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タンパク質と投資が大事という話(奥さんの小噺)

昔、あるところに女の子がいました。

その子は卵が大好きで、毎日卵を食べたいくらいでしたが、貧しくて卵を食べることが出来ませんでした。
ある日、女の子が道を歩いていると、鶏が卵を3つ産み落として行きました。女の子はその卵をとても食べたく思いましたが、我慢してその卵をお店に持って行きました。
お店に持っていくと、店の人からとうもろこしをもらうことが出来ました。
女の子は、そのとうもろこしを持って鶏小屋に行き、鶏小屋から鶏を8羽おびき寄せて持ち出しました。女の子は鶏を48羽おびき寄せることが出来たところで、半分をモンサントに売り、800ペソをもらうことが出来ました。もう半分の鶏は、卵を産ませるためにおいておきました。
女の子は、鶏に産ませた卵でお店からとうもろこしをもらい、そのとうもろこしで鶏をおびき寄せることを繰り返し、モンサントに鶏を売り、ついに8000ペソを貯めることが出来ました。彼女はそのお金でモンサントの株を買い、株主優待で鶏肉を安く仕入れることが出来るようになりました。
そのおかげで、女の子はタンパク質をしっかりと取ることが出来ました。

それから月日が経ち、女の子は20歳になっていました。鶏肉のタンパク質のおかげで彼女のお肌はツルツルで、ついでにGカップでしたが、顔の方はイマイチでした。
彼女はとうもろこしで鶏をおびき寄せるビジネスを確立させていましたが、物足りない生活を送っていました。
彼女はティファニーを買ってもらったり、レストランで食事をしたりしたいと思うようになりました。
そこで彼女はモンサントの株を全て売却し、キューバに住む親戚の家を訪ねることにしました。キューバでは、整形手術が保険適用されるのです。
キューバに着いた彼女は、早速外科手術を受け、目はぱっちり、鼻はすっと通り、唇はぷっくりとすることが出来ました。彼女は思いました。キューバの男ではティファニーを私に買うことはできない。アメリカに行かなければいけない。そこで彼女はアメリカのハリウッドに行くことにしました。
ハリウッドに着く頃には、渡航費や宿泊費などで資金は尽きていましたが、それも彼女の計画の一部でした。
女の子は、ハリウッドのカフェでお茶をすることにしたのですが、そこで6人の男から声をかけられました。
その中で、彼女が知っている会社で働いている男と結婚することにしました。

男と結婚した彼女は幸せでした。男は案の定、彼女にティファニーを買い与え、高級レストランで食事をとりました。
しかしそれもしばらくすると、女の子は塞ぎこむようになりました。
こんなに満ち足りた生活をしているのに、何故なのか。
女の子は気づきました。メキシコで鶏をおびき寄せる生活をしていた頃は、貧しかったけれど幸せだったのではないか。
そこで彼女は夫に泣く泣く別れを告げ、夫から分与された資産を元手に鶏を購入し、モンサントに負けない鳥食品会社を立ち上げたのでした。

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寝れないという理由で私に聞かせてきた小噺です。

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