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涙は通り過ぎる駅だ

これは、amazarashiの「スターライト」という曲の歌詞だ。
ここから先は、しょうもない自分語り。

この曲と自分が出会ったのは、中学二年生の夏休み。
なんとなく、本当になんとなく全部が嫌になった夏。

あの頃は、体のこと、勉強のこと、人間関係…と、頭の上に漬物石みたいに悩みがドカンとのしかかっていた。(それは今も変わらない。)
そんな悩みや思っていることを、誰にも吐き出さず、吐き出せず、一人で布団で丸くなって泣く毎日だった。
吐き出さないのだから、誰も気づくわけないのに、
「こんなに悩んでいるのに、どうして親は気づいてくれないのかな」
と、親を腹の底で恨んでみたり、
「上手くいかない、死のう」
と中々短気な考えをぐるぐると頭の中の鍋で煮込んで、一人でいっぱいいっぱいになって泣いたりした。
誰かに話すとか、色々方法があったのに。あの頃は随分と狭い視野だった。
世界は学校程度の大きさで、そこに馴染めない自分は異星人だとも思っていた。

多分誰もが経験する道のりで、文字にすればたった3文字。でも、自分にとっては『思春期』という言葉で片付けてしまうには、あまりにも重たい気持ちだった。

その狭い視野と誰もが経験する重たい気持ちを持っていた自分は、あの夏、死のうと思った。
なんにも上手くいかないし、自分が死ねば穀潰しが減って、生活も楽になり、二酸化炭素排出量も減り、大変エコだと思ったのだ。(病んでるね。)
そして、家族が誰も家にいない日、新聞を縛るロープで首を吊ろうとした。
さて死ぬぞという時、あまりに静かで寂しくて、YouTubeのあなたへのおすすめ の項目を適当にポチポチ押して、たまたま流れたのが、この曲。
きらきらした、明るい曲。
最期に聞くには、明るすぎると思った。

もう駄目だって挫けそうな 時にだけ輝くものが つまり いつだって胸の奥に眠ってる

この歌詞に、なんとなく惹き付けられた。
きらきら。『銀河鉄道の夜』に似てる。
もう少し聞こうと思った。あっという間にサビだった。
サビを聞き終わったら、涙が出てきた。どうして泣いてるかはわからなかった。
もう少し、もう少し…と画面を見つめて、とうとう最後まで聞いてしまった。

結局最後まで聞いて、死ぬのはやめにした。
この泣きながら寝る夜の向こうに答えがあるか、確かめるために、死ぬのは先延ばしにしようと思った。

先延ばしにして、良かったのか、悪かったのか、今でもそれはわからない。でも、クサクサ悩むと、「スターライト」を聞いて、また進もうと思った。
何度も何度も聞いて、いつも涙が出てくる歌詞を引用する。

夜の向こうに答えはあるのか それを教えて スターライト
失望 挫折うんざりしながら それでも 何かを探してる
近づけば遠くなるカシオピア 今は笑えよ スターライト
いつか全てが上手くいくなら 涙は通り過ぎる駅だ

この言葉に、自分は、命も心も救われた。


ここまで、しょうもない自分語りを読んでくれてありがとうございました。
amazarashiは、自分の言葉にできないグチャグチャした気持ちを、自分の代わりに的確に言葉にして、命を削るように歌う、スーパーウルトラかっこいいバンドです。ぜひ聞いてみてください(布教すな)





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