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プレゼンのデザインを作る過程で感じること/2021-9-11

投稿41日目

先日,友人とパワポのデザイン本について話をしていた。

私も一冊とても気に入っているものがあるが,その過程でいくつか感じたことを書いていきたい。

私とプレゼン

私は,パワポのスライドを作ることも発表をすることも得意だ。

昔から他人に説明をすることや,何かを紹介する機会が多かったことがその所以だろう。

そのため,時には趣味にパワポやプレゼンをあげることもあるなど,友人や知人からも認められている数少ない特技の一つだ。

そんな中で,知人のパワポ作成を手伝うこともあるわけだが,その過程でいくつか驚いてしまうことがいくつかある。

パワポに驚く

驚くことにはいくつか種類がある。

1.操作方法を把握していない
2.いきなりパワポに取り掛かっている
3.スライドの流れがグダグダ
4.デザインに全力を出している

多くはこの4つだろう。

このうち,2は3が原因によることも多いため,実質以下の3種類に分かれる。

1.操作方法を把握していない
2.いきなりパワポに取り掛かっている
3.デザインに全力を出している

1に関しては,しかたがないだろう。

操作方法に関しては,どこかで教えてもらうか,実際に作りながら覚えていくしかないためだ。

ちなみに,私の知人には何故かテキストボックスを設置しない人がいた

頑なに標準のテンプレートにスペースとエンターで図形の説明文を配置してい他のだ。

こうなってくるともうその手間と努力に敬意を表したくなる。

表したら拗ねられてしまったが。

残る2と3に関しては、正直思うところが多々あるので詳しく書いていきたい。

プレゼンとパワポの役割について

最初に,パワポの役割について話したい。

パワポは確かに重要だ。

その出来栄えによって,確かに理解度は大きく左右されるだろう。

そのため,綿密に作成する必要があることには変わりない。

だが,最重要はパワポではないと私は考えている。

最重要はパワポではなくプレゼンなのだ。

稀に,この二つが混同している人がいるため,軽く説明したい。

プレゼンは,人前で行う口頭での説明や提案のことであり,何らかの行動を促すことを目的としている。

例えば,そのプレゼンにより,相手に提案を承諾させることや,重要性を認識させることなどだ。

それに対して,パワポとはプレゼンをより効果的に演出するための道具である

この違いを理解することは重要だろう。

パワポは道具であり,目的ではない。また,プレゼンも手段であって目的ではない。

あくまでも真の目的は,相手の行動に変化を生じさせることだ。

ここで,先程の驚いたことをもう一度提示してみよう。

1.操作方法を把握していない
2.いきなりパワポに取り掛かっている
3.デザインに全力を出している

このうち,2と3はパワポとプレゼンへの認識の差によって生じているように考えられる。

パワポ作成の罠1—場を支配するのはどちらか

パワポ作成には,罠が存在している。

それは,実際に説明している場面をイメージし,逆算しなければいけないという点だ。

パワポがプレゼンの流れを支配しているのではなく,プレゼンがパワポの流れを支配しているのだ。

その場をイメージし,どのタイミングでどの資料を提示することができればより効率的かつ合理的に場を支配できるのか行動に変容をきたすことが可能なのかを想像する能力は必須だ。

したがって,滑らかなプレゼンとは何かを想定し,そこから逆算してスムーズなパワポを作成することが必要だ。

そのため,事前の下準備と調査,予測が重要となってくる。

ここで,驚いたこと2をもう一度見てみよう

「2.いきなりパワポに取り掛かっている」

勢いは重要だ。

デザインをすぐに想起し,作成する能力は役立つことだろう。

だが,いきなりそれを中心に全てを作ってはいけないのだ。

まず最初にするべきは,下準備だ。

何を求められ,何を説明するのか。また,何を中心に据えるのかを考える必要がある。

重要なのは,いきなりパソコンの画面を睨み,高らかにエンターキーを鳴らすことではない。

まず,ペンを持ち紙にプロットを書き出すことなのだ。

設計図を作り,より明確に目的と手段を把握するところからパワポ作成は始まる。

パワポ作成の罠2—道具と手段

次に,二つ目の罠について説明しよう。

それは,先程説明したように,あくまで目的はパワポ作成ではないということだ。

パワポは目的でも手段でもなく,手段をより効果的に演出するための道具なのだ。

いわば,パワポとは映画のBGMやSEに近い。

プレゼンという映画をより効果的に演出するための重要な道具がパワポなのだ。

ここで,驚いたこと3を見てみよう。

「3.デザインに全力を出している」

これである。

ちなみに,最初に友人とデザインの話をしていた際の話題の中心がこれだった。

パワポのデザインに精を出すことはいいことだろう。

効果的なパワポは理解度をより高める。

だが,重要なのはパワポ作成の後に控えるプレゼンなのだ。

その友人は,喋りには自信がないから,デザインに全てを振り切ると話していた。

私も自分ができないことはやらない性格のため,この考え方には親近感が湧く。

だが,プレゼンでこれは少し考えものだ。

何故なら,あくまでも最も重要なのはパワポの内容ではなく説明の内容と姿勢だからだ。

例えば,私は時にはパワポを用いずにプレゼンをすることがある。

何も使わず身振り手振りで説明することもあるし,ホワイトボードを使うこともある。

パワポがなくとも,的確な言葉選びと話し方さえ自身の中で確立できていれば,ホワイトボードでもプレゼンを行うことは可能なのだ。

場合によってはノートを紙芝居のように使うという手段すらある。

このことからもわかるように,プレゼンの根幹かつ重要なのは伝えようとしている生きた人間の挙動だ

パワポがなくともプレゼンは成立するが,プレゼンのないパワポは備忘録でしかないだろう。

そのため,パワポのデザインを完璧にしたとしても,喋りがグダグダになってしまうと,パワポの効果は薄れてしまう。

場合によっては,説明とパワポの内容の不一致がストレッサーとなってしまうこともある。

だが,何も大層なことをする必要はない。

専門のボイストレーニングに通う必要もない。

まずは,気の知れた友人の間などで,最近読んだ本を紹介してみたり,興味を持ったニュースを説明してみたりするところから始めれば良いだろう。

そうして,自身の説明スタイルを確立させることができれば,パワポ作成の速度は上昇し,より自身にあった効果的なパワポを作成できるようになるだろう。

何故なら,プレゼンの場を支配するのはパワポではないからだ。

パワポはプレゼンに支配されており,プレゼンはあなたが支配しているのだ。

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