと?)
「そうですかね〜」とAさんに答えてみるけれど彼女は動かない。
「あ、ほらUターンしちゃった。やっぱ注意しなきゃだめだよ」
(だれが??)

「イベント始まるまでは中にはいってはダメって言われてたのに、あなたが始まるまでは自由にしていいっていうから中に入っちゃったじゃない」
(私はその説明聞いてませんけれど?というか何故そのときに言ってくれないの?)

などなど。
年齢的に私が年下だからなのか。なぜか最初からちょっと上目線だな、と気づく。
気づいたから「そうですね」「そうですか?」とにこやかに動かない私。

(おおい、強気だな自分)

だって。
同じボランティアで、同じくやるのは初めて同士。
なぜにあなたが指図するのか?
相談、ならわかるけれど。
いや、リストバンドは素直に空いていたり一人の人はつけてあげましたよ。
でもね、コロナ後だし異性の人は微妙に嫌そうだったりもするんですよ。
中学生の男の子なんて「いや!いいです!!」って真っ赤な顔で拒否されたし。(え、初々しいすぎん?wそれとも、親世代だからかNOなのか…)

「〇円お預かりします。500円のお返しです」
のやり取りの途中、つまり500円を返す前に、チケットの説明をしだすAさん。

お客さんがいなくなった後に
「お金を間違えたら嫌なので、お金の受け渡しが終了するまでは説明に入らないでください」
は、はっきりと伝えた。「あ、そうね」とそこは素直に頷いてくれた。

うーん。正直、これって。

仕事と一緒だな。

と、思った。

ボランティアでもお客さんから見たらスタッフだからクレームも聞くし。任された以上はやはりやろうと責任をもつし。お金を預かった以上は間違いや紛失がないよう気を使うし。
(Aさんに何度か横に立ってもらい、目の前で数えて金額の経過報告し、別財布へ。金額が10万近くにもなっていた)
そして、人間関係。こんな短時間でも生まれるモヤモヤ。

約4時間の労働。無償だけれど、スタッフということでTシャツは頂いた。
途中、私も可愛げがないなあ。とも思ったりもしたので、トイレ後に買ったジュースはAさんの分もポチッと押す。
彼女も休日にボランティアで参加しているんだもの。
悪気なんてない。きっとそういう言い方をする人なんだ。

一緒にオロナミンCを飲みながら、思う。
ボランティアで社会と触れ合う経験をさせてもらおう。
そんな、殊勝なことを思っていたはずなのに。

「やっていることは仕事と一緒だな。主催の人たちはサラリーでているんだよね」
なんて、思う自分がいる。

ああ。

労働=対価、が出来上がっている自分を知る。
保育園のお手伝いの時にはなかったのにな。
なぜなのだろう、と考えてみる。

きっと。仕事の練習、と考えてやっているからだろう。
仕事として、責任をもってやる。
そういうものには仕事=責任=対価(お金)という認識が強いのだ。

ああ。

私はなんて浅はかなのだろう。
仕事が今できなくて、モヤモヤしてるくせに。仕事スイッチが入って取り組んだボランティアで「これならやっぱり今の社員として働く方が断然に時給がいい」と思っている自分がいる。

それなのに。
「社員としてきちんと働けるのだろうか」と怯えている自分もいるくせに。

いいとこ取りしたい。ってことですか。
あー…

4月はボランティア活動をして社会にでてみよう、だったのに初めてやってこれか。なんだ、この感想。
ほんとは「よかった、無事に言われたことできた!!」と喜ぶだけの予定だったのに。

・仕事は落ち着いてできた。(お客さんも優しかった)
・効率よく取り組めた。
・任されたことを時間内務めることができた。
・一緒に働く人とも円滑に取り組めた。(大人でしたよ)
・仕事後の報告もわかりやすくまとめて、さっさと帰れた。

ちなみに、念の為パニックの薬は飲んで臨みました。全く大丈夫でした。

久しぶりの労働は「働くって結局はどんな形でも、同じく大変」という当たり前のことを思い出させてくれた。

色々な仕事で世の中成り立っている。
そこで働く人は実はいろんな立場だったりする。バイトや派遣や社員や出向。
ボランティアでのお手伝い。
外からみたらまとめて「そこで働く人」だけれど。

誰かの労働によって、私たちは恩恵やサービスも受けることができるわけで。
どの形でどのような仕事で、働くのか。
これを選択していくのは自分でもある。

ボランティア。たった4時間。
わたしは自分の浅はかさを知った。

世に貢献していく、とか。無償での取り組み、とか。
やはり行動して見えることはある。
見返りを求めずに。
労力を提供する人、実行している人はスゴイ。

⭐︎noboruさん⭐︎
こういう方がいるからこそ、世の中に希望があるのだろう。そう素直に思います。

まだ、4月。復帰は約一月後を目標としている自分。

ちがうボランティアをすると、私は別の何を感じるのだろうか。
もうなんだろう。
黒い自分しか見えない気がして、笑うしかない。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日は真っ黒でした。
それも有り、でお願いします。

ではでは、また。

皐月

この記事が参加している募集

やってみた

はじめての仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?