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介護職の本音①ー現場で働いて思うこと

はじめに


介護の求人ってたくさんあるけど、ぶっちゃけどうなん?本音の声を知りたいと思う人も多いはず。特養の現場で働いて見たこと、感じたこと、思ったことを書いていきたいと思います。

11月末まで、特別養護老人ホームで介護職として2年半働いていました。今は、転職して、障害者の一人暮らしをサポートする重度訪問介護の仕事をしているのですが。



介護って、排泄介助とか下の世話やらないといけない。私にはできないわ。

声に出さないけど、心の中で思っている人はたくさんいるのではないでしょうか?介護の仕事ってきくと、便の処理が、一番ひっかかるというか、ネックというか。直接人のためになり、必要な仕事とわかっているけど、仕事として選んで、やりたくないというのが本音ではないでしょうか?だからこそ、採用難。いつでも求人があり、いつでも雇ってくれるわけですが。


介護職に私が就いた理由(ざっくり)

かく言う私も、実は、最初はやりたくなかった。本音の部分で、中学生・高校生の時って介護の仕事って一番やりたくないと思っていました笑。なのに、なぜ自分は、福祉の介護系の仕事でキャリアを築いているのか、謎ではあるのですが笑。

そうですね、時の流れに身を任せていたら自然にこうなった、というのが本音でしょうか。自分の価値観、適性、ストレス耐性とか自分の力と、仕事で求められるスキルが介護職と一致したから今に至っているのだと思います。20歳前後の時は、他人の便の片づけをするなんて考えられなかったのですが。社会人になって、トラック運転手をしていたことがあり、長時間労働、一日睡眠3時間とか、過酷な状況に置かれていたことがありました。

こんなかんじで、いろいろなつらいこと・苦しいことを右往左往しながら経験して乗り越えるにつれて、排泄介助をするぐらい大した問題ではない、下の世話ぐらいどうってことないと思うようになりました。一日3時間睡眠の職場より、特養の介護職のほうがよっぽど職場環境が恵まれていると思いましたし。人生経験を積むにつれて、変な自分のプライドとかどうでもよくなって、自分の価値観が良い方向に変化していったということでしょうか。



介護の仕事が人手不足なのはなぜ?

介護の仕事が、人手不足でいつも求人を募集しているのは、労働環境が過酷という理由ではない気がします。人間関係のストレス、認知症対応とか、モラルハラスメントとか、精神的ストレスで続けられないという人もたくさんいると思いますが。これは職場によって違うので、一概には言えないのですが。

一般的に施設系の介護職は、残業が少ないことが多いです。特養で働いていた私も、養護老人ホームで働いている友人も、残業は月に10時間あるかないかぐらいですし。育休もきちんと取れる職場ですし、安定雇用の正規職員で雇ってくれている割には、労働時間は少ないはずです。

地方の中小企業で働くより、社会福祉法人の介護職員の方が、待遇が良いかもしれません。基本給は低めですが。ボーナス計80万(賞与年60万ほど、処遇改善加算が年20万ほどで)退職金は、都道府県の福祉共済・国の福祉医療機構の2本立てで加入してくれる法人であれば、終身雇用30年ぐらい働けば、退職金1500万ほどになるようです。


介護の仕事に人が集まらないのは、むしろ、仕事内容そのものが原因ではないでしょうか。特に排泄介助ですよね。下の世話ができない・やりたくない・自分のプライドがそれを許さないと思う人が多いからではないでしょうか。

私も友人に「こんな仕事はようしないわ」と言われたことがあります。偏差値の高い学校を出てプライドが高い人、お高くとまっている人にはなかなかできないのかもしれません(実は18歳ぐらいの私もそういう人間でした)。

介護職は、ペーパーテストの点数が高い人を求めているわけではないですし。認知症や障害などハンディキャプのある人と信頼関係を築きたいと思う人、コミュニケーションをとろうと努力できる人、人の痛みを理解して寄り添える人とかそういう人を求めていると思うので。



介護の仕事とマッチングする人が少ない?!

介護の仕事とマッチングする人が少ないから、求人に応募がない・人が集まらないのではないか。介護の仕事に必要な価値観や人間観や人生観、が備わっている人が世の中に少ないから、人が集まらない・すぐにやめてしまうのではないか。そういった要因も少なからずあるのではないかと思っています。

自己優位・選別的な人間観が蔓延っている今の世の中では、そうなってしまうのも無理はないのかもしれません。(もちろん、新規入職者を受け入れる施設側の問題、介護職員側の問題もあります)。

介護の仕事内容がそれほど苦痛ではない。排泄介助はできればやりたくないけれど、その人にとって必要なことだし、自分自身も老いた後にいつかそうなっていくのだから、みんながたどる道、と思える人は、介護の仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


介護の仕事のやりがいってなに?

仕事は仕事、給料のためにやっている。仕事それ自体に特に意味はない。仕事以外の余暇に意味がある。ドライに割り切って、介護という業務をこなしていくかんじで最初は良いと思うのです。(私も最初はそんな感じでした。今は少し介護の仕事に愛着が持てているかもしれません笑)。

仕事を続けていくなかで、利用者さんとのかかわりで、その人と気持ちが通じ合ったり、関係の深まりを実感できたり。逆に利用者さんから元気をもらったり励ましてもらったり、支えてもらったりすることがあると思います。

利用者さんからいろいろなことを学びながら、自分が人間として成長できた、人間観・人生観が変わったといった経験ができれば、介護の仕事の醍醐味を味わったことになるのではないでしょうか。


今回は、以上で介護職の本音①を終わります。介護職の本音はシリーズものです。まだまだ書きたいことがたくさんあります。次回もぜひ見てください。では、また~

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