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【レビュー】カードで戦う特殊効果つきじゃんけん『動物世界』

タイトル:動物世界(Animal World)
パブリッシャー:奈拉欧文化
デザイナー:劉嘯(Leo)
プレー人数:4~6人
プレー時間:15分
ゲーム背景:
『賭博黙示録カイジ』を実写リメークした中国映画『動物世界(邦題:カイジ 動物世界)』公式グッズ。命運を分けるゲームがいま幕を開ける!

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ゲームマーケット出展に向けてちょうどいいゲームを探していたとき、友人のデザイナー、Leoから連絡があった。

Leo「ワイのゲーム売らへん? 『動物世界』って言うんやけど」

「(擬人化した動物がどったんばったん大騒ぎするゲームかな……)」

Leo「カイジを原作にした映画のグッズなんや」

「(のけものだらけの世界観……!)」

で、ルールを送ってもらったところゲーム性は悪くなさそうだし、「カイジを実写リメークした中国映画のグッズ」という情報量の多さが面白いので取り扱うことにした。

『カイジ 動物世界』はこんな映画。

この映画は原作でも人気の「エスポワール号編」がリメークされている。ゲームは、原作に出てきた「限定ジャンケン」を基にデザインされている。

ジャンケンのゲームなので、もちろんグー・チョキ・パー3種類のカードが用意されている。各17枚。黒を基調としたカードには高級感があるが、写真に撮るとほこりが目立ってしまう点はご容赦いただきたい。なお、デザインはもちろん映画に登場するものが使用されている。

グー・チョキ・パーのほか、どの手にも勝てる万能カードが3枚だけ入っている。

カードの隅に描かれているアイコンは特殊効果で、アイコンによってさまざまな効果が提供される。

各プレーヤーが星カードを5枚持った状態でゲームが開始する。ゲームはこの星カードを巡って戦う。じゃんけん対決に勝つと、相手から星カードを奪うことができる。星カードを先に10枚集めたら勝ち。また、いずれかのプレーヤーの星カードがなくなった場合は、その時点でもっとも多く星カードを集めたプレーヤーが勝者となる。

時計回りでプレーヤーが順番に手番を行っていく。手番では手札補充とチャレンジを行う。

1.手札補充
手札が5枚未満の場合は、手札が5枚になるように補充する。手札を補充できるタイミングはこのときしかない。

2.チャレンジ
手札を持っているプレーヤー1人に対してじゃんけん対決を仕掛ける。

両者、カードを1枚ずつ伏せて出し、一斉にオープン。

両者の出した手が同じだった場合は引き分けとなり、次のプレーヤーに手番が移る。しかし、違う手を出していた場合はこれで決着ではない。

各自、手札から2枚目のカードを任意で1枚伏せて出すことができる。

2枚目のカードは描かれている手ではなく特殊効果が適用される。特殊効果は、他のプレーヤーの手札を見る、手を上書きするなど全7種類。

カードは1枚目で勝っているプレーヤーから出すか否かを選択する。負けている側のプレーヤーは、相手の出方を見られるという点で若干有利だ。

左のプレーヤーは、じゃんけんに勝つと相手から1枚多く星カードを奪えるカードを出していた。しかし、右のプレーヤーは手をチョキに上書きするカードを出していたので、勝敗が逆転。左のプレーヤーは逆に星を奪われる結果となってしまう。

奪う星カードは、相手が使用したカード枚数に等しい。すなわち、2枚目のカードを出して負けてしまうと、2枚も奪われてしまう。2枚目を出すと勝つ確率を上げることができるが、リスクもあるのだ。

また、手札は自分の手番が回ってこないと補充できない。手札が減るとより狙われやすくなるので、あまりバンバンカードを使ってしまうのも考え物だ。

ルールはじゃんけんをベースにした単純なものだが、勝つ確率を上げるための行動とそのリスク、そして狙うべき相手がわかりやすく、しっかりとゲームをした満足感が味わえる。相手の手札を読む要素はそれほど多くないので、ガチガチの心理戦というよりは、自身の手札をどう使うかで悩むゲームになるだろう。所詮は映画のグッズだと切り捨ててしまうには惜しい。

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このゲームはゲームマーケット2019春で和訳付きで販売いたします。
5/26(日)W-09 中華卓上遊戯情報部ブースへぜひお越しください!
通常価格:1,500円、キャッシュレス割価格(※):1,300円。

※PayPay、PayPal、pixiv Payのいずれかでお支払いいただく場合の価格。

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