彼氏と別れた次の日に
告白され、大地と付き合った。

ショッピングモールの楽器屋で
ピアノを弾いたのが
カッコ良かった。

大地は、ブラスバンドの練習が
あるから放課後遊ぶ事が
少なかった。

ある日ブラスバンドの
練習を覗きに行くと
ガラス越しに大地と目が合った。


大地に誘われ
音楽室で練習を見学した。
正直、知らない曲を聞くのは
つまらなかった。

練習が終わり、大地が
トロンボーンで
私の知っている曲を演奏してくれた。

最後にアレンジした
音を鳴らした後

「やっぱり照れくさいな」
と言いながら笑う彼が
少し可愛かった。

普通の青春してるなぁ。
なんて、私も少し恥ずかしくて
照れてしまった。

一緒にいて楽しかったが
やっぱり刺激が少なくて
数カ月で別れてしまった。

数年後デキ婚して別れた。
今はイヤイヤ期に
入った息子を相手に奮闘している。

昼寝をさせてから
少し休憩する。

大地からもらった
オルゴールを鳴らしてみる。

あの時のトロンボーンの口調を
思い出し、懐かしさで
コーヒーが少し塩辛くなった。

【416文字】

※

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