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出りょく

惰性のような人生の中で、本を読む習慣が無かった。


一昨年から「せめて1ヶ月に1冊は…」と思い立って読み始めてみた。
が、11冊目の『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』を出張の新幹線で読んでる際、人目もはばからずボロッボロ泣いてしまい、「これはダメだ」と本を閉じて、電子ジャーに大魔王封じと封印するかのようにカバンにしまい込んで以来、東京タワーに限らず、本そのものが読めなくなってしまった。魔封波を使うと術者は命を失うが、自分は本を読む動機と気力を失ってしまった。

あれから約1年が経過。
「なんとかしたいなぁ、読みたいなぁ」と漠然と思ってはいたが、きっかけが欲しいと逡巡する日々は続き、とは言え「これだッ!」なんて都合よくインパクト大のきっかけは向こうからはやって来ない。
こんなことすら待ちの姿勢の自分に、せめて命がピンチのときはアベンジャーズは来てねと期待と妄想をしても「事態は動かざることテトラポットの如し」で荒波よろしく消波&消波。

そんな中、あるときTwitterで『レンチンさん』と出会う。
そもそもレンチンさんを知りえるきっかけとなったのは、一昨年に本を読むのを習慣としようとした際に1冊目に購入した本『夫のちんぽが入らない』の著者こだまさんをTwitterでフォローしたことだ。

お二人の共通点のひとつに『ブログ』がある。
レンチンさんは『ナッツを食べよう レンチンのブログ
こだまさんは『塩で揉む

ああ。
これかなぁー、と。
本を読むために読むんじゃなくて、出力するために読もう、と。
入れるために入れるんじゃなくて、出すために入れる。
そう思えた瞬間、迷いが消えました。オールクリアー。僕は一生どうでしょうします。

ここに出力することにすれば、きっと東京タワーも再度読める。
ただ、外では読めないが…

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