“ハゲ”（以下：AGA）の原因は何でしょう？
なぜ？を調べてみました
＜AGA：男性型脱毛症＞

“ハゲ”（AGA）の原因

AGAの発症には、主に遺伝的要因と環境要因が関与しています。
AGAのメカニズムにおける原因の割合

1. 遺伝的要因：80%

   • AGAは多因子遺伝であり、複数の遺伝子が関与しています。特に、アンドロゲン受容体（AR）遺伝子が重要です。遺伝的要因がAGAの発症に大きく影響を与えています。

2. 環境要因：20%

   • ストレス、食生活、喫煙、睡眠不足などの環境要因もAGAの進行に影響を与えます。

これらの情報を元に、はげるリスクを評価し、適切な対策を講じることができます。遺伝的要因が大きく影響するため、家族の脱毛状況を確認することが重要です

見るべき家族歴とは？

AGAのリスクを評価する際に注目すべき家族歴の順位は以下の通りです：
影響を受けやすい順位

1. 母方の祖父

2. 父

3. 父方の祖父

4. 母

1. 母方の祖父

   • 母親からX染色体を受け継ぐため、母方の祖父がはげている場合、その影響を受ける可能性が最も高いです。アンドロゲン受容体（AR）遺伝子がX染色体上に位置しているため、母親を介して遺伝するこの要因は非常に強力です。

2. 父

   • 父親からもAGAの遺伝子を受け継ぐ可能性があります。父親がはげている場合、その影響も大きくなります。

3. 父方の祖父

   • 父親の遺伝子もAGAに影響を与えるため、父方の祖父がはげている場合、そのリスクも考慮する必要があります。

4. 母

   • 女性は通常、AGAの症状が現れにくいですが、母親が女性型脱毛症を持っている場合、その影響を受ける可能性もあります。

まとめ

これらの家族歴を確認することで、自身の脱毛リスクをより正確に評価することができます。遺伝的要因が強く関与するため、家族の脱毛状況を把握することは、AGAの予防や早期対策に役立ちます。

参考文献

1. Hillmer AM, Hanneken S, Ritzmann S, et al. "Genetic variation in the human androgen receptor gene is the major determinant of common early-onset androgenetic alopecia." Am J Hum Genet. 2005;77(1):140-148. doi:10.1086/431425

2. Ellis JA, Stebbing M, Harrap SB. "Genetic analysis of male pattern baldness and the 5α-reductase genes." J Invest Dermatol. 1998;110(6):849-853. doi:10.1046/j.1523-1747.1998.00173.x