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「世界の食文化 9 トルコ」を読むにあたって

絶賛読み途中の本「世界の食文化 9  トルコ」。

食事時にふと「自分は箸食圏の人なんだな…」とか、妙に感慨深くなったりしながら興味深く読み進めているところです。

とても丁寧に書かれている良書なのですが、モノクロで写真も少なめ、図などの資料も最初に地図があるだけでほぼありません。トルコの歴史や地理が完全に頭に入っているわけではないので、わからない部分は調べながら読み進める必要があり、読書のリズムが掴みにくいのが難点です。

私の場合、たまたま以前に読んでいて役に立った本が2冊あります。
一冊は『「サイクス=ピコ協定」百年の呪縛』。

混とんとした中東の国々の全体像を紐解くことに挑戦している本で、以前イスラエルという国に興味を持った時、「日本人のためのイスラエル入門(ちくま新書)」の次に読みました。

複雑な中東情勢ですので、地図やグラフなどを多用し、できるだけわかりやすく伝えたいという気概をものすごく感じる親切な誌面構成になっているため、最後まで興味深く読み進めることができます。年代ごとに示されたオスマントルコ帝国の領土を表す図は、トルコの食文化を知る上でも重要な資料となりました。

もう一冊、理解の助けになったのが「食の宝庫キルギス(ユーラシア文庫) 」。

トルコ人の起源はキルギス人と同じトゥルク系民族なので、トルコの食文化はキルギスの食文化の変遷とガッツリかぶる部分があります。こちらの本も、キルギスや中央アジアの食の実態を丁寧に取材・解説しており非常に興味深く読めました。トルコの食文化の本が復習にもなり、よりスムーズに理解する事ができます。

「食文化」を掘り下げていくことによって、地理や歴史、文化などの幅広い知識や情報を同時に得ることができることに気づき、ものすごく楽しくて効率の良いコンテンツを見つけてしまった…と日々喜んでいます。







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