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第89回 ゾルゲ事件

※業務連絡 今年の「自費出版文学賞」で拙著『原爆誕生と戦後』が一次審査を通過したという連絡を頂きました。過去、公の機関の一部から拒絶反応みたいな事があったので、一次で終わるにせよ、認めて下さった方がいらっしゃった事を感謝します!

1941年10月初め、日本に潜んでいたゾルゲというソ連のスパイが自国に打電していました。
「日本は年内に、アメリカの太平洋の基地を攻撃するつもりがある」
ゾルゲは日本人の女性を内妻として日本人の性格を熟知していました。すなわち、「日本人は裏切ったり、人を売ったりする行為を嫌悪するが、特に頭のいい者は侮辱されると激昂して何でも喋ってしまう」
だからゾルゲは、ここぞという時にわざと、
「そんな事も知らないんですか?」と見下した目で言いました。すると相手は激昂し、
「今に日本軍はアメリカの基地を攻撃する!」
とぶちまけてしまったのです。
しかしゾルゲは、10月18日に逮捕され、そして3年後の1944年11月7日、東京拘置所で獄死したのでした。(続く)

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