ディオールの香水

元彼を約2年くらい引きずったことがあった。

特別長く付き合ったわけでも、ものすごく最高にいい男だったわけでもない。

その人は、お気に入りのディオールの香水をお風呂あがりにつけるひとだった。

別れた後も、わたしとけろっと仲良くできるようなそんな自由なひとだった。

こっちは街で同じ香りがすれ違うたびにバカみたに思い出していたのに、君はいつだってわたしの気持ちなんて気にしたことはなかった。

「そんなことがこれからも続くのかもしれない」「でも、まあ仲が悪いわけじゃないし悪くないかもしれない」なんて思っていた。

でも、ある日思い切ってお揃いだったネックレスを捨てた。

君に内緒で用意してたプレゼントもそのまま捨てた。

君と吸うタバコは美味しかった。
でも、もう美味しくないからタバコもやめた。

わたしの生活に君はいつの間にかひとつずつ姿が見えなくなった。

もうわたしたちの繋がりはSNSのフォローだけだ。

ねえ、この間のインスタの投稿センス悪かったよ。
似合わないからやめときなよ、でもそのダサいところ大好きだったよ。

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