まち_なみ_まるしぇ

一部が避難解除・浪江町編【福島被災地レポ・3/8】

研修ではいわき駅からバスに乗り、双葉郡を縦断して浪江町に着いた。
国道を走っている途中に、除染作業の廃棄物を運ぶトラックとすれ違った。
 
浪江町はまだ広い範囲が帰還困難区域に指定されている。
町に入っても人気は少なく、まばらに作業員さんがいるくらい。
でもその人たちを支える役目も必要だから、町役場に仮設商店街「まち・なみ・まるしぇ」が設置されていたり、道沿いにぽつん、ぽつんと飲食店が開いていた。作業員さんの胃袋も満たせるような、がっつりしたメニューのお店が多いようだった。
チェーンのお店はなかった。チェーン店は儲かることを重視するから、双葉郡にはほとんど入ってこないらしい。誘致しても断られるとか。
 
町役場の仮設商店街で、伝統工芸品を一部扱っているお店があった。
大堀相馬焼、という焼き物らしい。
参照:大堀相馬焼協同組合 公式ホームページ http://www.somayaki.or.jp/

出典:大堀相馬焼 http://www.soma-yaki.shop/shopdetail/000000000138/ct7/page1/brandname/
 
昔はどの家にもこの風変わりな湯呑があったらしい。
二重構造、ハート型のような透かし穴、馬の絵、青ひび。
 
「この細かいひびが特徴なんです。これは土で決まるから、震災があって窯が原発に近かったから使えなくなって、もう作れなくなってたんですよ。でもなんとか同じような土で作れるところが見つかって、今は職人さんが作っています」
 
商店のおばさんが教えてくれた。
文化をあっさりと壊してしまう自然の強さと、それに負けじと文化を受け継いでいこうとする人間の力を見た。
 
その時は持ち合わせがなくて買えなかったけど、近々ポチろうと思っている。
 
 
ちょうど私たちが仮設商店街を見学しているとき、千原ジュニアさんが訪れていた。取材でも何でもなさそうで、ご友人と思われる方数人とご飯を食べに来ていた。
一部の芸能人の方はよく、プライベートで被災地に来ているらしい。
木村拓哉さんがサーフィンしてるとか、竹原ピストルさんがドラムセットを寄贈したとか。
いろんな人がそれぞれの関わり方で、福島に関わっているんだなと知った。
 
《つづく》
 


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