今、再び、女性の権利についての議論が活発になってきている気配。
男女という生物学的な性別を超えて、性別に限らず、全ての人にとってのダイバーシティ。

今よりももっともっと厳しい条件の中でも、自分の信念を貫き通して、女性が『人間』として認められる礎を築いてくれた人たちの話。
それでも、ごく一部の方々であろうとは思う。

こんなに切り開いてくれてきたのに、日本ではまた学問の世界での差別が明らかになった。
そして、その内側で過ごしている人たちが、それを当然のこととして受け入れていることに愕然とした。
そこで学ぶ権利を手にした人には、何かを変える力も与えられている、ということも分かって欲しいと思った。

この本の素敵なところは、絵が美しいところ。
それが、50人の女性の素晴らしさを際立たせている。
実際、日本語訳する際には、アートを重視して少し文章を端折っているらしい。
それでも、その人がどんなことをした人かは伝わるし、もっと知りたければ自分で調べればいいだけのこと。
そう。自分で道を切り開いた女性たちに興味を持つきっかけを作ってくれるだけでも、この本は役割を果たしているのだと思う。

絵本のようにサラリと読めるから、どんな人にも手にとって欲しい。
イラストを眺めるだけでも価値があると思うよ。

世界を変えた50人の女性科学者たち

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