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読書感想【能力はどのように遺伝するのか】

遺伝子に興味があるわけではないが,Amazonでベストセラーになっていたので気になり,購入してみた.

感想としては,結構面白かった.遺伝子に関する知識があまりないので,この本の中で展開されている主張が正しいのか,自分の脳内で議論はできないが,遺伝に関する知識を学べることは間違いないだろう.


私たち人間の間には,99.9 [%]の遺伝的共通性がある.0.1 [%]の異なる遺伝子によって,個人差が生まれているということだ.

0.1 [%]は少ないように見えるが,人間の遺伝子は30億個の塩基対からなるため,0.1 [%]でも300万ヵ所もある.世界中の人々に個人差が生まれるのも納得だ.

ただし,心,知能や環境といった遺伝子とは一見関係ないようなところにも,0.1 [%]の遺伝子の違いが無視できないほど効いているのは,正直驚いた.

普通なら,心や環境は遺伝子と何も関係ないと考えてしまうはずだ.遺伝子の影響力はすごい.

そうは言っても,遺伝子によって我々の人生が決まっているわけではない.いつも通り,私は毎日上を目指すだけだ(これも遺伝子の影響か?).


この本は文章を読むだけでも,十分に満足できると思う.一方でグラフや表も完全に理解しようとするのは,あまりオススメしない.理解するのが難しいと思った場合は,サラッと無視しても良い気がする.

懇切丁寧にグラフを説明しているわけではないので,理解できる人は少ないだろう.私自身,本書後半のグラフの意味は,よく分かっていない.私は時間をかけて,これらを理解する価値はないと判断した.



以上.

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