はなたあさか

医薬品開発畑で育った薬局薬剤師(30)。 ざっくり"薬が出来て使われるまで&…

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医薬品開発畑で育った薬局薬剤師(30)。 ざっくり"薬が出来て使われるまで"の業務経験と、指導する側とされる側の中間的な立場の視点から、日々考えることをお話します。 テーマは主に以下の通り: 「勉強・教育」×「薬・健康」×「仕事・生活」

マガジン

  • 調剤室の化学

    ~薬剤師は臨床現場の化学者~ 国家試験を経て一応は紛いなりにも化学を勉強した、ギリギリ化学者の端くれな薬剤師の私が、臨床現場で出会う化学現象について紹介していく記事のまとめ。不定期更新。

  • 実習生教育日記

    当薬局で実習した薬学部生”ユキちゃん”と”ツバサ君”の実習風景を描いた成長の記録です。全11話。

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3本の柱

こんにちは。はなたあさかです。 10月も中旬に差し掛かろうとしています。例年は夏の暑さも和らぎ、金木犀の薫るいい季節ですが、今日は私の住む地域は雨。すでに少し寒いです。 本日、三十路にリーチをかけました。今まで関わって頂いた皆様、どうもありがとうございます。 また、週に1~2本の更新がやっとなほどですが、noteを始めて6か月目に突入しました。 私にとってはその他にも様々な節目に出会う10月。この機会に自身を振り返ってみようと思います。 私の3本柱noteを始めた当

    • 【薬局のよもやま話】零売制度は誰のため

      こんにちは、はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 零売という制度をご存知でしょうか。 あまり知られていませんが、制度上、薬局では処方箋がなくても購入できる"医療用"医薬品があります。 ドラッグストアで購入が可能ないわゆる市販薬のことではなく、実際に医療現場で使用されている医薬品です。 え?処方箋無しで買えるの?だったら病院行かなくても良くない?と思っちゃいますよね。 ではなんでこんなにもこの制度が普及していないのか…というお話を今日はしてみようかと思いま

      • 医療目線の「病気」の話

        こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 家族と話をしていて、「病気」の考え方に違いがあったのでネタにしてみます。 医療者みんながそう思っているというわけではないんですが、いち医療者目線の一つの考え方としてお話しできればと思います。 症状と病名の話子どものことについて家族でしゃべっていた時に、ちょっと変わった症状の話が出たので調べてみました。 「○○症というらしいよ。子供にはよくあることらしい。病気でもなく治療とかも特にしないらしい。」 というと

        • 地域から世界へ~薬剤師としてやりたいこと~

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 久々にnoteを書こうと思ったら、お題企画「#かなえたい夢」が目に入りました。 私にも夢があります。 そして昨年は特にそれを考える機会が多い一年でした。 丁度いいので新年一発目は「夢」について書こうと思います。 日本の医療と地域密着さて、地域医療という言葉を耳にしたことのある人は多いと思います。 日本の医療は長らくこの「地域」をテーマに展開されてきました。 コレは簡単に言えば、地域の特性に合わせて医療を

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        • 調剤室の化学
          4本
        • 実習生教育日記
          11本

        記事

          論理的思考の隔り〜研究者とビジネスパーソンの違い考察〜

          こんにちは。はなたあさかです。 私は現在薬局の薬剤師ですが、医薬品開発の仕事をしていたこともあり研究にも興味があります。 昨年には薬局のデータを用いた研究で学会発表も行いました。 必然、博士号を持つ(もしくは目指す)周囲の人達と話す機会もあるのですが 博士課程進学といえばよく話題になるのが、日本の企業で博士が求められない問題。 一般企業は勿論、薬局では尚のこと博士号が採用や昇進に寄与することは稀であると言えます。 この話題について今日は私の見解をお話ししたいと思い

          論理的思考の隔り〜研究者とビジネスパーソンの違い考察〜

          医療にはお金がかかる/医療費問題に解決の糸口は?

          こんにちは。 はなたあさかです。 学会に行ってきました。 普段業務の中で関わることはまずもってない分野の学会だったのですが、それだけに新しい知識に触れることができました。 こういう時、自分ごとにいかに持っていくかが大事ですよね。 というわけで、保険医療のことに絡めて考えたことを記事にします。 保険医療は何処へ征くさて、ご存知の通り、日本では国民皆保険制度といって、働いている皆さんが払った社会保険料を使って医療費が賄われています。 当初はそんな意味合いで作られたであ

          医療にはお金がかかる/医療費問題に解決の糸口は?

          【薬局のよもやま話】将来の夢との向き合い方~進路と医療の2025年問題~

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 高校生、大学生にとってご自身の進路は関心の深いテーマの一つですよね。数ある進路の中で、医療系というのはいつの時代も根強い人気を誇っているようで。 高校生なら資格が取れる大学or学部を目指したり、大学生で医療に一見関係のない学部にいる方も製薬or医療機器メーカー等を目指す人も多いです。 そんな人気な業界の一つである医療業界について、現場の観点から「社会」の話をしてみたいと思います。 医療を志すイチ学生の考え私

          【薬局のよもやま話】将来の夢との向き合い方~進路と医療の2025年問題~

          【薬局のよもやま話】やり甲斐搾取とアンサングシンデレラ

          「もしかして__薬剤師っていらなくない?」 という主人公の言葉でスタートする薬剤師漫画。 その名もアンサングシンデレラ。 ※アンサングは縁の下の力持ちという意味 2020年に石原さとみさん主演でドラマ化しました。 ネットではドラマの内容に賛否両論見受けられますが、薬剤師の認知度向上に一役買ったことは言うまでもないと思います。 メディアでスポットが当たること自体が珍しいだけに、業界では当時話題になりました。(私は漫画しか読んでないけど面白いですよ!) 薬剤師は仕事に

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          うさぎとカメの仕事観

          こんにちは。はなたあさかです。 イソップ童話の「ウサギとカメ」という物語があります。 能力の差よりもコツコツ努力することを賛美するお話として、勉強や仕事における心構えを説く際の喩えにしばしば用いられます。 能力が高くても途中でサボるな、ウサギはダメだぞ、カメを目指せ。 コレが一般的な日本人の見解かと思います。 でも今日はちょっと違った側面で教訓を考えてみたいなと思います。 ビジネスにおける教訓ググってみると、このお話を仕事における教訓として挙げているサイトがいくつか

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          ”印象の良い人”を目指す営業

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 薬局長になってから、薬局長研修なるものがあって自分(ないし自店スタッフ)の目指すところを意識するようにさせられているのですが そんな中、最近仕事で注目しているのがコミュニケーション。 薬局といえば小売店ですし、患者さんに薬の説明が必須になっているので、患者さんには否が応でも話しかけないといけません。 また、自店スタッフはもとより医師や看護師、介護士など他の医療福祉従事者や、MR(メーカーの営業さん)やMS(

          ”印象の良い人”を目指す営業

          バカンスと自分のプロジェクト

          こんにちは。はなたあさかです。 お盆休みですね。ニュースで見たところ、空港の国際線の利用率(乗客数?)がコロナ禍以前と同等まで戻ってきているそうです。 さて、今年私は昨日8/11から6日間の連休となっています。ここのところ休む暇がなくて心にも余裕がなかったので羽を伸ばしたいところ。 休みの話題になると、個人的には6日と言わず1か月~数か月単位で欲しいくらいなのですが、そういう話をすると周りから聞こえてくるのは、「そんなに休んだら仕事する気がなくなってしまう」という声です

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          私だけのスペシャリティ

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 久しくnoteを書くことが出来ていませんでした。 という言い訳も使えなくないんですが。 実際のところは、考えることが色々あるのに、書きたいことが上手くまとまらなかったんですね。 というわけで今日は、専門性について、考えるところを話していきたいと思います。 個人的な話になりますが、考え方自体はどんな業界の方にも言えることなんじゃないかと思うので、だれかの参考になれば嬉しいです。 薬剤師は専門家か?さて、薬

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          【薬局のよもやま話】薬剤師は儲かるのか?への解答

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 私もひと頃マッチングアプリをしていたことがありますが、男女に関わらず、”薬剤師”というだけで給与面的にも職種のイメージ的にも信頼感を持たれやすいみたいです。 まあ資格職なのでつぶしが効きやすいのはあると思いますし、医療者という観点でいくと職種の信頼感があるのも頷けます。が。 お金の実際としてはどうなんでしょうか。 一応薬局長になった身として、ほんとのところを色んな観点から考えてみたいと思います。 薬学生が

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          「アツさ」を求めて

          こんにちは。はなたあさかです。 時々アニメや漫画のことを、ものを考えるきっかけにしてます。 最近アニメで見て面白かったのが「ブルーロック」。 「サッカー×デスゲーム」という形式で、U18のサッカー少年たちがブルーロックという場所に軟禁されて世界一のストライカーを目指す、という異色のストーリーです。 (敗退するとブルーロックから追放されて日本代表への参加権を失う)。 実在する選手への不当な悪口(ぶっちゃけると選手をカス呼ばわり)するというのでサッカー好きからは評価がよくな

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          バトンを繋いできた

          こんにちは。はなたあさかです。 薬局で薬剤師をやっています。 入社から3年4ヶ月を過ごした今の店舗から異動することになりました。 4月末に辞令を貰って、金曜日が最終出勤日でした。 今日から新たな店舗に異動です。(いきなりすぎる笑) また、今回の異動に伴い、異動先店舗の薬局長を拝命しました。 で、先週はおもに色々やり残したことを捌いたり、引き継ぎをしてきました。 短期間で済む引継ぎ凄く当たり前の話から入りますけど、引継ぎというと、簡単に言えば自分のもっていた業務を人

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          苦手なままでも。「楽」と「楽しい」

          こんにちは。はなたあさかです。 私は2年前のGWにnoteを始めました。 2年間辞めずに継続してるのって自分ではなかなかないことだと思ってネタにしてみようと思います。(あんまりnote継続記録とか好きではない。) 2年間で投稿記事が105本、フォロワー95と、数字でいえばまあ過疎アカウントです。 大体1週間に1本投稿が目安ですが、取り決めてるわけでもないのでしょっちゅう投稿休みます。 今回も2週間くらい空いたし、1か月以上なにも書かなかったこともあります。 そんな

          苦手なままでも。「楽」と「楽しい」