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食事のローテーション。四十四歳独身男、またキノコパスタを作る。

今日は休日だったので昼飯は自分で作ることにした。
私は四十四歳独身で実家に両親と三人暮らしをしている自立度の低い男なのだが、以前、母親にキノコパスタの作り方を教わって、そのあとうどんの作り方を教わった。今日も自分で作ろうと思い、またパスタを作ろうと思った。
しかし、新しいことをやるのは面倒くさく、結局、冷蔵庫にあったキノコを使ってまたキノコパスタを作ってしまった。
私は学生時代一人暮らしをしていたが、ほぼ毎日、野菜炒めを作って食べていた。あの頃は、昨日はもやし、今日は白菜、明日はキャベツみたいな具合に豚肉と共に炒める野菜を変えて、ローテーションしていた。
こう書いてみると貧相だが、母の豊富なレパートリーを見ても、やはり豊富であってもある程度ローテーションがあり、毎日初めて作る料理ではない。つまり、ある程度、レパートリーが広がったら、それをローテーションすれば、まっとうな食生活になるのだと思う。
食事のローテーションはどんな金持ちでも美食家でもあるのだと思う。何日に一遍はカレーライスを食べたいと思うのが普通だと思う。どんなに料理に自信があっても、無性にカレーライスが食べたくなることがある。カレーに限らず、鶏の唐揚げ、ラーメン、刺身、肉じゃが、牛丼、焼き肉、などなどローテーションに入れたい料理は必ずあると思う。
私たちは多かれ少なかれそういったローテーションの中で生きている。
毎日違う一日だが、毎日似たような一日でもある。いや、似てないと私たちの精神は落ち着かないと思う。似たような毎日があるからこそ、たまに出かける旅行が楽しいのだ。毎日旅行していたら、それが日常になり、「旅行」という似たようなものになってしまい、それ以上に非日常を経験できる機会が少なくなってしまうのではないだろうか?

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