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健康によい緑豆

朝鮮の民族料理の中には緑豆をもってつくった料理もある。

蛋白質、澱粉、ブドウ糖、ビタミン、脂肪、鉱物質をはじめさまざまな栄養成分が含まれている緑豆は血管系統と肝臓によく、解毒作用をするなど人々の健康によい穀物作物の一つである。

13世紀の中葉に編纂された古典医書である「郷薬救急方」に緑豆が紹介されていることを見ても、高麗以前から朝鮮人が緑豆を栽培して病気の治療と食生活に利用したことが分かる。

朝鮮人が緑豆をもってつくった料理には、緑豆ムク(ゼリー)、緑豆ムク和え物、緑豆チジム、緑豆もやし、緑豆粥、緑豆ソルギ(カステラ)などがある。

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緑豆ムクは香ばしい味がするのが特徴である。緑豆ムクには黄緑豆と青緑豆でつくったものがあるが、その中でも青緑豆でつくった清泡が有名であった。

特に、黄海北道と黄海南道では夏には当然緑豆ムクをつくって食べる風習があった。

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緑豆ムクをつくるときに出る水を好んで飲んだが、これは虚弱者と胃病患者が重湯代用とした。

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緑豆ムク和え物は春にたびたびつくって食べた料理であり、緑豆ムクを細く切った後豚肉、せり、のりと混ぜ酢醤油をかけてつくる。

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緑豆チジムは緑豆を臼でひいた後、油をつけたフライパンで丸く、平たい模様で焼いたものであり、昔から祝日や客人の接待の際の特色ある料理の一つである。

緑豆に豚肉の脂身と野菜を混ぜて焼いた平壌地方の緑豆チジムは昔から冷麺、オンバン(飯に熱い汁をかけ肉や薬味をそえたもの)とともに平壌の名物されてきた。

緑豆もやしは副食物として異彩を放った。

緑豆もやしにはビタミンA、Bとさまざまな鉱物質が含まれているので、豆もやしより栄養価が高い料理とされてきた。

緑豆粥は食欲をそそり栄養を補充するうえでこの上なくよい料理となってきた。

この他にも、今緑豆でつくった健康食品が生産されている。

食品工場では緑豆を乳酸発酵させてつくった天然健康食品である緑豆発酵飲料を生産している。

また、緑豆の殻ではお茶をつくって飲んでいる。

2021-03-29

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