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「空気」暴走の一原因

このnoteで何度も書いている「空気」の暴走原因の一つは

時代遅れの教科書

ではないかと思う。もう少し付け加えると

教科書に依存した既得権益者

のしがみつきである。

この典型的な事例が

第2次大戦中の軍部

の対応である。

日本の軍部は

日露戦争後の教科書で高等教育

を行っていた。これを海軍で言うと

日本海海戦の勝ち方

だけを学び、そのような戦い方をした。つまり

敵国が攻めてきたら迎え撃ち
一回の戦いで決着をつける

ことだけを学んでいた。ここで新技術を入れても、根本の発想は変わっていない。その結果

緒戦のマレー沖海戦では
イギリス海軍の主力艦を撃滅

した。ここまでは、教科書通りの勝利である。

しかし、ここで大事なことは

日本海戦は一回限り

ということである。そのため

とにかくその時力を出せばよい

という発想になる。だから、当時の主力であった

ゼロ戦も一式陸攻も防弾なしで高性能

という発想になる。これは

長期戦になれば兵士消耗が激しく
戦力が大幅低下する

という負の側面がある。

しかし

海軍大学の優等生は
教科書に書いていない長期戦は
考えることもできない

という状況であった。

こうした

軍指導者の無能を隠すため
「神国日本は強い」

という、空虚な概念にしがみつき

「空気」を拡大

させたのではと思う。

教科書を丸呑みし、その限界を考えさせない教育が、こうした「空気」の蔓延を支えただろう。

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