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心身一如(しんしんいちにょ)「東洋医学」の基本的理念〜カゼをひいたときの小柴胡湯(しょうさいことう)の証〜主観と客観の渾然一体となった病態認識を表現するにふさわしい言葉

心身一如(しんしんいちにょ)は、「東洋医学」の基本的理念です。

★東洋医学では、ココロとからだを分けないで、一つのものとして認識してきました。
「一如」は真理はただ一つである意。
「一」 は不二、「如」は不異の意味です。

心と体は別のモノであるという要素還元的考え方(思想)のもとに発達してきた西洋医学と対象的ですね。

心身一如という言葉は鎌倉時代に道元(1200〜1253年)により書かれた「正法眼蔵」の“身心一如”起源としています。

現代において、はじめてこの言葉を使ったのは、日本で初めて九州大学で心療内科をつくった池見酉次郎教授だそうです。

★患者さんをココロと体の両面から全体的なものとして取り扱うという人間存在の原点を踏まえた全人的医療の実践をめざす考え方です。

例えば、カゼをひいたときの傷寒論における漢方薬の小柴胡湯(しょうさいことう)の証(効く人のタイプ)の解説。

「傷寒五六日中風、往来寒熱し、胸脇苦満し、黙黙として飲食を欲せず、心煩し、喜嘔す。或は胸中煩して嘔せず、或は渇し、或は腹中痛み、或は脇下痞鞕し、或は心下悸し小便利せず、或は渇せず身に微熱有り、或は欬する者は、小柴胡湯之を主る。」
とあります。

客観的な症候としての往来寒熱(おうらいかんねつ。寒気と熱感が交互に)や胸脇苦満(きょうきょうくまん。季肋下にそった腹壁の緊張)や心下悸(しんかき。みぞおちふきんの動悸)。

同時に存在する食欲不振、心煩(しんぱん。胸苦しさ)、喜嘔(きおう。しばしば吐き気)などの自覚症状が渾然一体となって小柴胡湯の証(タイプ)を形成されることが理解されます。

★東洋医学において、主観と客観の渾然一体となった病態認識を表現するにふさわしい言葉です。(寺澤捷年先生)

東洋医学では、心と体はお互いに強く影響し合うという「心身一如」という考え方に基づいた治療体系となっていますが、西洋哲学をベースにした現代医学においても、近年カラダとココロの密接な関係がますます明らかとなり、現代医療の治療の場において、より一層大切な位置付けとなっています。

健康なココロが、健康な“体”をつくります。
健康な体が、健康な“ココロ”をつくります。

東洋医学的な考え方がますます重要視される時代になりました。

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メンタルヘルスは食事から」 日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成

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