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読書感想【日本で軍事を語るということ】

表紙にある「軍事分析入門」というものに興味を持ったので,読んでみた.

過去に,軍事に関する本を読んでいたことがあったため,この本から新しく学習したものは少なかった.

ただ,ケネス・ウォルツの戦争原因論といった理論的なことや,陣地防御,機動防御や諸兵科連合戦術といった,実戦の戦術を学べたのは楽しかった.

この本の一番のポイントは,初歩的な戦略分析のアプローチを学べるところだろう.公開情報から,その国の意図をある程度理解できるとは,目からうろこだった.

アメリカの情報公開レベルは高く,データ形式はPDFだけでなくExcelもあるようだ.データを使う側が,分析しやすいようにデータを提供しているあたり,さすがだと思った.


個人的にこの本には,残念なポイントがあった.それは,制海権,制空権といった軍事用語の説明がなかったところだ.軍事分析入門とあったので,軍事用語の解説を期待していた自分がいた.そのため,その点に関しては少し残念に思う.

制海権やA2/ADといった軍事用語は,これまで読んだ軍事的な本に普通に出てきているが,意味を理解せずに「まぁよく分からないけど,良いか!」という感じで済ませている.

戦闘機の速さやミサイルの速さを知的に計算して,計算結果がこうなるから制空権は有利だ,みたいなことをやっていると勝手に想像しているが,確証はないので,いずれ学ばなければと思っている.



以上.


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