インド day7 巨大要塞アンベール
0700起床
17時のバスチケットを購入したので残り10時間がジャイプールを回るリミット。
6,7時間で十分やん、まだ寝れるで、、、と言い張る身体を無理矢理起こし、リキシャで15分ほどかけてジャイプール旧市街へ。
朝方ということもあってか大気は比較的マシ。いやバラナシとかニューデリーがおかしいだけなんやけど。
まずは旧市街のシンボルであるハワーマハルへ。
直訳すると風の宮殿と呼ばれるこの建造物はたくさんの小さい出窓?テラス?が有名。
写真映えはするんやけど実物は、、、ショボい。
課金して内部にも入ってみるけどやっぱりショボい。特に展示物とかがあるわけでもなく、唯一の楽しみはこの出窓から下界を見下ろせるくらい。
恐ろしいことに入場料とほぼ同額のオーディオガイドもある。これで重課金させる気だったのか。
↑ハワーマハル(表)
↑ハワーマハル(裏)やっぱりあんまりでかくないし、裏は映えない。
続けてマハルから徒歩15分ほど(いや、実際は隣なんやけど道に迷ったので)のところにあるジャイタルマンタルへ。
こちらは現代彫刻の美術館のように思えるが、サワーイージャイスィン二世(長い)とやらが作った天文観測所。それぞれの彫刻、、、もとい天体観測機は違う役割があって結構興味深い。
つい3か月ほど前に訪れたサマルカンドの天文台は本来の規模は大きいものの、すっかり廃墟になってしまっており、実感だとこちらの方がデカイ。
意外と歴史は浅く、まだ建造されて300年弱ほど。(これで歴史が深いと言ってしまうと京都人からボコボコにされ、臓器を売られてしまうだろう)
↑サムラートヤントラ。時間、天頂距離、子午線が測れるマルチマシーン。2秒単位で計測可能とのこと。
↑ラーシヴァラヤヤントラ。12基あり、それぞれ12星座を測る。
↑ヤントララージ。天体の高度を測ったり、位置を知ったりする。
↑ナリヴァラヤヤントラ。太陽が北半球か南半球のどの位置にあるかを測った。
いろんなマシーンがあるんだなぁと思いつつも使い方も分からないのでそれぞれ3分もすれば興味が薄れてしまう。
1時間ほどジャイタルマンタルを滞在した後に、いよいよ本日の本命へ。
ハワーマハル前交差点でバスを捕まえて北に約30分ほど揺られる。インド地方都市のローカルバス、いろいろ覚悟はしていたが道は割と舗装されており、ゲロゲロ星人にはならずに済んだ。
地元民とJAPAN!YEAH!TOYOTA!ABE!といった会話(?)をしているうちにバスは目的地に停車。おらここやでー、と見送ってくれる彼らに手を振りながら下車すると、目の前には怪獣みたいな超巨大な城が出現している。
こちらジャイプール観光の目玉のアンベール城。もちろん世界遺産。
いやほんまなんちゅーでかさや。これを世界遺産と言わずに何を言うんやレベルの圧倒的存在感。
そのアンベール城の背後の山の上にはこれまた巨大なジャイガル砦がデエェンと座っており、その砦から周囲の山々を長城がグルリと囲っている。
「城塞都市」ならこれまで山ほど見てきたが、戦闘特化の「城」という意味ではここが最強クラスかもしれない。
まさにキングオブキャッスル。城界のゴジラだ。
↑アンベール城。左奥のジャイガール砦とは長城で繋がっている。
↑威圧感の塊
そこで気付く。
あれ?これ城登らんとあかんのじゃね?
そう、どう考えてもあの城の中に行くには結構な階段を上る羽目になり、体力弱者の僕はヒィヒィ言わされるのは目に見えている。しかもかなり暑い。1月やのに。
体力がない人の為のなにか必殺アイテムはないのか。
ほら、そこのふくよかな白人マダムとか死んじゃうよ。
でもそこは安心してほしい。そんな方のために城門まではタクシーがでてる。
象の
象の
↑象タクシー。たしか1頭2000円近辺だったような。
しかしもちろん課金式。白人マダムが象タクシーのドライバー(でいいのか?)にドル札をポーンと渡した姿を見て自分の財布と相談。
僕「財布さんいけるか?いけるといってよ。お金は無限大でしょ?」
財布「いや無理やろ」
結局白人ブルジョワ組がオーエレファーント!!とキャッキャするのを傍目に黙々と登城。資本主義者め・・・。
城門を潜ると広場があり、ダンスを踊る人、楽器を弾く人、土産売る人と結構賑やかである。あと現地組はここまで車で来れるっぽい。
そして実はこの広場までは無料、太っ腹で象タク以外はなんとも財布に優しいプライスレスなお城である。
とはいえここまで来て無課金で撤退なんてありえないのでそのまま課金エリアに突入。こちらは世界で一番美しい門と言われるガネーシャポールを筆頭に精緻な装飾が多い。
内部も広くハワーマハルとかいうなんちゃって名所との格差を感じる。ポケモンで例えるならキャタピーとギャラドスくらいの差だ。
↑アンベール城内。ここまで無課金ゾーン
↑アンベール城内。ここは課金ゾーン
↑ガネーシャポール。世界一美しい門らしい
ちなみに某歩き方さんには城内には秘密の抜け道があり、ジャイガルに通じているらしい、と記載があったが
適当に散策しているとその抜け道を見つけてしまった。
課金ルート最終版エリア付近、way to tunnelと書かれた通路を降り、分岐点を左にずーーーっと歩いたらその抜け道が出てくるので是非。
ジャイガル砦まではその抜け道を通って30分ほどかけて行くことにしたが、このルートは途中から日差し遮るものがなくなり、頭上を爛々と照らす太陽とガチンコ勝負に突入するので倒れたくなかったら水と帽子は必須である。
そんな調子で登山したジャイガール砦。眺めは最高の一言だが逆に言うと眺めしかない。一応博物館みたいな展示もあるがボロいし塗装剥げてるし下のアンベールに比べると残念感が強い。
そんな僕のガッカリオーラを感じたのか同じく登山してきたインド人組が声をかけてくる。
カモン!キャノン!ヒア!ジャパン!コンチハ!
どうも彼らはその「キャノン」とやらが目当てだったらしく同伴させてもらうことに、、、ってジャイガール砦めっちゃでかいやん。城内さらに30分歩くなんて流石に予想外やで。
そんなこんなで連れていかれた先のキャノンとは・・・
キャノン(大砲)だった。
しかもめっちゃデカく、聞くに世界で一番ビックな大砲らしい。ただし現代戦では使えないような中世の骨董品級の代物ではあるが。
あまり人が多いとは言えない広大な敷地のジャイガール砦にあってそのキャノン周辺だけ超賑わっており、アイドルのサイン会に来たような錯覚を覚える。
↑アンベール城内よりジャイガール砦を望む。頑張って歩きましょ
↑ジャイガール砦よりの展望
↑ジャイガール砦から周囲を囲む長城を見る
↑ジャイガール砦名物でっかいキャノン(大砲)。大盛況。
1500
時計を見てあらびっくり。バス発車まで2時間を切っている。なのに僕はこのアホ高く広い砦の中。やべえやべえと時計を指さしながら、ここまでまで案内してくれたインド人に別れを告げ、来た道を戻る。下り坂ということもあり、登りの時の5倍のスピードで駆け降りアンベール城に帰還。
市街地に戻るバスの中からは往路では気付かなかった水上宮殿が見える。
結構有名らしく観光バスが何台も停車しているが残念ながらスルー。一応停留場があるので停車するが、降りたい気持ちを泣く泣く我慢し、とりあえず記録にだけ残す。
恐らく現地人からすればバス内でいきなり必死の形相で車窓にへばり付き、外の宮殿を撮りまくるモンゴロイドの姿はさぞヤバい奴見えたことだろう
↑道中見えた水上宮殿。
↑ジャイプール旧市街中心部あたり
1700
宿で荷物を回収し、なんとかアグラ行きのバスが出るターミナルに到着。
目的のバスを案内板で探すと、なんとセミデラックスクラスと書かれているではないか。二番目に強いやつやん!?やったぁ!!と喜んでいたが、思い出せ僕、インドの二番目はアテにならないということを昨日の鉄道で学んだだろ。
そう、周りのデラックスバスがポンコツなのにセミデラックスがマトモな訳がない。
ボロい、、、のは慣れてる。
エアコンがない、、、のも慣れてる
だが窓が全開で閉まらない。こいつは予想外や。
いくらインドとはいえ真冬、冷風(おまけに砂塵)がビュービュー身体にぶち当たりめちゃくちゃ寒いし煙たい。
昼間ならまだ良かっただろう、だが今は夜なんだなあ。
↑ジャイプールバスターミナル
2300
アグラ到着。だがここから宿は遥か10キロはあるとグーグルマップ先生は言っている。街灯も少ない深夜のインドを2時間以上バックパック背負って歩くなんでゴキブリホイホイならぬドロボウホイホイ以外の何物でもない。
ということで、ニヤニヤと待ち構えていたリキシャドライバーにそのまま敗北。(バスの洗礼を受けて死神のような顔をしていた僕を見かねたのか案外適正価格で乗せてくれた)
2330
アグラの宿到着。ここまで本日食べたのパン1個とバナナ2本とオレンジ1個のみ。自分の低燃費っぷりに拍手をあげたいが流石にここまでくるとガス欠甚だしい。
宿の人にこの辺まだやってるレストランある?と聞くも、分からんなぁーと言われるてしまう。
こりゃ自分で探すしかねえと街に繰り出すも、いきなり野犬にメンチ切られる。チワワならまだしも相手は見るからにゴツく、噛まれたら終わりオーラがプンプン出てる犬×3。壁を背にそろりそろりと移動し、背に腹は代えられないとメンチ本家のヤンキーさん達(空き地にタムロしてた。ジャイアンかな。)に助力を乞い、野犬追い払ってもらうついでに、まだ開いてるこのあたりのレストランを教えてもらう。
2430
飯だぁぁぁぁぁぁ!!!!ヤンキーありがとぉおおおぉ!!!
↑ヤンキーいちおし。旨い。
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