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産後入院生活その2

前回に引き続きまして出産3日目から退院までの記録です。
もうずっとここにいたい。
そう思うのは私だけじゃないはず。

その1はコチラです。


◆産後3日目

何だか目が冴えて4時くらいに起床。ぼーっとしたりウトウトしていると、ベビースケールの電子音が本当によく聞こえます。皆さんちゃんと体重測ってどれくらい母乳出たか計算してえらいなあ。

この日は予定はありません。土曜日で習い事があるので夫と娘の面会もなし。
お祝いディナー会はもう欠席すると決めたので、医療以外のお世話をしてくれるスタッフさんに「参加せず部屋食でお願いします」と伝えて終了。意外とそういう人も多いそう。

10時前に診察と沐浴を終えた我が子を迎えに来るようにベビー室から連絡があったので、いそいそと出向きます。経産婦産後3日目となるとお股の要領もわかってきて、どう歩けば楽なのかを体得しています。尻から股間周りはなるべく固定状態で膝下だけをカサカサ動かす感じで歩くと楽です。たぶん。

昼間は用がなければ母子同室で頑張るので、朝診察に来てくれた看護師さんに「授乳を見てほしい」とお願いしました。
オッケーをもらえたので10時過ぎに来てもらいまずはマッサージから。「D-MERなんです」と伝えると私が大嫌いなB地区を引っ張ったり捻ったり伸ばしたりはせず、周りから圧迫する感じで解していくとよいとアドバイスを受けました。(ただ赤ちゃんが咥えやすいようにするにはB地区はある程度捻ったり伸ばしたりして柔らかくする必要があるらしいです)

保育士試験のお陰で初乳の大切さはわかっています。最低限その期間だけでもあげると決めていたので何とか我慢して自分でもマッサージしますが、やっぱりプロの手技にはかなわず。
それでも滲むくらいには出てきたので(これも経産婦ボーナスらしい)、我が子と向き合って正しいポジションを確保し咥えさせます。
これもなかなかに難しいのです。看護師さんが向き合って教えてくれるから何とか出来るけど一人でこれをやるには前途多難。
そして相変わらず吸ってもらうのも激痛。
余程苦悶の表情を浮かべていたのか「大丈夫?」と何度も聞かれました。娘の時切れた痛みも酷かったので、乳頭保護器をレンタル出来ないか聞くと可能だったので次の授乳で試してみる事に。

昼食(この日は土曜日なのでおやつはなし)を挟んで再度授乳チェックの時に、メデラの乳頭保護器を借りてみました。ペラペラのシリコンカバーみたいなものを付けてみると…うーん…5%程しか痛みの軽減になってない。
もっと分厚ければマシなのかなあ?
あくまで傷の保護だから咥えられる痛みそのものはあんまり変わらない様です。とりあえずいつでもレンタル出来るそうなので明日まで借りる事に。

その後は産後ケアの申請をウェブでしていつも通りシャワーを浴びてお祝いディナーを楽しみ(この間預かってもらった)、夜は母子別室で休みました。
この日の晩やっとお通じあり。特大の痔もある中私はまた出産頑張りました。

3日目の朝食
昼食
お祝いディナー!

産後3日目の朝食はイングリッシュマフィンが出ました。マーガリンとブルーベリージャムをダブルで楽しめるこのパキッと割るタイプのポーションも初めて見ました。美味しい。
昼食は鱈と野菜の豆乳クリームソース。タンパク質は出来るだけ魚で補う方針なのでしょうか?肉も出ますが圧倒的に魚が多くて最高。ほら…買うと魚の方が高いからさ。
お祝いディナーはフレンチ!
前菜盛り合わせでサーモンとチーズのカナッペ、栗とミックスビーンズのサラダ、蕪のポタージュ、チキンの彩りマリネ。メインは鯛のパイ包み焼き香草クリームソース。デザートはクリームブリュレ。
部屋食なので熱々とはいきませんがめちゃくちゃ美味しかったです。

ちなみに毎回の食事ですが一皿ごとに丁寧にラップがかけてあります。写真では取って撮影してます。


◆産後4日目

朝起きたら悪露でシーツを汚してました。ショック。パパッとシャワーで自身の汚れを落としてスタッフさんにシーツ・パジャマ交換と下着のクリーニングをお願いしました。本当にすみません…。
体重は54kgまで落ちていたのが56kgにリバウンド…というかむくみのせいですね。着圧ソックス履いていたのに足首どこいった?ってくらいパンパンになってました。
後陣痛は落ち着いてきたものの体調はイマイチ。37度と熱が少し高めで汗がダラダラ出てきます。胸もチクチク。朝の検診の時に看護師さんに聞いてみると母乳分泌中なのでどうしても熱は上がってしまうそうです。

この日は10時にエステと14時に退院写真の前撮り。
通常なら明日の退院時に写真を撮りますが、娘が保育園なのでお願いして撮影してもらいます。
朝食を済ませてそろそろベビー室から連絡があるかなーと思っていると、小児科の先生がやってきて「赤ちゃん黄疸出たから今日一日光線療法するよ」との事。

えええええー…マジか。
やっぱり産瘤のせいか体質のせいなのか(1人目も黄疸が出てるので体質遺伝的にそうかもとは言われました)
光線療法となるとずっとベビー室にて日サロ状態なので母子同室はおろか前撮りが出来ません。慌てて撮影係のスタッフさんに連絡を取ると「せっかくなので前撮りだけでも出来ないか確認します」とベビー室に聞いてくれる事に。
出来るだけ光線は当てたいので5分くらいならと許可が出ました。家族4人と娘、夫それぞれとの撮影のみ行い私との分は明日退院(黄疸値をクリア出来たらですが)の時に撮る事になりました。

そうこうしている間に私のエステの時間となり慌ててエステルームへ。
エステはフェイシャル、フット、背中をどこか一つ20分間受けられます。ちなみに前回はボディだったのが背中のみ、時間も30分から20分に短縮と変更になっていました。前撮りもあるのでフェイシャルエステを選んで楽しみにしていましたが、我が子が気になってしまい全くリラックス出来ず。
既に長らくの自宅安静生活と昨日の授乳で首肩がご臨終状態でしたが、ほんの少し楽になった気がします。

エステも終わり我が子は日サロで昼間の母子同室はなくなりましたが、指定された時間にベビー室に行って授乳と搾乳を届けなければいけません。
勿論ミルクにして丸投げでもいいのですが、我が子が頑張ってるので何とか出来る限り頑張りたい。
しかし搾乳も一人では出来ないので看護師さんを召喚。
また「D-MERなんです」と伝えて出来るだけ痛くない様な搾乳を教えてもらいます。圧迫したり手で押し撫でる感じでパイ乙をじっくりほぐして小さい哺乳瓶をB地区に充てがうと…涙くらいの量が取れました。
黄色い大事な初乳です。頑張ってもこの量かよと泣けてきますがそんなもんらしいです。まさにゴールデンドロップ。
蓋をしてベビー室に届けた後は前撮りの準備。慌てて軽くメイクしてスタッフさんに連絡、ベビー室前で夫・娘と合流。
スタッフさんが手早く我が子をセレモニードレスに着替えさせてくれて、いい感じに盛り上げながら撮影しました。

撮影後は部屋で家族3人過ごしました。
私がいないので娘がワガママ癇癪大爆発しているらしく、夫の表情は疲れ切っていました。仕方ないです、まだ4歳だもの。面会後でもビデオ通話したりしていましたが寂しいのは当たり前です。でも退院後体も不調なまま新生児のお世話して娘のフォローもちゃんと出来るのか不安しかありません…。

2人が帰った後は授乳しにいきましたが自分一人でやってみても全く出ている気配を感じず。
搾乳しても取れない。
私のパイ乙って奴はよぉ…と気持ちが落ち込んできますが仕方ないので夕食後夜勤の看護師さんに見てもらえないか聞くと、21時に授乳室で一緒に見ますと言われました。
食事したりシャワー浴びたり意識を失った様に寝ているとやっぱり消灯まであっという間。
ベビー室横の授乳室に行くと同じ様に光線療法中のママが一人いました。
しかし約束の21時を過ぎても看護師さんが来ません。忙しいのかなーまた忘れられてるんだろなーと考えていると、もう一人のママの担当と思われる看護師さんがやって来たので隙を見て授乳チェックを依頼。
最早呪文の様に「D-MERなんです」と言う私。心のどこかで「D-MERって言っておけば母乳が出来なくても許される」と思っている自分がいて、悪魔の自分が言い訳ばっかでズルい奴と笑い、天使の自分がだって仕方ないよ!と擁護してる感じ…。病院側もスパルタ母乳指導派ではないし、誰かに絶対に母乳!と強要された訳でもないのにやっぱり母乳でないとという考えが捨てきれないのです…。

担当外にも関わらずその看護師さんはとても親切でした。最初咥えさせてみた時にあまりの痛みに恥ずかしげもなく絶叫する私をめちゃくちゃ心配してくれて、マッサージも何度も「これは痛くないですか?」と聞きながら丁寧に施術。授乳より搾乳の方が負担は少ないだろうと搾乳してくれました。
や、優しい…白衣の天使ってこの人の事や!

もう一人のママさんが恐らくめちゃくちゃ出る人っぽくてすごく肩身が狭かったし、たかだか授乳ひとつで大騒ぎしてる自分が恥ずかしくてお礼を言って搾乳を提出し自室へ。
夜中も授乳はあったけどこの調子なので結局ミルクでとお願いしました。

しばらくすると部屋に先程の看護師さんが。
なんと私の様子を心配したのかフォローに来てくれたっぽいです。
「D-MERはお辛いですよね。無理せず断乳の薬を処方してもらってもいいと思いますよ」
「薬?そんなのあるんですか?(初耳…)」
「担当の○○先生ならすぐ出してくれますよ。今入院中の方の中にも出してもらってる人がいたはず。最近はD-MERの方結構いますし、休息したいから初乳もあげない・最初からミルクで頑張る方も増えてます」
「そうなんですか…」
「お母さんが無理せず楽しく楽に育児するのが一番です。先は長いですからね」

プライベートや職場で何人かのママと話しましたが完ミと混合は一人ずつ。後はみーんな母乳母乳母乳。
保育士試験でもよく出る厚労省の授乳と離乳の支援ガイドでも完ミはたった1割の少数派で同族を探そうもんなら絶滅危惧種を探すようなものです。
だからこそこの看護師さんの言葉に「私だけじゃないんだよね」と少しだけほっとして涙が出ました。
やーーっと完ミに対して吹っ切れたはずなのにまた悩んで私アホなの?と思わずにはいられませんが、それだけ母乳かミルクかってデリケートな話題なんだと思います。
時が経てばすごく小さい事で悩んでたなと笑い話に出来るけど、悩んでる渦中ではとてもじゃないけどそんな余裕はありませんしね。

ちなみに看護師さんが部屋を出られてからしばらくして本来の担当看護師さんが謝りに来ました。
これもさっきの方が声かけてくれたんだろうなあ…優しすぎる。

こんな感じで4日目はメンタル乱気流で終わったのでした。


◆退院日(産後5日目)

あっという間に退院の日です。マジでずっと入院してたい。

朝から搾乳。たった1滴哺乳瓶に入れるのに20分!!アホかやってらんねー!!と投げ出したいけれど我が子が頑張ってるのに私が頑張らない訳にはいきません。

朝食後、先生が来て退院前の診察。と言っても内診ではなく問診ですが。
「ぺろよしさん断乳のお薬出した方がいい?」と聞かれました。これも昨日の看護師さんがちゃんと申し送りしてくれたんだろうな。仕事出来過ぎません?

先生によると母乳の分泌そのものを止めるので、飲み始めたら胸は張らなくなり一切授乳が出来なくなる薬だそうです。
なのでもしも初乳だけでも…二週間・一か月検診の間だけでも…と悩んでいるなら処方はいつでも出来るからそれまで頑張ってみるのも一つの方法だと。

うーん…確かに。まだ一応初乳期間だしせめてもう少し、頑張れるところまでは頑張ってみたい気持ちがありました。(勿論痛みや不快感が辛いので止めたい気持ちもあります)

悩んだ挙句まずは二週間検診まで頑張ってみると決めて、薬は保留に。根性なしの私がどこまで頑張れるかわかりませんがやれるだけやってみようと思います。
小児科の先生も来て、無事黄疸値が下がったので我が子の入院許可もおりました。
その後はベビー室に行き退院後の説明を受けます。週一回のK2シロップ(保育士試験のみんな!覚えてるかな??ビタミンKの役割!)の投与や二週間検診の話、今後の授乳などなど。
我が子のペースだと次の検診まではミルク60mlを毎日8回でいってねと言われました。
母子手帳も返されたのでパラパラ見返していると、出産に立ち会ったの助産師・看護師さんの署名と先生からのお祝いメッセージが書いてあります。
こういうのすっごく嬉しいです。忙しいだろうに本当にありがとうございます。
そして地味にびっくりしたのが1l以上出血していた事!分娩時間は3時間半弱で数字だけ見ればスピード安産なんでしょうけどそりゃしんどいわ…。

この日は月曜日で退院する人も多いです。手続きは順次なので、我が子はまたベビー室預かりのまま精算へ。
入院2日目に退院時の精算額を書いた紙をもらっていたのですが、今回の持ち出しは16万弱でした。内10万は分娩予約時に支払済なのでこの場での支払いは6万弱。ちなみに娘の時は総額で66万程(内出産一時金が42万なので持ち出しは24万)かかっています。出産一時金が50万に引き上げられた事や経産婦なので宿泊が一日少ない事を考えたらまあこんなもんかなと。病院側も値上げしているかもしれませんが、ご飯も美味しいし対応も良いし、24時間対応の無痛分娩を11万でやってくれる事を考えれば十分だと思います。
クレジットカードで支払いをサクッと済ませて部屋に戻ります。昨日くらいから荷物をまとめておいたので身支度だけしてしていつでも出られる様にしておきます。
その間ウェブで申請した産後ケアについて市から連絡があり、いつもの聞き取り調査の後利用決定の通知メールが届きました。ネット申請だと受理も早いですね。私自身の仕事もそうですがこういうお役所手続きのネット申請がもっと進めばより便利になるでしょうね。

さて、大体11時には出られると聞いていましたが、時間が押して12時過ぎにやっと連絡が。
夫も早くから迎えに来てくれていましたが、結局病室で1時間程待ったかなあと。
ベビー室前に行くとスタッフさんが昨日の様に我が子にセレモニードレスを爆速で着せてくれ、たくさん写真を撮ってくれました。
荷物もスタッフさんが持ってくれた状態で病院を出て、チャイルドシートに乗せてあげます。

4年前もこんな感じで退院したっけ。
ちゃんとお母さんになれるのか、もう助産師さんや看護師さんも頼れないと不安で心配で仕方なかった。
毎日毎日命を守るので精一杯で自分の事は後回し。産後の生活が自分の時間なんて一切ないどころか、こんなにも寝れず母乳も出来ずだとは思ってなくて気が付けば産後うつみたいになってたなあ。
でも今度は無理せず楽しく育児したいなあ。

そんな事を考えながら病院を後にしました。


昼食はいつもは素通りの高級スーパーに寄って贅沢にお寿司を購入。妊娠中お寿司はたまに食べていたけどやっぱりおめでたい日にはお寿司だよね!と。それからケーキ屋にも寄りカットケーキを2つ買って無事帰宅。

途中で腹減ったー!とオギャンが始まり、家に着くとすぐにミルク作ってノンストップの新生児育児生活が始まりました。
一体これからどうなるんでしょうか??


◆最後の晩餐

おっとこれを忘れてました。入院メシです。

4日目朝食
昼食
夕食
最後の晩餐の朝食

入院4日目の朝はデニッシュパン。パンは仕入れだと思いますがどれも絶妙に美味しいです。
こう見ると朝は米よりパンが出てくる確率が高いですね。
4年前の出産時の写真を見返した所、同じ日曜日でほぼ同様のメニューが出ていました。(ソーセージが1本減った・ポタージュがかぼちゃ→にんじんの変化はあり)
昼はハニーマスタードチキン。初日にチキンカレーが出て以来の肉メイン料理です。
写真はありませんがおやつは抹茶パウンドケーキ、夜は西京焼でした。魚いっぱい嬉しいなー!
最後の晩餐である退院日の朝食は初めての米飯。The 旅館!みたいな和食が胃に優しいですね。これに納豆やTKGがあれば最高です。
写真の豆乳パインジュースはあまりに美味しくて今も家で作って飲んでいます。無調整豆乳とパインジュースを半々で割るだけなので超簡単。美肌効果があるらしいですが、ラッシーみたいでおすすめです。

セレブ病院の様にお重で出たりホテルライクな料理ではないけれど、ご飯が美味しいと言われている病院なので入院中は本当に楽しみでした。
カロリー計算もされていて栄養バランスもよく、誰かが作ってくれた美味しい料理というのは最高の価値があるのです!
帰ったらきっと食いっぱぐれたり、異様に音に気を遣いながら立ち食い納豆ごはん(時々お茶漬けやふりかけごはん、よくてカップ麺や冷凍パスタ)とかなんだろうなー!

さて、こんな感じで無事出産が終わりましたが関連noteはもう少し続きます。
保育士試験でも出てくる産後ケアを今回も使うのでその感想と細々とした育児の記録を書いていくつもりです。
逆に社会保険関係が全く書けずで申し訳ありません。特に異次元の少子化対策(笑)とやらで社保関係も報道を見ていると結構変わっていそうなのですが、7月から切迫で出社出来ず実務に触れていない状態では書くものも書けず…。
書きかけで置いている健保の傷病手当についてのまとめでひとまず小休止させて頂く予定です。

書く事は好きなのでしばらくは社保や保育士試験関連でない私個人のnoteとはなりますがよければ見ていって下さいね。

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