塩見なゆ/Syupo公式

酒場案内人(飲食・酒類専門ライター)。 得意分野は街と酒。 老舗の大衆割烹が大好きです…

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酒場案内人(飲食・酒類専門ライター)。 得意分野は街と酒。 老舗の大衆割烹が大好きです。活動の主軸は、酒場めぐりマガジンSyupo® https://syupo.com/ で、ほぼ毎日更新しています。著書に「ほっこり旨安酒場名店ガイド」など。

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お酒や飲み屋さんが好きな皆さんと、情報交換やイベントを楽しむおとなの部活動的なメンバーシッププログラムです。 大きな特長はふたつ。 ①居酒屋やお酒についてより深く学べる有料コラムが読み放題です。 ②毎週土曜日はリアル部活動(ゆるい飲み会です) ほかにも、メーカーさんとのコラボなども開催しています。 入退会自由ですので、お気軽にご参加ください。

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ホンモノの角打ちとは

私が考える最高の角打ちとは、地域の人のたまり場になっている店です。近所の人が集まり、ちょっとしたコミュニティができている店は、飲みに行く価値があります。 なぜなら、私が酒場や角打ちを選ぶ理由は、その場所が持つ「地域性」にあるからです。 地域性と言っても、アンテナショップが意図的に作り上げた“土地の色”とは異なります。 アンテナショップは、ハイクラスの地酒や地元の珍味を取り揃え、丁寧な接客の店員さんがもてなしてくれる“ちゃんとした”店ではありますが、駅ナカや空港内など便利な

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    • 行き尽くしてしまった今がスタート地点

      酒場をめぐり、20年。 いまは、ある程度の都市ならば、飲み屋街でも地図なしで歩ける自信があります。 昔は、初めてその街の中心駅の改札を抜けた瞬間、どんな飲み屋街が広がっているかと想像し胸が躍ったものです。 いまは、淡々と歩いたことのない地図の黄色いところを歩いています。 なんだか塗り絵をしている気分。 なにか、天国のよな場所が見つかるのではないかとワクワクしていたころもありますが、いまはすっかり落ち着いて、街や酒場を系統立てて見るようになりました。 これまでは、一種の冒

      • 最速で名酒場にたどり着く方法

        口コミ情報サイトの上位掲載の店に向かったら、予約で満席だった。 誰もが一度は経験することです。 インターネットでお店を探すことが当たり前になった今、考えることは皆、同じです。 良いお店をみんなで共有できることはとても良いことですが、その分、お客が集中するようになり、繁盛店とそれ以外の差が開いてきました。その傾向はこれからも続くでしょうが、誰も幸せにならないように思います。 口コミが集まる居酒屋は、混みすぎて常にオーバーワーク状態。名店で飲みたいお客さん側も、お店に入れず

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        • 【超入門】はじめよう!大人の趣味「居酒屋巡り」

          動画でも解説しています2024/3/20 18:00公開 https://youtu.be/6tEd4LQnQ-U 居酒屋巡りを趣味にしませんかお酒と料理が好きでしたら、「居酒屋巡り」を趣味にしませんか。 これまでの居酒屋のイメージは… 安いチェーン居酒屋で味を気にせず”ノリ”で飲んでいた20代。 上司や先輩、取引先とともに社交のために居酒屋に行く社会人生活。 これでは、居酒屋は趣味の対象になりませんよね。 チェーン居酒屋はファミレスの延長線上の存在ですから、店名

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        • 酒場部のトリセツ(2024-04-13更新)

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        • 酒場部 部活動 5月のスケジュール

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        • 酒場部活動4月スケジュール

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        • 福岡県現地集合『城島郷酒街道』で乾杯しよう!

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        メンバー特典記事

          ホンモノの角打ちとは

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          私が考える最高の角打ちとは、地域の人のたまり場になっている店です。近所の人が集まり、ちょっとしたコミュニティができている店は、飲みに行く価値があります。 なぜなら、私が酒場や角打ちを選ぶ理由は、その場所が持つ「地域性」にあるからです。 地域性と言っても、アンテナショップが意図的に作り上げた“土地の色”とは異なります。 アンテナショップは、ハイクラスの地酒や地元の珍味を取り揃え、丁寧な接客の店員さんがもてなしてくれる“ちゃんとした”店ではありますが、駅ナカや空港内など便利な

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          最速で名酒場にたどり着く方法

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          口コミ情報サイトの上位掲載の店に向かったら、予約で満席だった。 誰もが一度は経験することです。 インターネットでお店を探すことが当たり前になった今、考えることは皆、同じです。 良いお店をみんなで共有できることはとても良いことですが、その分、お客が集中するようになり、繁盛店とそれ以外の差が開いてきました。その傾向はこれからも続くでしょうが、誰も幸せにならないように思います。 口コミが集まる居酒屋は、混みすぎて常にオーバーワーク状態。名店で飲みたいお客さん側も、お店に入れず

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          酒場は人なり

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          「文は人なり」は、文章に書き手の人となりがわかるという意味ですが、これは酒場にも当てはまると思いませんか。 几帳面な大将の店は、店先から店内までピシッとしています。醤油差しに入る醤油は常に補充されていて、液垂れなんて皆無。暖簾はアイロンがかけられ、品書きの文字も丁寧です。そうした大将の人柄を感じてか、客層もピシッとしたタイプが多く、全体的に引き締まった雰囲気に包まれていきます。 いい酒場は、いい大将(女将)がいる店です。親しみやすい大将の店には、温厚な常連さんが集まり、毎

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          初めての酒場の入り方

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          誰だって、初めて入る酒場は緊張します。「気になる店があったけど、勇気がなくて入れなかった」という話をよく聞きますが、当然のことだと思います。 居酒屋はチェーンと個人店で役割が全く違うレンタル会議室的存在 個人経営の居酒屋から漂う"入りにくさ"を徹居的に排除しサービスを均一化したから、チェーン居酒屋は戦後これほどまでに広まったわけです。飲み屋の雰囲気を楽しみたいのではなく、飲食できる"会合場所"として店を選ぶならばハードルの高さや尖った個性は不要ですから、当然のことですよね

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          初めての酒場の入り方

          薄づくりグラスや平盃はなんでも美味しくなるのか

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          東京・銀座にあるサッポロ黒ラベルのアンテナショップでは、比較的薄いグラスで提供され、「これが、私たちサッポロの考えるPERFECTです」というスタンスをとっています。 同じサッポロでも、銀座ライオンは昔ながらの分厚いジョッキで提供し、「これが、伝統のサッポロライオンの生です」と伝えてきます。嗜好品ですし、気分によって印象が変わるお酒は、数学的な「これが一番美味しいグラス」はないと思うので、こうした矛盾はむしろあって当然だと思います。 さて、なにかと薄いグラスがもてはやされ

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          昭和の酒場は儚い存在 ~時代の変化に無縁ではいられない~

          「Syupo酒場部 サークルメンバー」に参加すると最後まで読めます

          長年の続いてきた街に根付く個人系飲食店(居酒屋・酒場・食堂・町中華)の減少に歯止めがかかりません。物価高騰、日本経済の停滞、高齢化、要因は様々ですが、昭和に築かれた日本の外食文化は消滅の危機に瀕しています。 経営者・店主の高齢化と後継者問題最大の問題は、店主の高齢化です。いま、注目を集めている店や、これを読むあなたの行きつけで、後継者候補が店を手伝っている店はどのくらいあるでしょうか。

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          酒場は人なり

          「文は人なり」は、文章に書き手の人となりがわかるという意味ですが、これは酒場にも当てはまると思いませんか。 几帳面な大将の店は、店先から店内までピシッとしています。醤油差しに入る醤油は常に補充されていて、液垂れなんて皆無。暖簾はアイロンがかけられ、品書きの文字も丁寧です。そうした大将の人柄を感じてか、客層もピシッとしたタイプが多く、全体的に引き締まった雰囲気に包まれていきます。 いい酒場は、いい大将(女将)がいる店です。親しみやすい大将の店には、温厚な常連さんが集まり、毎

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          初めての酒場の入り方

          誰だって、初めて入る酒場は緊張します。「気になる店があったけど、勇気がなくて入れなかった」という話をよく聞きますが、当然のことだと思います。 居酒屋はチェーンと個人店で役割が全く違うレンタル会議室的存在 個人経営の居酒屋から漂う"入りにくさ"を徹居的に排除しサービスを均一化したから、チェーン居酒屋は戦後これほどまでに広まったわけです。飲み屋の雰囲気を楽しみたいのではなく、飲食できる"会合場所"として店を選ぶならばハードルの高さや尖った個性は不要ですから、当然のことですよね

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          初めての酒場の入り方

          薄づくりグラスや平盃はなんでも美味しくなるのか

          東京・銀座にあるサッポロ黒ラベルのアンテナショップでは、比較的薄いグラスで提供され、「これが、私たちサッポロの考えるPERFECTです」というスタンスをとっています。 同じサッポロでも、銀座ライオンは昔ながらの分厚いジョッキで提供し、「これが、伝統のサッポロライオンの生です」と伝えてきます。嗜好品ですし、気分によって印象が変わるお酒は、数学的な「これが一番美味しいグラス」はないと思うので、こうした矛盾はむしろあって当然だと思います。 さて、なにかと薄いグラスがもてはやされ

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          昭和の酒場は儚い存在 ~時代の変化に無縁ではいられない~

          長年の続いてきた街に根付く個人系飲食店(居酒屋・酒場・食堂・町中華)の減少に歯止めがかかりません。物価高騰、日本経済の停滞、高齢化、要因は様々ですが、昭和に築かれた日本の外食文化は消滅の危機に瀕しています。 経営者・店主の高齢化と後継者問題最大の問題は、店主の高齢化です。いま、注目を集めている店や、これを読むあなたの行きつけで、後継者候補が店を手伝っている店はどのくらいあるでしょうか。

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          2024年 本年もよろしくお願いいたします

          変化の激しい世の中ですが、酒場の癒やしは今も昔も変わりません。デジタル化が進む時代だからこそ、アナログの場所で過ごす時間がより一層大切になると思います。人とリアルで顔を合わせて、お酒と美味しい料理で心をほぐし、オフラインの時間を過ごす。最高ですよね!! 今年も素敵なアナログ情報をお届けできるよう、私も適度に飲みながら街を巡ります。そして、たくさんの「飲みに行きたくなる」情報をお届けします。 どうぞ、よろしくお願いいたします。 Syupo 塩見なゆ

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          首都圏梯子ライン ベスト10(後編)4位~1位

          おまたせしました。一日券を買って各駅を飲み歩きたくなる、首都圏梯子ラインランキング、いよいよ4位から1位をご紹介します。このランキングは、駅前の酒類提供飲食店の軒数に、50年以上続く老舗酒場のようなランドマーク級飲食店の存在を加味してまとめています。 4,常磐線(首都圏)4位は常磐線。上野からはじまり、北千住や松戸、柏、取手とベッドタウンを経由し、郊外や土浦、水戸、さらには日立、いわき、仙台までを結ぶ路線です。 常磐線の特長は、なんといっても沿線の酒類メーカーの工場や醸造所

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          首都圏梯子ライン ベスト10(後編)4位~1位

          いせやの焼鳥カシラ

          子供の頃、よく「いせや」へ通った。幼い頃のわずかな記憶に、ベビーカーから見た、「いせや本店」の景色がある。といっても、幼児の記憶は曖昧だから、家族が撮った写真から連想して生み出した記憶かもしれない。でも、それくらい「いせや」には思い出がある。 循環器の病気を持って生まれた私は、生後すぐ大きな手術を数度受けたらしい。でも、私はその頃の記憶はない。無事に大酒を飲むほどに育ったが、幼少期は食事に気を使われていたようだ。 そんな私の楽しみは、家から歩いて行ける井の頭公園に行くこと

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          酒場カウンター図鑑

          一般的な飲食店は純粋に食事の美味しさやコストパフォーマンスが評価軸になりますが、酒場の場合は情緒感が加わります。ここで言う情緒感は、そこにいて「あぁ、いいなぁ」と心を動かすなにか。 「emotional(エモーショナル)」のひとつだと思うものの、最近の"エモい"とは違います。いまの"エモい"は、新海誠アニメやジブリアニメ的な画や、レトロ感、黄昏的なものを表しますが、酒場で感じる情緒感は、そこに人が集まり、長い年月酔いを共有してきたことで蓄積された独特な熱量を含んだより人間味

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          首都圏梯子ライン ベスト10(中編)

          前回に続き、首都圏で人気の酒場が連なる「ハシゴ酒」向きの路線をご紹介します。 鉄道路線には、その路線特有の雰囲気があり、駅周辺に広がる酒場も路線ごとに特長があるものです。今度の休日は、一日券を買って次々下車して酒場を訪ねてみませんか。 6位,京浜東北線東北線や東海道線を補うように細かく停車する京浜東北線。蒲田や鶴見のように、並行する路線が通過するものの駅前には巨大な繁華街があるような街が沿線には点在しています。影が薄いようで、ノンベエにとって実はとっても魅力的な路線です。

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          首都圏梯子ライン ベスト10(中編)

          首都圏梯子ライン ベスト10(前編)

          鉄道路線と酒場の色は関連性があると思いませんか。旧宿場町や漁港をつなぐ静岡の東海道本線は海鮮酒場の名店ぞろいですし、工場地帯を走る鶴見線沿線にはいぶし銀の大衆食堂が数多。酒場は街を映す鏡ですし、鉄道路線はそこで暮らす人々を結んでいる――、関連があることは間違いないでしょう。 今回は沿線酒場の特徴から、今度の休みの日に「ハシゴ酒」で使いたくなる首都圏の鉄道路線をランキング形式でご紹介します。 それではいってみましょう、首都圏梯子ライン総選挙。10位からご紹介! 10位,南

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          奮闘する地方酒場

          世界的な自粛が終わり、再び街・観光地・飲食店がにぎやかになってきました。代々受け継がれてきた老舗が多数店を畳むなど、不可逆的な出来事が続きましたが、やっと少しずつ外食産業は安定を取り戻してきています。 さて、首都圏にいると、感じないことがあります。東京は元々人が多すぎますし、店も飽和状態でした。インバウンド需要が回復し、再び、「立地よければ人が来る」というパンデミック以前に戻りつつありますが、地方はまだまだそうではありません。 東京は資本力がものを言う場所取りゲーム状態で

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          奮闘する地方酒場

          家飲みの3倍高くても酒場へ行く理由

          突然ですが、一人で酒場へ行く理由はなんでしょう。 誰かと行くなら、会食・交流場所としての役割がありますが、一人で飲むならば、なにも外食しなくてよいわけです。 例えば、仕事帰りにオンをオフに切り替える場所として使うことはありますよね。出張先で郷土料理と地酒を味わいたいというのも、よくある利用動機です。 では、わざわざ電車に乗って飲みに行く理由とはなんでしょう。 本記事をご覧の酒場好きの皆さんも、 「職場近くの酒場は開拓しても、休日に電車に乗ってまでひとりで飲みにはいかない

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