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水泳選手の為の柔軟性、可動性、弛緩性の違い講座

【著者 NESTA スイミングコンディショニングトレーナー 鳥飼 祥秋】

水泳選手には身体が柔らかい選手が多いと言われています。
これは、水泳が全身運動であり、特に肩や腰などの関節を多く使うため、柔軟性が必要不可欠だからです。
しかし、柔軟性が高いということは、怪我をするリスクも高くなる可能性があります。
そのため、水泳選手は柔軟性だけでなく、弛緩性や可動性も重視する必要があります。

トレーニングを適切に行うことで、怪我を予防し、より良いパフォーマンスを発揮することができます。
今日は水泳選手の為の柔軟性や弛緩性、可動性について解説していきたいと思います。
是非参考にしてみてくださいね。

トータルケアラボラトリーでは水泳専門のトレーナー資格保有者があなたの水泳に関わるコンディショニングやトレーニングなどサポートさせていただきます。
予防医療とフィットネススポーツをコラボさせたパーソナルトレーニングジムです。
スイミングコンディショニングトレーナーである鳥飼が情報をブログにて配信しています。

是非、過去の記事も参考にしてください。

目次
1章.水泳選手は何故身体が柔らかい
2章.柔軟性
3章.可動性
4章.弛緩性
5章. 水泳選手が高めているのは弛緩性ではないか
6章.水泳選手が高めるべきは可動性
7章.弛緩性が高いとパワーが出ない
8章.筋肉の弛緩性を高める間違ったストレッチ
9章.可動性を高める正しいストレッチ
10章.まとめ

1章.水泳選手は何故身体が柔らかい

水泳選手は身体が柔らかいのは、水中での動きやすさを確保するためです。水泳は、高い運動能力と共に、身体の柔軟性が必要なスポーツです。水中での動きは、陸上での運動とは異なり、水の抵抗によって制限されます。そのため、身体が硬いと水中での動きが制限され、速度やパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

水泳選手は、身体を柔らかくするために様々なストレッチやトレーニングを行います。ストレッチは、筋肉を伸ばし、柔軟性を高めることができます。また、ヨガやピラティスなどのエクササイズも身体を柔らかくするために役立ちます。

さらに、水泳選手は、水中での動きを助けるために特別な筋肉を鍛えます。例えば、背泳ぎでは背中の筋肉を強化し、クロールでは腕や肩の筋肉を鍛えます。これらの筋肉は、水中での動きをより効率的にするために必要です。

2章.柔軟性

人間の身体的な柔軟性は、運動やストレッチングによって改善することができます。運動不足や長時間の座り仕事などで筋肉が硬くなると、身体の可動域が狭くなります。そのため、定期的なストレッチングや運動を行うことで、筋肉を柔らかくし、身体の可動域を広げることができます。
人間の柔軟性は、身体的な健康や精神的な健康に密接に関連しています。身体的な柔軟性を高めることで、運動能力が向上し、怪我のリスクを減らすことができます。

水泳選手は、高い柔軟性が求められる競技の一つです。水泳においては、泳ぐために必要な動作が非常に多岐にわたり、それぞれの動作に対応するために柔軟性が必要とされます。

例えば、クロールやバタフライなどのストロークでは、肩関節や股関節の可動域が大きく必要とされます。また、背泳ぎでは背中や股関節の柔軟性が求められます。さらに、スタートやターンなどの特定の動作では、体幹部分の柔軟性が重要となります。

水泳選手は、これらの動作をより効率的かつ正確に行うために、日々のトレーニングで柔軟性を高めることが必要です。具体的には、ストレッチやヨガなどの柔軟性を高めるエクササイズを取り入れることが一般的です。また、水中でのトレーニングも柔軟性向上に効果的であり、水中ウォーキングや水中ストレッチなどが行われます。

水泳選手は、高い柔軟性を持つことで、より効率的な泳ぎが可能となります。また、怪我のリスクを低減することもできます。

3章.可動性
人間の可動性は、人間が身体的にどの程度動くことができるかを示す言葉です。人間の可動性は、年齢、性別、健康状態、運動レベルなどによって異なります。一般的に、人間の可動性は、筋力、柔軟性、心肺機能などによって決定されます。

筋力は、人間が重い物を持ち上げたり、長時間持ち続けたりすることができる能力を示します。筋力は、主に重量トレーニングや抵抗トレーニングなどの運動によって向上させることができます。

柔軟性は、人間が身体を自由自在に動かすことができる能力を示します。柔軟性は、ストレッチやヨガなどの運動によって向上させることができます。

心肺機能は、人間が酸素を取り込み、体内で使用することができる能力を示します。心肺機能は、有酸素運動や有酸素運動を含むカーディオトレーニングなどの運動によって向上させることができます。

また、人間の可動性は、身体的な制限や障害によっても影響を受けます。例えば、関節炎や脊椎カリエスなどの疾患は、人間の可動性を制限することがあります。

水泳選手は、高い可動性が求められる競技の一つです。可動性とは、関節の可動域や筋肉の柔軟性など、身体の可動性を指します。水泳選手は、泳ぎに必要な幅広い可動域を持ち、水中での流体力学的な抵抗を減らすために、身体を柔軟にしなければなりません。

水泳選手が特に重視するべき可動性は、肩関節と股関節の柔軟性です。肩関節は、自由度が非常に高く、前後・上下・内外方向に可動域があります。水泳では、特に肩甲骨周りの筋肉を柔軟にすることが重要であり、ストレッチやマッサージなどでケアする必要があります。

また、股関節も水泳選手にとって重要な可動性の一つです。股関節は、大腿骨と骨盤が接する部分であり、前屈や後屈、内旋や外旋などの可動域があります。これらの可動域を活かすことで、泳ぎの効率を高めることができます。

水泳選手は、可動性を高めるために、ストレッチやヨガ、ピラティスなどのトレーニングを行います。また、マッサージやストレッチングマシンなどを利用して、筋肉の柔軟性を高めることも重要です。

4章.弛緩性

人間の弛緩性とは、人間が長時間同じ姿勢を続けたり、同じ作業を繰り返したりすることで、筋肉や関節に負担がかかり、その結果として生じる身体的な疲労感やストレスのことを指します。このような弛緩性は、職業上の問題や日常生活での姿勢の悪さなどによって引き起こされることがあります。

例えば、オフィスワーカーは長時間デスクワークを行うため、腰痛や肩こりなどの問題を抱えることが多いです。また、運転手や立ち仕事をする人は、足や腰に負担がかかり、静脈瘤や浮腫などの問題を抱えることがあります。

弛緩性を防ぐためには、定期的なストレッチや運動が重要です。また、姿勢を正しく保つことも大切です。例えば、デスクワークをする場合は、デスクの高さや椅子の高さを調整し、正しい姿勢で座るように心がけることが必要です。

弛緩性による身体的な問題は、放置すると悪化することがあります。そのため、早期に対処することが重要です。もし弛緩性による身体的な問題を抱えている場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。

水泳は、低負荷で全身運動ができるスポーツの一つです。
しかし、水中での運動は、陸上での運動とは異なります。水中では、浮力によって体重が軽減され、関節にかかる負荷が軽減されます。そのため、水泳は関節への負担が少なく、怪我をしにくいスポーツとされています。

しかし、水泳選手においても、関節の弛緩は悪影響を及ぼすことがあります。
関節の弛緩とは、関節周囲の筋肉や靭帯が緩んでしまうことを指します。これによって、関節の安定性が低下し、怪我をしやすくなります。

例えば、肩関節の弛緩は、肩甲骨周りの筋肉や靭帯の働きが低下し、肩関節が不安定になります。
その結果、肩関節を支える筋肉や靭帯に負担がかかり、肩関節周囲の炎症や痛みを引き起こすことがあります。また、腰痛の原因としても知られています。

同様に、膝関節の弛緩は、膝関節の安定性が低下し、膝関節周囲の筋肉や靭帯に負担がかかります。その結果、膝関節周囲の炎症や痛みを引き起こすことがあります。

5章. 水泳選手が高めているのは弛緩性ではないか

水泳選手がストレッチをして柔軟性を高めようとするのは一般的なことですが、弛緩性が高まることによって逆効果になる可能性があります。弛緩性とは、筋肉や腱の伸長能力を指します。ストレッチを行うことで、筋肉や腱が伸びることによって、弛緩性が高まります。しかし、弛緩性が高まりすぎると、筋肉や腱が過剰に伸びてしまい、逆に怪我の原因になることがあります。

特に水泳選手は、肩や腰などの関節を多く使うため、ストレッチを行うことで柔軟性を高めることが重要です。しかし、ストレッチの方法や量を誤ると、逆効果になることがあります。例えば、急激なストレッチや長時間のストレッチは、筋肉や腱を傷める原因になります。また、ストレッチを行う前に十分なウォームアップを行わない場合も、怪我のリスクが高まります。

したがって、水泳選手がストレッチを行う場合は、正しい方法と量を守ることが重要です。適切なウォームアップを行い、筋肉や腱に負荷をかけすぎないように注意することが必要です。

6章.水泳選手が高めるべきは可動性

水泳選手が高めるべきは弛緩性ではなく、可動性である理由は、水泳が全身運動であるためです。水中での運動は、陸上での運動とは異なり、水の抵抗によって筋肉を鍛えることができます。そのため、水泳選手は筋力だけでなく、可動性も高める必要があります。

弛緩性とは、筋肉を伸ばすことができる柔軟性のことです。一方、可動性とは、関節の可動域や身体の可動範囲のことです。水泳では、身体を自由自在に動かすことが求められます。例えば、クロールやバタフライでは、肩や肘の可動域が広くなければ正しいフォームで泳ぐことができません。

また、水泳は低負荷で長時間行うことができるため、筋力よりも持久力が重要です。持久力を高めるためには、筋肉の柔軟性よりも関節の可動域を広げることが効果的です。関節の可動域が広いと、より大きな動きができるため、水泳の効率が良くなります。

さらに、可動性を高めることで、怪我のリスクを減らすことができます。関節の可動域が狭いと、無理な動きをした際に怪我をしやすくなります。一方、可動性が高い場合は、身体が柔軟に動くため、怪我をしにくくなります。

7章.弛緩性が高いとパワーが出ない

水泳選手は、弛緩性が高いとパワーが出ないとされています。これは、水泳において重要な要素である「推進力」を生み出すために必要な筋肉の収縮が、弛緩性が高いと十分に発揮されなくなるためです。

水泳においては、水の抵抗を乗り越えるために推進力が必要です。この推進力を生み出すためには、腕や足の筋肉が収縮して力を発揮する必要があります。しかし、筋肉の収縮は神経系の制御下にあり、神経系がリラックス状態にあると筋肉の収縮力が低下します。つまり、弛緩性が高いと筋肉の収縮力が低下し、推進力を生み出すためのパワーが不足することになります。

一方で、水泳選手は長時間泳ぐ必要があるため、筋肉の疲労を遅らせるためにも弛緩性が必要です。そのため、水泳選手はトレーニングによって弛緩性と収縮力のバランスを調整し、適切なパワーを生み出すことが求められます。

8章.筋肉の弛緩性を高める間違ったストレッチ

水泳選手にとって、関節の弛緩性を高めるストレッチと、関節の可動性を高めるストレッチは異なります。間違ったストレッチは、筋肉を引っ張りすぎて関節に負担をかけ、ケガの原因になることがあります。一方、正しいストレッチは、筋肉を柔らかくすることで関節の可動域を広げ、パフォーマンス向上につながります。

間違ったストレッチの例としては、バウンドストレッチが挙げられます。これは、体を前後左右に揺らしながら筋肉を引っ張るストレッチであり、関節に負担をかけることがあります。また、静止したまま長時間同じポーズでストレッチすることも、筋肉や関節に負担をかける可能性があります。

バウンドストレッチは、関節を急激に伸ばすことで筋肉を伸ばすストレッチ方法です。
しかし、水泳選手にとっては、このストレッチ方法は非常に危険です。水泳選手は、肩や膝などの関節を頻繁に使用するため、関節の弛緩性を高めることが重要です。

しかし、バウンドストレッチでは、急激な動きによって関節に負荷がかかり、ケガの原因となる可能性があります。
また、バウンドストレッチは筋肉を痛めることもあります。水泳選手にとって、正しいストレッチはパフォーマンス向上につながります。関節の可動域が広がることで、より大きな力を発揮することができます。
しかし、間違ったストレッチはケガの原因になるため、注意が必要です。

9章.可動性を高める正しいストレッチ

水泳選手にとって、バリスティックストレッチやダイナミックストレッチは非常に重要です。
これらのストレッチは、関節の可動域を増やし、筋肉を温め、柔軟性を向上させるために使用されます。

バリスティックストレッチには、注意が必要です。

反復的な動きを使用して筋肉を伸ばすストレッチです。
この種類のストレッチは、急激な動きを伴い、筋肉を緊張させることがあります。
そのため、バリスティックストレッチは、水泳選手にとってはあまり適していません。なぜなら、水泳選手は筋肉を緊張させることで浮力を失う可能性があるからです。

一方、ダイナミックストレッチは、ゆっくりと制御された動きを使用して筋肉を伸ばすストレッチです。
この種類のストレッチは、筋肉を温め、柔軟性を向上させるために最適です。水泳選手にとって特に重要なのは、肩や腰の可動域を増やすことです。
ダイナミックストレッチは、これらの部位を効果的に伸ばすことができます。

例えば、肩の可動域を増やすためには、肩を円を描くように回転させるストレッチが効果的です。
また、腰の可動域を増やすためには、腰を左右にゆっくりと傾けるストレッチが効果的です。

10章.まとめ

水泳選手が可動性を獲得するためには、スイミングコンディショニングトレーナーがいるパーソナルトレーニングジムに行くべきです。

水泳は全身運動であり、特に肩や腰などの関節に負担がかかります。
そのため、水泳選手は可動性を維持することが非常に重要です。
可動性が低下すると、パフォーマンスが低下したり、怪我をするリスクが高まる可能性があります。
トータルケアラボラトリーでは、専門のスイミングコンディショニングトレーナーが選手の可動性を評価し、個別のトレーニングプログラムを作成することができます。
これにより、選手は効果的なストレッチやエクササイズを通じて可動性を向上させることができます。

また、管理栄養士やフィジカルトレーナーなどの専門家も在籍しています。

水泳選手は高いエネルギーを消費するため、適切な栄養摂取が必要です。
また、トレーニング中に怪我をした場合は、選手の回復をサポートすることができます。

これらの専門家がチームとして協力し、選手のパフォーマンス向上につながるトータルケアを提供することができます。

最後に、トータルケアラボラトリーでは、データ分析技術を活用して、選手のパフォーマンスを評価し、改善点を見つけ出すこともできます。

水泳選手が可動性を獲得するためには、スイミングコンディショニングトレーナーがいるパーソナルトレーニングジムのトータルケアラボラトリーに行くことが望ましいです。

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