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父と子の物語

もう1人の自分との対話を呟く、僕は彼の事を子供だと感じている。僕は親である、だから父と子の物語になると思う。僕は、どんなに立派な事を彼に伝えようとしても聴いてくれない、僕の事に関心がない。日中、彼は僕に背を向けて、庭を眺めている。僕は彼と話がしたかったけど、まだその段階ではない。

絶え間のない、連載に疲れている。この作品も、Tさんの北海道旅行が終わり、すぐの作品だ。本当は少し間を置きたいが、僕の執筆活動が待ってくれず、直ぐに次の段階に進む。だから、忘れない様に書き留める必要がある。彼は僕と話したいと思わない、初めに僕の小説の取り組み方に怒っていると感じた。

僕が彼の存在を感じたのは、SS小説を書き終えた時に、自分の中に何も反応が起きない事に不満があって、以前書いた備忘録の中で、もう1人の存在がいて彼と仲良くやっていきたいと述べた、今も呟きを執筆中なんだけど、彼が暗闇の中、目を光らせてこっちを見ている様に感じている。ちょっと怖いのだ。

第一話を投稿した、創作ノート43から投稿した方がいいのかもと思ったけど、直ぐに彼の反応を見たかった。小説へのプロセスは、いつ理解しても良いはずである。今日の彼の様子は如何だろう、彼は早起きではない。僕は、いつ彼が頭の中からいなくなるだろうとびくびくしている、彼は陽炎の様な存在だ。

僕は彼に出来るだけ合わしたい。申し訳ないという気持ちが強いからだ、僕が不甲斐ない男だから随分と彼に嫌な想いをさせた。彼が心を開いてくれるまで何時迄も待つつもりである。彼が僕の前にいる時もいない時も、僕達は同じ家にいる。運命共同体なのである、随分長い間ほったらかしにした、謝りたい。

今日は日曜日だ、僕は仕事をしていない。両親に食わせてもらっている。僕の仕事は物語を書く事である。彼は僕の頭の中にいるもう1人の自分だけど、洗濯物干しや皿洗いを終えて、noteを開くといつもの場所にいる。彼が朝ご飯をいつ食べたのかも知らないけど、今日こそは彼と接触するつもりである。

僕は暑いので、彼にアイス食べる?って聞く。彼からの返事がない、如何やら彼は口がきけないらしい。僕は、紙と鉛筆を用意して、かき氷食べる?ってメモする。彼はいらないと書いた。彼は、僕の事に興味がないのではなく、僕の存在に気づいていなかっただけかもしれない。彼を1つ理解できて良かった。

彼は、アニメが好きなのがわかった、ちびまるこちゃんやサザエさんをじっとみている。でも、笑ったり喜んだりしない。内容が理解できないの?とか、声が聞こえないの?と想ったが、僕は深入りした話はしなかった。彼と将来、アニメの話ができたら良いなあと思った。彼と同じ行動が取れて幸せだったよ。

僕は、noteに相手にされないのは何故?と考えていた。他人はエネルギーの使い方が間違っているのではないかと話していたけど、彼が僕に興味なくてそっぽを向いているからだと薄々気づき始めていた。しかし、この課題は根が深く、直ぐに解決できる問題ではないし、急ぐと彼の心は離れてしまうのです。

僕は、彼が僕に何か話してくれたら嬉しいし、それが今、僕が1番最初にすべき事だと考えている。僕がどんなに素晴らしい作品を描いても、彼が無言なら、周囲から評価されても、現実は好転しないだろう。だから、どんなに時間が掛かっても、周囲から否定されても、彼との人生を大切にしようと思うんだ。

彼のいる部屋の角に椅子を置いて、僕は座っている。彼は、僕の存在に気づいていないのか、相手にしてくれない。彼は縁側に座り、月を見ている。僕の位置からだと庭の池に映る、月の影が分かる。僕は、彼にとって愛しい存在になれるだろうか。ただ言える事は、彼が僕の事を守ってくれていたのは事実だ。

彼が、鉄格子に囲まれた牢屋に閉じ籠り、こちらを黙ってみている。僕に何かを訴えているのは分かる。僕は、彼を牢屋から出させてあげようと、鍵を開けようとしたけど鍵が見当たらない。よく見ると、彼の手に鍵がぶら下がっている。僕は、彼が初めて見せるメッセージに戸惑うばかりで理解できないのだ。

Mさんが自宅に来てくれた、玄関先で鍵を閉める。僕は、彼に奥にいますからと呟いた。僕の気持ちの中で安心していた、Mさんは僕の用意した椅子に座った。僕もいて良いですか?と尋ねた、Mさんは頷くと診察を始めた。これ以上は僕にも書けない、専門的な事は分からないから、彼はいつもと変わらない。

新作が完成しました、13呟きです。Mさんに読んで欲しいと思います。僕といる時は、歪み合うばかりだけど、彼といる時は側に居れます。彼は何も言ってくれなかったけどメッセージはくれました。新作を順番に投稿するので、楽しんで貰えたら嬉しいです。金魚さん、夜遅くまで付き合ってくれて有難う。

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