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インドシナ day7 深夜特急

さて、何かアクティブなことをやろう!って思ってもここは香港、文明オブ文明である。
奇想天外なことはできない…

↑香港のマーケット。生活雑貨ならお任せ。

↑テンプルストリート。この辺りはレストランとか雑貨店が多い。

昼まで香港の街中をのんびり散歩し、重慶大厦(チョンキンマンション)と呼ばれる建物に突撃をかける。この建物、言ってしまえばプチ九龍城砦みたいなものである。
本家九龍城砦が消滅した今、香港で最もカオスなところ…らしい。
なお沢木耕太郎の深夜特急の中にも登場するので是非。

昔は麻薬、売春、殺人などありとあらゆる犯罪の温床だったが今ではマシになったとのこと

いや「マシ」ってどゆこと…?
戦々恐々しつつも実際入ってみると、
まぁ、雑居ビルである。確かに夜中に来ると人の1人や2人死んでそうな雰囲気ではあるが許容範囲内だろう。なんならこのビルのゲストハウスに泊まらなかったことを後悔する。(南京虫の温床になっていると後日聞かされる)

↑重慶大厦。だいぶ綺麗になったらしい。

このビル、5つのビルが内部で連結しているという非常にややこしい構造をしている。また両替所が腐るほどある。20店はあるのではないか。入口から奥側に進むにつれて段々とレートが良くなるのが特徴だ。
そしてこのビルではアジア系ではなく、アフリカ系やインド系の住民が多数を占める。遠方からの出稼ぎ労働者がたむろしがちとのこと。

よってこのビルの名物はカレーである。香港なのに。

郷に入れば郷に従え、カレーを食すことに。 重慶大厦内の5階か6階あたりのカレー屋に突撃。店内に入るとピンク色の照明が妖しげに輝いている。
いやここ風俗店か?とても怪しい。
てっきりカレーもネタ的な物体が出てくると思いきや

辛いです。
完全にホンモノです。バーモンドカレー中辛組の僕には本場のインドカレーは辛すぎる。ほんまに口からビームが出るとこだった。
コンビニで昨日購入したおーいお茶を常備していなければ間違いなくメルトダウンしていた。もうインドなんて行かへんわ!と涙ながらに食べる僕。お残しは許されない。
見かねたインド人の店員がやたら背中を撫でてくれる。

いや貴方このカレーマイルドやから大丈夫って言った張本人やからね?

命からがら重慶大厦を脱出し香港の街中をフラフラ歩く。
せっかくの良い天気なのにカレーのせいで台無しである。香港料理食わなかった怒りか。こいつのせいで気力が萎え萎えである。
泣きっ面に蜂とばかりに、休憩のために立ち寄った九龍公園のベンチに座った瞬間、メルトダウンが待ってましたとばかりに襲いかかる。
い、いかんでしょ。ここで社会的な死を迎えるわけには、いかんでしょ。
色んな意味で死にかけている僕はさぞマヌケに見えたことだろう。

↑重慶大厦のインドカレー屋。デスカレーだ。

余談だが今後香港に行かれる方には
エバーグリーンホテル というホテルをオススメする。値段、立地、対応の全分野で最強レベルである。僕の働いているホテルよりは確実に良いだろう、とステマみたいなことをする。
まぁ今日の出来事で実感したのは見たものを信じるな、ということである。ちゃんと確かめないとダメやで。

↑香港のマンション。もはや蟻の巣。

さて今日で文明見学を終え、再びエアアジア機に揺られタイのバンコクへ逆戻り。

なんとまぁその飛行機で隣の席の方が日本人、しかも某企業の社長さんである
全く世界は狭いものである。

意識高い系が喜びそうなアリガタイ話を3時間延々と語られる。もちろん偏差値3の僕の目が死んでいたのは言うまでもない。イノベーションでグローバルがなんちゃららしい。

↑ベントー=エクスプレス。直訳の通り弁当が売られていた

そうして帰ってきたタイ王国。香港との格差に絶望を感じる。まず文字が読めない。
ドンムアン空港に着いてから社長とはお別れ。ブルジョワらしくタクシーに揺られて行ったが、残念貧乏な僕は徒歩。
そして絶賛迷子である。
ほんとマジ怖い。
空港から歩くとか言うんじゃなかった。
ここどこだよ。ほんまに。

↑さて、ここはどこですか???

ガチのスラム街に迷い込んだ末に700円のドミトリー(という名の改装された倉庫)に転がり込む。だが改装したとはいえ所詮は倉庫、水は出ないし虫はいっぱいでエライ目に合う。
何箇所虫に刺されたことか。
身体中が痒くて仕方ないが、こんなこともあろうかと持ってきたムヒを塗りたくってなんとか鎮圧。そのまま夢の世界に旅立って行くのであった。

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