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イタリア留学後日談②

こちらは続きとなります!
まだの方はぜひ①からご覧ください😀
(めっちゃ長いので頑張ってね!)

というわけで、【留学後日談①】を読んでくださった皆様ありがとうございます!クソ長いのに色んな方に楽しんでもらえて、私が私のためだけに行った留学も意外なところで人にポジティブな影響を与えられるモンなんだなぁと感じました🌱

ここからは第二弾!
ついに留学も5ヶ月目に突入です!


3月|5ヶ月目


お気に入りの写真。イタリアの日常の一枚って感じがする。フィレンツェの人たちの朝は意外と早い。

3月になるとフィレンツェもすっかり春の陽気…とはならず意外と寒い⛄️留学の際服を全然持参しなかった私涙目。しかし意外となんとかなる生活。

思えば留学中、服は

  • 上:5着

  • 下:3着

  • 上着3着

  • パジャマ:2組

だけという超強気なラインナップ。これにはフランス人もびっくり。(あの本の真相は私にはわからないけれども)


この時期についにもう一人の仲良くしていた友達も帰国に。私悲しい。しかし本人は超ウッキウキで帰っていきました。涙目。

友達が帰国する前は必ずと言っていいほどGilliで最後のカプチーノを飲んだ。イタリアのバール文化を、外国人慣れしたオシャレなバリスタとともに、ラグジュアリーな空間で、本格的な味を楽しめるから観光に最適な場所だと思う。そう分かってはいても、3月以降は観光客増えまくっていけなくなっちゃった。

寂しさを引きずりつつも、私とて残り2ヶ月…。いけてない場所、楽しみきれてないスポットを遊び尽くさなくては(勉強は?)と毎日のように一人あちこち歩き回ってました。

ここで写真撮ろうと思ってたのに、すっかり忘れたまま帰国。絶対次行った時撮る。
「漫画で描きたくないなぁ」と思うディティールの細かさ。でもこういうのが面白いのよね。描きたくないからいっぱい写真撮った。



今年はもう肉まん食べれないと思ってた。


私の毎年冬の恒例イベントが、【駅からの帰り道にコンビニで肉まんを買って食べながら帰る】、というもの。それが1日の私のささやかな幸せだったりする。

今年は肉まん食べれないなぁ、食べたいなぁ…と思っていたところ、なんとサンタンブロージョ市場で売っているという情報をゲット!

そしてついに巡り会いました…!!!!!!!!

中国人ご夫婦がやっている。平日に行けばいるみたいでした!

しかもそんなに高くない!そして美味しい!美味しい!ささやかな幸せをこの年も変わらず享受することができ、幸せいっぱいなのでした。

春巻きも売ってたけど、びっくりするくらい美味しかった。



人が増え始めたフィレンツェ。


この時期になると観光客が徐々に増え始め、ドゥオーモ前はえらいこっちゃ。駅からの帰り道によく通ってたけど、だんだん避けて通るように笑

教会入場の列と、クーポラへ登るための入場列が合体してました…えぐ…。2月に友達が来てくれて、一緒に登っといて良かったなと心底思った。

スリにも気をつけましょうね…



カッシーネ公園の市場に行った


ウッキウキで5ユーロの箱を物色する私。


カッシーネ公園という、歴史地区からはちょっと離れたところにある公園で行われている市場に行ってきた。確か毎週火曜日とかだったような。

始まりの時間より少し遅めに行くのがポイント。店がピッタリに開いてるとは限らんぞ。ここはイタリアぞ?

服はたまに掘り出し物がある。結構面白い


中古の洋服、インテリア…そして食べ物、手芸用品、ペットまで売っているというカッシーネの市場。レンタル自転車を借りてフラッと立ち寄ればイタリア人の生活の一部が伺えます。 

友達はこの光景にドン引きしてた。
可愛い。市場ではトリッパとか揚げ物系の食べ物もいっぱい売られていたよ!
イタリアには日本ではなかなか見かけない果物や、日本で買うとめっちゃ高いやつとかもある。ぜひ色々食べてみて。
こういうところ、ちゅき笑 まぁあとで片付けるんだろうし、いいんじゃないですか。
めちゃくちゃ大きくてめちゃくちゃ賑わってるよ。


友達がこの市場で毛糸を買ってるのを見て、「毛糸って可愛いけど使わなくて手に取ることなんてなかったなぁ」と思い、私も意を決してなぜかイタリアでかぎ針を買い編み物に目覚めました。

これはフィレンツェ歴史地区内にある手芸屋さん。googleマップで調べたところに行ったら針が売っておらず尋ねたら「ここにいきな!」とおすすめされたお店。可愛い。店員さんがマンツーマン状態で接客してくれた。
編み物は日本に帰ってからも結構ハマってやってる。



遊んでばっかですが、もちろんお勉強も。


単語に和訳を振ることはかなり減った。わからない単語があっても全体の意味を掴めるようになってきたよ。


この頃になると授業で発言もできるし、意見を伝えたりすることもできるように。カタコトだったり、もちろん分からないことも多いけれど授業中のストレスはかなり減った。辞書を引く機会も減った。

それでもやはり「母国語のルーツ」というのは残酷なもので、後から来たフランス語圏・スペイン語圏の人たちの方が圧倒的に流暢に話せる。いつまで経っても私がクラスで一番下手な事実は変わらなかった😭

それでも先生が優しくて、個人的に相性が良かったことが救いでした。(先生にフィレンツェ訛りがなかったことも救い)

その先生は文法・会話どちらもほぼ最後まで見てくれて一番長く関わっていました。そんな一番近くにいたイタリア人の先生がテンション高く抑揚をつけて話す人だったからか、私のイタリア語も若干その話し方に寄っていった(という自覚が若干ある)。

これは個人的な意見だけど、「自分が話したいイタリア語の感じ」に似た人と一番近くにいるのが一番いい。私は気がついたら語尾がテンション高めなイタリア語になっていたよ。笑😂



第一日曜日の無料開放日は活用するしかないよね


この日はピッティ宮殿へ。本当は中にあるコスチューム博物館に行きたかったのに、なんと来年まで工事中。受付のお姉さんは「多分来年終わるわ。多分ね、多分来年には開くと思う」って言ってた。イタリアだなぁと思ったよ


これ注意なのが、ピッティ宮殿に入るチケットがあっても「ボーボリ庭園は別チケット」っていう罠。ちゃんとチケット売り場で「どっちも欲しい」って言わないと、庭園入るところで止められます。(多分、一応点検する人いたので)

「今日入場できる場所のチケット全部くれ」っていうのが一番賢い気もする。本当に何があるのか、私は全て見てこれたのか、いまだによく分かっていない😂

コスチューム博物館に行けなかったのは残念だけど、宮殿内も良い感じ。バチカン美術館ほど広くはないからサクッと見れるし。

したのモザイクタイル見ているだけで楽しい。あと壁のデザインも楽しい。絵画より装飾デザインに目がいく。詳しくはないけど、各地域ごとに「装飾で使われるモチーフ」は違うんだろうなと思う。
着色のタッチがなんか好きだなぁと思った一枚。近代美術館より。あれだ、
イギリスの画家の…ノーマンロックウェル!あの人に近い感じ。


私は宗教画の知識は全くないので、ちょっと齧った程度のキリスト教の知識で「この場面かなぁ」「あの人かなぁ」「この服のデザイン綺麗だなぁ」とかの視点でしか見れなくてあんまり面白さがわからない。(無知は好奇心を狭める典型的な例)

近代美術館の方が割とわかりやすい綺麗さとか、面白さがある作品が多くて楽しかった印象。

この像好き。笑
光の描写が綺麗な作品はみんな好きよね。
ルノワールとかを彷彿とさせるタッチ。霞んだ記憶から呼び起こして描いたような、輪郭がはっきりとしない感じいいよね。


美術鑑賞を楽しんだ後は、青空の下へ☁️
ボーボリ庭園からのクーポラは綺麗でした。

私の地元もこんな感じで山が見えるけど、フィレンツェって山がすっごい近く見えるよね…光とか霞とかなんか錯覚?の影響でもあるんかな…
みんなそこらじゅうで休んでる。いいよねこういう風景…
緩やかに見える?それは目の錯覚だッッ!!すっごい急で超大変。そしてボーボリ庭園超迷子超広大。


途中自分の帰り道がわからなくなった。本来出たかった出口から出られなくて自分の方向音痴を嘆いた。


ブオンタレンティとかいう激ウマなジェラート


帰りは気になってたジェラテリアでジェラートを堪能。うーん最高の日すぎる。ジェラート1カップ食べただけで1日が最高の日になるよ。

店員さんと話してたら「ブオンタレンティ食べたことある?おすすめよ!」というのでチョイス。

ここのお店も有名らしい。おすすめ


なんとも説明し難いうまさ!!!!!!!なんの味かはわからん!バタースコッチとかそっちに近いのかな…わかんない…わかんないけどうまいんや…

いい写真。



トリノに行った。


念願だったトリノへ一人日帰り旅。イタリア国内の旅行もだいぶ様になってきました。トリノはフィレンツェからちょっと遠くて、電車移動すごい疲れた…

街中はすっごいオシャレ。ミラノとはちょっと違った雰囲気。これぞ王家のお膝元。


トリノはイタリア初代国王・ヴィットーリオ=エマヌ…エヌマ?エーレの生家もあり、まさにイタリア王国の土台となった街であり、王家のお膝元。それ故か街全体の雰囲気がまた違った感じで、どこを歩いてもオシャレ。

次住むならトリノもありだな…と思えるくらい素敵な街でした。

あれだ、ビートルズのやつみたい笑
わかるか、このオシャレさが。
王宮。意外と街中にドーンとある感じ。もっと庭園と門に囲まれてると思ってた。
中はイタリア統一記念博物館になってる。イタリアの子供達の社会見学場所なんだとか。
説明読んでもよく分からないものばっかりだったけど、当時の服とか小物とか見れて良かった。
ここで社交パーティーとか開かれてたんかなぁと思いを馳せる…


街は起伏もなくて歩きやすい。フィレンツェほどガタガタもしてない。でもどこがホテルなのかもよく分からないし、どこに泊まっても高そう笑 本当オシャレな街。私のイメージするフランスに近いかも…

王宮の近くにあったガレリア。中にカフェがあったらしい。次行った時は入りたいなぁ
おしゃれすぎる無印。イタリアでもあの美味しいカレーは帰るぞ!ボローニャにもあるよ。
綺麗な街から一気に親近感。袋に詰めてまとめている人がいるだけマシなのかもしれない笑
どこを歩いてもこんな感じ。ちょっと細い道にはいっても危ない感じはしないし、割と安心して歩けました。この後に載せる塔の近く(おそらく1番の観光地)周りが一番警戒した。
この日は閉館日だったので外から。中には映画博物館があるらしい。もともとシナゴークのために建設されたそうな。はえー
塔の周辺。観光客も多めだけど、割と舗装されていて面白味は半減。(ガタガタでも文句言うくせに身勝手すぎる)



トリノといえば、ね!憧れのカッフェ・ビチェリンにも行って参りました!!ちょっと駅からは歩くけど、道中も楽しかったので問題なし。

左はお土産やさん、右はカフェ。店内は小さいので外席になっちゃうことも。私は運よく中に入れました。


カッフェ・ビチェリンは、数々の有名な著名人たちも訪れた老舗バール。店名を冠したオリジナルドリンク【ビチェリン】がとっても有名です。

この飲み物が好きすぎて、私は過去に記事も書きました☕️ので、ビチェリンについてはこちらの記事をどうぞ💁‍♀️


小さめだし他のお客さんでいっぱいだったので、店内をしっかり写した写真はありませんが…

左がビチェリン。右はトルタ・ビチェリン。チョコレートケーキだった。甘すぎた。


トリノはチョコの街。日本でも有名なカファレルとかもトリノ発祥です。お菓子がお美味しい街トリノ。だからかはわかりませんが、個人的にトリノのエスプレッソは酸味が弱く苦味が強い印象でした。

こういう感じはミラノに似てる。
お菓子が美味しい


最後は駅からちょっと歩いたところにあるパスティッチェリアで電車時間を待つ。電車乗り遅れが怖すぎて、いつも大体1時間前には暇になってしまう私の時間管理のゆるゆるさ…いいのよ…乗り遅れる方が怖いもの…


4月|6ヶ月目


ついに最後の月がやってきたよ。日本に帰って暖かいお風呂に入れる嬉しさと、イタリアを離れる寂しさが入り混じっていた。

4月はかねてより計画していた【シチリア旅行】も待っているので、それは楽しみ…でもそれが終わったら帰国…うっ

実はこの時期に無事漫画2巻が出たので、画面真っ暗にしておけば画像入れ込んで使えるかな?と撮った写真。結局使わなかった。


ずっと眺めてた教会に入ったら度肝抜かれた


学校の前にあってずっと眺めるだけだった、サンタクローチェ教会にようやく足を踏み入れてみた。入ってびっくり。あまりの綺麗さに圧倒された。


フィレンツェのドゥオーモは意外と質素な作りだったので舐めてかかってた。私が見た中で、一番綺麗な教会だと思った。(この後シチリアで見た教会も綺麗すぎて、甲乙つけ難い状況)

ステンドグラスの大きさといい、圧巻。


壁自体はシンプルだけれど、天井の装飾やステンドグラスが良い塩梅で、派手すぎないけれど恍惚とする綺麗さだった。全然観光客いない。もっと知られていいと思う。

詳細は省くけれど、もう誰もが知るような有名な人たちのお墓がずらりと並んでいるのも面白い。すっごい美化された偉人たちの像も面白い。ぜひ見に行ってみてほしい〜!


フィレンツェ郊外にあるめっちゃうまいレストランに行った


「美味しいレストラン教えてもらった!」というアパートのお姉さんと、そのお姉さんのお知り合いの方と一緒にちょっとだけ郊外にあるレストランに行ってきた。

このトマトパスタが有名なんだそうで…食べてびっくり。シンプルな味付けなのにとっても美味しい。他にもいくつか頼みましたが、美味しくて驚き。私は飲めないのですが、ワインのラインナップも良かったらしい…

うめぇ

詳細はレストランリストをまとめた記事よりどうぞ…😋リストランテ編の22番のお店です。



復活祭!ハッピーイースター!


キリスト教で有名な日といえばそう!イースターですね!🐇🪺

日本でもディズニーランドとかでイベントをやってるので知ってる方は多いのではないでしょうか?卵とうさぎの、アレです。

フィレンツェも例外なく、イベントで大盛り上がり。クリスマスの厳かな雰囲気とは打って変わって盛大にお祝いします。

人多すぎて何にも見えん!想像を絶する人の多さです。。。これは広場でホテル取ってる人が偉すぎる。高いんだろうけどね


大聖堂の大扉の前でイベントが行われるのですが…何も見えん!と言うことで正面の位置まで頑張って移動…しましたが、それでもヤバい人で結局見えず。一応塔が建てられていて、そこで爆竹?が上がったりするらしいです。

じぇんじぇん見えまちぇん

しばらくしたら爆竹の煙だけがモクモクと。

あっ、みなさんこれ行かれるならスリには気をつけましょうね…観光客多すぎてスリすら入ってこれないレベルではありますけれども…、用心する越したことはない。しかし、こんなけ人が集まってても意外と寒いものですね。


なかなか荘厳なクーポラの姿


復活祭のお菓子とかもたくさんあるので、もしこの時期にイタリアに行かれる方はぜひスーパー覗いてみてください😀パスティッチェリアももちろんおすすめです。美味しいもんがいっぱいあります。

爆竹が終わった後は、伝統的な洋服を着た人たちのパレード。こう言うのも大変参考になるので見てて楽しい。


いい天気にも恵まれてよかった!


フィレンツェ街歩き。

半年住んだフィレンツェとももうすぐお別れ。意外と行ったことがない観光地に行くべく、天気のいい週末を狙ってウロウロ。ローズ庭園にも行ってきました。

最高の景色。上には有名なミケランジェロ広場があるけど、こっちの方がゆったりしてるしいい感じ。そこらへんの芝生に寝転がって本読んでる人たちもいました。いいなぁこういう雰囲気。

4月のフィレンツェは天気がいい日も多くてよかった!やっぱり青空見えるとニコニコしちゃうね!

なんか可愛いオブジェ。


ガリレオ・ガリレイの生家にも行ってきました。中は入れないけど、外から見るだけでちょっと嬉しい気持ち。実は初連載作品の中でガリレオの生涯について少しだけ触れたので、いつか行こうと思っていたのです。

ごめんねガリレオ先生遅くなったぜ。

フィレンツェの歴史地区は坂がほとんどないのに、この周辺だけ異様に多くてびっくり。しかも急勾配。なかなか新鮮でした笑
先生の家からの景色。なかなかいいじゃないの
ガリレオ先生の家のすぐそばにあった教会。かのガリレオ・ガリレイもここでお祈りしていたのかなぁと思うと感慨深い。ガリレオ・ガリレイは異端審問にかけられてはいるけれど、本人は至って敬信なカトリック信者だったそうな。

漫画ぜひ読んでね。😄


この辺りの住民が使ってる通路だろうけど、なんかいいね。ジブリっぽい
フィレンツェのこと知った気でいたけれど、歩けば歩くほど知らないことが増えていく魅惑の街。

お腹が空いたら腹ごしらえにパニーノを食べる。日本でもイタリアでもだけど、あんまりレストランには入らず食べ歩きすることがほとんど。なんか歩きながら食べてるとウキウキするんよね。なんやろねあれ。

パニーノは基本どこで食べても美味しいよ。

私は超が付くほどお酒に弱いし、お酒のあの味が苦手な子供舌。イタリアでは超定番のアペロールすら苦味を感じるレベルですが…これは超美味しかった!!!!

ウーゴ(Hugo)というカクテルです。
エルダーフラワーのシロップを使った、柑橘系の風味がするお酒。うますぎてヤバい。ゴックゴク飲める。

気をつけないといけない。


幸せな時間〜!この後一人で2時間くらい教会の前の階段に座ってぼーっとしてた。幸せ。イタリア人のそこらじゅうで座ってぼーっとする習慣好き。


正直日本はなんでも美味しいから、イタリアに来て「超感動!」って割と少ない。日本のイタリアンはかなり再現度高いし、そこまで味に大差があるとは私のバカ舌ではあんまり感じない。

でもやっぱり美食の国から来てもストレスなく過ごせると言うのは、イタリアも同じく美食の国だからこそだと思う。米が恋しいとか、そう言うのはあるけれど。でも「もうイタリア料理飽きた!」には全然ならなかった。

毎日パスタ食ってた。


個人的ナンバーワンのカプチーノとクロワッサンのお店。秋田犬を連れていたおじいちゃんに話しかけられた。「日本人でしょ?この犬わかるでしょ?」と。意外と日本人だと見分け付くようで、こうやって話しかけられることが結構あった。聞くと「格好でわかる」とのこと。「僕の友達の日本人もそんな感じの格好してるよ」と。
美味しすぎる。。

びっくりするくらいフワッフワで泡たっぷりのカプチーノ。混ぜると気泡がでるのは初めて。ミルクのスチームでここまでできるの!?とびっくりした。

クロワッサンは「気をつけてね!」とスプーンを渡されるくらい、中はクリームがぎっちり。びっくりする美味しさ。ちょっとだけドゥオーモから歩くけど、ぜひ行ってほしい。

バール編、21番に載ってます。



学校卒業。

ついに半年通った語学学校最後の日。。。
始まった日があれば、いつか終わる日が来るのは当然のことだけど時間の残酷さを思い知らされます。

どう時間を過ごそうと、勝手に流れていって、いつの間にかこの体を最後の日まで運んでる。全く平等なヤツです。

最後の日にはお花を買って、お世話になった先生たちに似顔絵を描いてプレゼントしました。とっても喜んでくれて、いまだに授業で自慢してるって聞いてちょっと誇らしい気持ち。

私にしかできない恩返しができてよかったです。

今こうやって振り返って書いていても泣きそうです。

全然話せなかった私でしたが、卒業までに無事全部のテキストを終了。目標だった「イタリア人とカフェで談笑する」レベルにまでいくことができました。

学校が終わってからも先生とお茶したりお昼も食べにいってとても楽しかった。とてもいい経験でした。こんな経験、もうないかもしれないなぁ。


最高の景色。

学校が終わってからも滞在許可期間はまだ余裕があるし、と言うことで私は卒業1週間後にシチリア島に旅立つのでした。



イタリアへの第一歩。シチリア島へ!


シチリア島への旅は別の記事で細かく書いてるので、ここではさらっと書かせていただきますね🍋別の記事はこちら💁‍♀️


朝焼けの午前6時。眠い目を擦っていざ駅へ。まず目指すのはピサ空港!

電車で朝ご飯食べる時間もなんか旅って感じがして好き。


ピサ駅に着いたらモノレールに乗り換えて空港へ。めっちゃわかりやすくて安心した。空港も綺麗!なんなんだ!フィレンツェの空港と大違いやないか!

案内もわかりやすすぎて泣いた。

ヨーロッパ旅行のお決まり、ライアンエアーでいざシチリア島へ!飛行機大好き。ふわふわ浮く感じが、ジェットコースター欲を刺激してくれる。

空港を歩かされるやつね。

そしてついに到着したシチリア島!…といく前に、ここでなぜシチリア島を最後の旅行先に選んだのかお話を。

実は私、イタリアにハマった一番のきっかけが『家庭教師ヒットマンリボーン』という漫画でして。昔ジャンプで連載していた、ファンタジー×マフィアの漫画なんですけど…アッ決めポーズで有名なやつではないです!

なんでもない主人公が、突然超強いマフィアのボスの孫だったとわかって、その主人公を鍛えるために凄腕ヒットマンと自称する《赤ん坊》がやって来るんですよ。赤ん坊のくせに超強い彼と日々特訓したり、やってきた敵と戦ったりっていう…。でその裏には過去の陰謀があったり、凄腕ヒットマンにかけられた『赤ん坊の呪い』の真実であったり…

まぁなんせ厨二病心をくすぐる設定盛りだくさんな漫画です。学生さんならハマると思う絵も綺麗だしキャラかっこいいので。


でその漫画を読んでるうちに「マフィアってなんや?」となって調べて、行き着いた先が《シチリア島》。ネットに転がってるいろんな写真を見て、「ここ行ってみたい!」となったのが、実はイタリアへの愛が目覚めた瞬間でした。

青い空!生い茂る緑!眼下に広がる海!照りつける太陽!もう【バケーション】を体現したようなその光景は、日本と似ているようで違う、異国を感じさせてくれる風景でした。(ここでレミオロメンの「太陽の下」が流れる)


だからこそ、シチリア島は私にとって「イタリア留学の締めくくり」だったんです。ここに、一人で旅行するために、イタリア語を頑張ろうって決めて6ヶ月間学校に通っていました。

そんな思いを胸にいざ上陸!


驚くほどの大自然。飛行機を降りる以前からこの光景にすでに感動していた。自然がこちらに押し寄せてくるような体感だった。

今回は悩んだ末、パレルモ周辺をウロウロすることにしていたので、ホテルはパレルモで取りました。本当はカターニアとかあっち側も行きたかったのですが、それはまた次回ということで今回の旅は「まずは州都!」。

しかし到着しパレルモ駅を降りてわずか数秒で感じた混沌

心に抱いた想いは

「フィレンツェに帰りたい…」でした。

写真では伝わらないのが悔しい。

これまでいろんな都市へ一人で行ったつもりでしたが、ここまでフィレンツェに帰りたくなったのは初めてでした。まじで空気が違いすぎてびっくりした。あれだ、東京から大阪に来たらこんな感じなんかなってちょっと思った。

なんかね、まじで生活感が丸出しというかね、整ってない感じ。今思えば行った都市はどこも観光地は整えられて行政の手が入ってる感じがあったけど、ここはまじでそれがない。人の生活まんま。それが良さでもあるパレルモ。

ひとまず駅近にホテルを取っていたのでそちらに向かって、無事チェックイン。ホテル内は外国人観光客が家族連れでも泊まってたのでちょっとホッとした。これ日本のビジネスホテルでもあるけど、ちょっと怖い時って家族連れの賑やかさがたまらなくありがたいよね。。。

というかフィレンツェでいうところの、中央市場近くの雰囲気に似た場所を選んでしまったのが原因な気もする。駅近=安心安全綺麗とは限らない。一応googlemapのストリートビューで確認はしたので、かなりまだ人通りも多くて綺麗な場所ではあると思う。反対側はシャッターも多かった。

来てしまったもんは仕方ないので、とりあえず意地でもシチリアを楽しもう!フィレンツェは忘れるんだ!と言い聞かせて早速安全地帯ホテルに入って観光地を探す。

実はわたし、今回の旅【シチリアに来ること】がほぼ目的で、どこに行くか全く決めてなかった。というか行きたかった『エリチェ』という街が日帰りではキツくって来た時点でプランが崩れていた。

これは私の一人旅あるあるなのでまぁいつものことなのです。

とりあえず適当に観光客の多いエリアを探そうと歩き回ってみることに。

こういう建物の感じはローマとかに似てる。(実は南イタリアはローマしか行ったことがない)

人通りの多い路地に入ったらレストランを発見。まだ何も食べてなかったので昼食をと思って入ったら、あらびっくり。高い!!!!!!!!!!

はまった漫画のマフィア名でもある「ボンゴレ」にちなんで「ボンゴレパスタ」を頼みましたが、これと水で24ユーロくらいした…ヒェ…この後二度とシチリア島内でレストランに入ることは無くなりましたとさ

味は美味しかったよ。

というか私がレストラン選びが壊滅的に下手くそなだけでもある。日本でもイタリアでも下手くそなのでこれはもう仕方ない。

ただ、この後ふらっと立ち寄った教会が最高だった。


圧巻だった。

圧倒的な装飾美。白の彫刻が教会の壁一面に施されていて、斜めから差し込む光が反射して綺麗だった。言葉を失うほどだった。

彫刻もよく見ると聖書の一場面を描いていて、日本人にも馴染みのある有名なものが多くて一つ一つ見応えがありました。

これみた時何故か「あ、バチカンだ」と思ったんですけど今見返したらなんでそう思ったんやろう笑 岩の上にあるし、そこへ登っていく描写もあるし(磔にされた丘かなと)、クーポラもあるし…ってそう思ったんかな?
ノアの方舟って思ったんですけど、これも今見たら自信がない笑
本当に綺麗だった。

ここの教会、たまたま見つけて立ち寄った場所でしたがパレルモ内でもかなり由緒ある有名な教会だったようで。なんと別の建物でお菓子が買えると聞いて行きました。

カンノーリ!!!!!!!

クソでかい!!!!!!でも念願のカンノーリをシチリアで食べれて嬉しい!しかし日本で食べれるカンノーリと味一緒!日本すげぇ!ってなりました。美味しかった〜

上まで登れました。地中海が見渡せる!ここから観光地探してました。笑 パレルモ広いのよ


これ書いてて思ったけど、私シチリア旅行の記事まとめてないよね?笑

まとめるためにね、トップ画像を作ったことまでは覚えているのよ!なのでここではあんまり旅行の詳細書くのはやめておきます…笑 来年2月までには書きたいな…

シチリア旅行記も書け次第メンバーシップで先行公開するので、よければメンバーシップ登録お願いいたします!私がちょこちょこと投稿してる記事を先行で読めます…あと私が喜びます…

→で、書けてます。書きました!宣言通り2月までに!読んでね!


ノープランで上陸したシチリア島ですが、この後フォロワーさんの助言もいただいて実はあちこち旅行しました。とりあえずテキトーに写真と簡単な感想を述べるに留めますね🤐

なので詳細はまたいずれ公開する「シチリア旅行記」をお願いいたします…フォローして待っててもらえたら嬉しいです…


無事観光客の多いエリアにありつけた…と思った私でしたが、後日もっと多いところがあることが判明した。でもこの写真お気に入りです。綺麗な街並みの奥に見える大自然がいい感じ。
市場。


アグリジェント


アグリジェントという、神殿群が残っている場所にもいってきた。パレルモからは島を縦断する形ですが、電車で数時間で行ける距離。

突然の遺跡。ここは「シチリア随想」という本で読んできて見たかった場所。街もめっちゃいい感じだった。来て本当よかった。遺跡は街からバスで行かないとちょっと遠い(というか山登りになる)
アグリジェントの街並み。こんな感じのちょっと荒廃した、時が止まったような静けさがある風景が続いている
パレルモとはまた違った雰囲気。人の歴史は確かに続いていて今があることを感じる。エモいという言葉で片付けるには惜しい、現代人が忘れてしまいがちな大切な時間が流れている気がしました
猫ちゃんがいっぱいいた。高低差の多い街。


チェファルー


お次はチェファルーという街です。私はこの街が一番好きだったな。観光客も多くて街全体が綺麗なので、割と一人でも安心してフラフラ歩けました。

何より私はこの街のこの景色を見て、イタリアに惚れ込んだ。

この写真見たことある人多いんじゃないかな
白壁、オレンジの屋根、青い海と空、そして石造の教会。全てが異国の空気を全身で味わわせてくれる。
この街は観光名所と海が近くて、おそらく夏はえげつない人でごった返すと予想される。海沿いの街って感じの雰囲気が漂っていて開放的な感じ。アグリジェントとは空気が全然違う。
私がよくサムネイルとかにも使用してるこちらの写真は、チェファルーで撮ったものです。
山もある、海もある、人もいる、綺麗な街並みもある。それがここチェファルーでした。


パレルモ市内


そしてパレルモ市内観光。ちゃんとホテルで調べましたとも。やはりイタリアの都市観光となれば、まずはドゥオーモ(大聖堂)を探すのが一番手っ取り早いよね!!!!!!!

朝ごはんにたまたま立ち寄ったパスティッチェリア(日本でいうお菓子屋さん)、実は有名店だったみたいです。
日本人絶対好きなお菓子が出てきた。「イリス」という名前のパン。イリスってスミレ(花)のことだったような。。。塩っ気のあるクリームチーズがバチくそ美味かった。この辺も今度ちゃんと「シチリア旅行記」でまとめます。
やはり大聖堂付近に来ると賑わってる。駅からは多少歩くけどこの辺りが一番明るくて面白い。
この門の先は地中海。シチリア島はいろんな国の人たちが押し寄せた島だから、ここから街を守っていたのかなとか考える。大聖堂から海はちょっと歩くけど、すっごい開放的な海岸沿いなのでおすすめ。
海の近くだと路地裏もそこまで怖い雰囲気はない感じ。小さい教会やお店も多くて、うろうろしてみると面白いです。
こういうの、観光客好きでしょ?と言わんばかりの飾り。好き。
宮殿内にある洗礼堂もクッソ並んだけど入りました。その辺はシチリア旅行記でね…フォローして待っててね…金ピカだったよ
こういうお土産屋さんは観光客慣れしていて、やっぱり買いやすいし入りやすい…。モディカチョコレートも無事に買えましたとさ。


モンレアーレ


宮殿近くで観光客向けのバスの勧誘があったんやけど、「モンレアーレまで往復10ユーロだよ!!!!」というので「マジで!?」と行ってきた。実はモンレアーレは学校の先生に勧められた街でした。

「なんかアジア人が一人でいる…」って感じで若干浮いてたけど楽しかった。
街全体がリゾート地みたい。景色も良くて雰囲気も明るくて良かったです

観光時間が1時間しかなかったので大聖堂には入らず街をぶらぶらしてただけでしたが、楽しかったです。ここで食べたグラニータ(シャーベットドリンクみたいなやつ)がマジでめちゃくちゃ美味しかった。

大聖堂近くの裏路地にあったお店。めちゃくちゃ美味しかった
観光名所って感じ。天気も良くていいでしょう。ふふふ

いずれはシチリア島旅行の記事を個別で書くつもりだからって話は先にしたけど、そのおかげで今どこまで書くべきか悩みながら選別してる…😂どれも綺麗な写真ばっかりだから全部載せてしまいたい…

モンレアーレからパレルモに戻った後は、またパレルモ内をぶらぶらして18時ごろ出発の夜行列車に乗って帰ります。この旅の醍醐味!シチリア島からの夜行列車です!


シチリア島から夜行列車で帰るよ

列車はトレニタリアの運行なので、探せば普通にネットで買えます。席によってグレードがあるので、そこはネットで調べてみてね。

実はシチリア島に来る前に『シチリア島を行き来できる面白い夜行列車があるよ』と聞いておりまして。今回絶対これに乗って帰ろうと決めて前もって予約しておりました。

イタリア生活最後の贅沢と言っても過言ではない。

ドイツ〜ボローニャ間も夜行列車でしたが、それより30ユーロくらい安いんですよね。しかも今回はなんと…

一人部屋!!!!!!!!!!!!!!

前回は女性専用車で4人相部屋だったのに!!!!!なのに安いの!!!!!!最高にテンション上がった。しかも車内もめっちゃ綺麗で入った瞬間テンション爆上げ。

社内の写真はねぇ勿体ぶって個別の記事で書きたいところではありますが…そうだ、すでにインスタでは夜行について書いてるので良かったらそっちみてください。写真もいっぱい載せてます。⬇️

シチリア島は島ですので、当然本当とは陸続きではない孤島です。では電車がどうやって渡るのか?瀬戸大橋みたいに橋があるのか?

違います。

船に列車を積み込んで渡るんです。

おそらく電車の連結を一度解除して、分割して乗せてるんだと思う

そう、乗客ごとね!!!!!!!!!!!

そして船に乗せられ地中海を渡ってる間は、乗客は列車から降りて甲板に出ることもできるんです。電車の旅も船の旅も楽しめる。一石二鳥ですね!

楽しいです。船酔いにはお気をつけて
左がシチリア島、右がイタリア本島です。良いでしょう良いでしょう

この夜行列車でローマまで行き、ローマからは普通に電車でフィレンツェに帰宅しました。フィレンツェまで帰ってきた時の実家感半端なかったです。

確かローマに早朝6時か7時について、フィレンツェに9〜10時あたりについたはず。やっぱりフィレンツェは安心する




フィレンツェ最後の夜。


実は私、大変ヤバいスケジュールでシチリア旅行を組んでしまいまして。これも全て航空券の一番安い日を買ってしまったからでありますが。

シチリア島からフィレンツェに帰宅→翌日昼頃にはフィレンツェを出てローマへ前入り→一泊してローマの空港から帰国

ローマを経由してシチリアからフィレンツェに帰ってきたのに、次の日にはまたローマに行くという。電車代が勿体なすぎる気もしますが、仕方ないのです。


私は安い航空券でシチリアに行きたかったし、数日間は滞在したかったし、ど〜しても夜行列車で帰ってきたかったし、ど〜してもローマの空港から帰りたかったし(デカいと聞いていたので)、ど〜してもエミレーツ航空に乗ってみたかったし、ど〜してもこの日が日本行きの一番航空券が安かったんです。(理由をひたすら羅列する)

もっとゆっくりフィレンツェにも滞在して、最後いろんな人と会ってから帰りたかった思いもありますが、まぁちょっと後ろ髪引かれるくらいが次の楽しみさが増すってもんです

やべぇ行ってない!と思ってシチリアから帰った日に行った教会。列エグくて泣いた。サンタマリアノヴェッラ入るの忘れて帰ってきちゃって今泣いてる

とりあえずもう今日しか最後みんなに会える日がなかったので、一番お世話になった学校の先生とカフェで最後に少しお話しして、友達と夜ご飯食べてバイバイしました。

明日にはもう帰国。
それがちょっぴり嬉しくもあり、ものすごく寂しくもありました。

学校の先生の連絡先聞いてたのに私が全然知らん人にメッセージ送ってて連絡取れなくて、時間潰しに寄ったサンタクローチェでやってたフランスの市場。この後奇跡的に先生とちゃんと会えました。「いくにはちゃんと連絡をしてくるはずだから、変だなぁと思ってたの!」と言われて、普段の信用の大切さに気付きました。

フィレンツェ最後の晩餐はピザ。実は一番行きたかったレストランはなんと休業日でございまして…こっちにいたしました。

マリナーラ。日本では意外とお見かけしないけど、シンプルでトマトの酸味が美味しいのよ。二人ともお酒は弱いので、シェアして飲みました。


気になる方もいるかもですが、荷物や部屋の片付けはシチリア行く前に終わらしていた優等生なので、この日は帰ったらシチリアに持って行ってた荷物を片付けて帰国の準備して寝るだけでした👏(大家さんにも帰宅が帰国日ギリギリと伝えていて、旅行前にデポジットも返してもらっていた)

こういう時写真を上手に“撮られる”人になりたい😂友達に頼んで撮ってもらった。今見返しても、「本当にここにいたんだなぁ」って気持ちです。半年っていう期間が余計にそうさせるんだろうね…1年とか2年いたら実感がもっとあるのかもしれない…


今この場でフィレンツェへの熱い思いを語ろうかとも思いましたが、フィレンツェを発つのは翌日なので次の章に回しますね💁‍♀️


またねフィレンツェ。


Arrivederciフィレンツェ、って書こうとしたけど文字数多いなぁと思って日本語にした。日本語ってつくづく端的にまとめるには便利な言葉だなぁと思うよ…スケジュール帳を一時期イタリア語で書こうとしたけど、書くと絶対マスからはみ出すからやめたもんね…

白髪のおじさまはしょっちゅういる気がする

ついにフィレンツェ最後の日。朝からアパートのお姉さまがGilliでラストカプチーノをご馳走してくれました。

フィレンツェにいる間本当にたくさんのバールに足を運んだけれど、どこも素敵で、日本のカフェとは違うあの街に溶け込んだ空間が心地よくて、バリスタの人たちもみんな素敵だった。

確かに日本のサービスと比べたらそっけないと感じる人は多いのかもしれないけれど、決して「仕事が嫌い」って気持ちは店員さんから感じなかった。

話しかければちゃんと対応してくれるし、面白いと思えば普通に笑う。店員さんありのままな感じ。日本のカフェの店員さんと比較してどっちがいいとか悪いとかは思ったことはなかったな。

まぁ国が違えば文化も違うから、仕事の仕方もそりゃ違うよね。としか思わなかったし私はどっちも好きだった。でもイタリアでたくさんのバリスタを見て、私の中にカフェで働きたいという気持ちは確実に再燃した。


そんな思いを抱きながらアパートに荷物を取りに帰り、タクシーを呼んで駅へ…と思ったらタクシー着いた瞬間まさかの大豪雨。雷なるわ大粒の雨降るわですごかったです。

雨に濡れたタクシーの車窓から慌てて走っていく街の人たちを眺めて、「本当に今日が留学最後の日なんだな」としんみり。タクシーのウンチャンとお話ししてなかったら泣いてたかもしれない。


駅に着いたらさっきカプチーノを奢ってくれたアパートのお姉さんも駆けつけてくれていました。ただここでトラブルが発生…友 達 が 来 な い

その子はちょっと郊外に住んでいたのですが、大雨の影響でバスに乗り込む人が増えた結果どんどん遅延してしまい…結局電車の時間が来てしまい、その子とは直接会えないままフィレンツェを発ちました。

テルミニ駅前のカフェで。

ローマに無事に到着したら、ちょうど間に合わなかった友達から電話。「また会おうね」と言って電話を切りました。そして一人テルミニ駅前で綺麗な夕陽を眺めながら黄昏…

出国は明日。
なんで前日入りしたかというと、以前帰国した子がフィレンツェ〜ローマ間の大幅な遅延で飛行機出発30分前に到着してギリギリになったという話を聞いていたからです。

そのため念には念をということで、前日のうちにローマに来たのでありました。


ホテルについてとりあえず翌日の空港行きの電車チケットを購入。ホテルは駅目の前だったので財布…というか支払用のカードだけ持って駅に行ったのですが、販売機でチケット買って振り返ったら後ろにジプシーが3人くらい張り付いていてめっちゃびっくりした。。。

明らかに見られてるの分かったので迷いなくサッサと選択して購入したのですが、マジでみなさん気をつけましょうね…チケット購入はネットがおすすめです…(※2023年12月現在、ネットチケットも24時間以内にオンラインチェックインが必須となりました。私の留学中はネットチケットは何もしなくてもよかったんやけどね…不便になった)


イタリアで超便利だったクレジットカードについてはこちらの記事をぜひに。マジで便利すぎて、イタリアから申し込んだよ💁‍♀️✨(なおPRでもなんでもなく、ただのオススメですのでご安心を)


ローマを観光する気力はなかったので大人しくホテルに戻り、一夜を過ごしました。
アッそういえばローマ旅行記も書いてない!!!!!!!!!




再来伊を胸に、いざ日本へ。


翌日は9時くらいにはホテルを出て空港へ。

ナチュラルに電車ミスったけど、ミスってる人多すぎて罰金取られませんでした。いや変だなって思ったのよ…

空港行きは普通の電車か空港行き特急みたいなやつがあって、私は後者のチケットを11ユーロくらいで買ってたのですが…来た電車が明らかに違う。ネットで事前に見た外観と違う。

不安に思って近くにいた人たちにチケット確認させてもらったらみんな同じチケット持ってる。「ええんかな?」と思いながら(まぁ周りも間違えてるかもってことやろ、赤信号みんなで渡ればなんとやら)乗車。

案の定間違えてて、一番最初にチェックされた人だけ罰金かなんか払わせられていた。かわいそう


こうして無事空港到着。早く着きすぎたので待機してチェックイン。今はオンラインチェックインがあって楽〜

めちゃくちゃ雑談してた。
オンラインチェックイン専用ブースがあるのでそこに行こうね。私は最初間違えてエコノミーの普通のとこ並んでたよ。

今回はずっと乗ってみたかったエミレーツ!関空でCAさんたち見かけてからずっと気になってたのよ!みんな良いって言うし。ワックワクです。しかも念願のドバイ経由。これまた行ってみたかったのよ!行きはオランダ経由だったからね。


私の荷物たち。エミレーツは数ではなく重量で荷物が決まるので助かる。

かなり早くついたので空港内をぶらぶら。

めっちゃきれ〜イ

最後のカプチーを飲もう!とウロウロしてたらKIMBOとillyだったかのカフェを発見。悩んだ結果「日本にillyのカフェいっぱいあるしな…」とKIMBOへ。

マシンがチンバリ。しかも私がカフェで使ってたメーカーと同じで親近感。

てか今気づいたけどお兄さんのサロン、ボッテガって買いとる。すげぇ制服もかわいいね。

バーに入ってたお兄さんがどうやら新人だったようで、あまりに注文が殺到してパニックになってた。そしたら後ろからふくよかなおじさまが出てきて、「代わるよ」とエスプレッソを淹れ始める。
レジに移動したお兄さんを宥める別の上司らしき人。「できなくても仕方ないよ大丈夫だよ!」と励ましていて、お兄さんがちょっと泣きそうになってたのがすっごい印象的だった。どこの国もなんか同じだなぁって感じた(感想薄い)

この場にいたみんな「あ、新人さんなんだな」って察してる感じで皆眼差しが優しかったのも印象的だった。

個人的に「illyは北イタリア、KIMBOは南」ってイメージがあるから「KIMBOは苦そう」って思ってたんやけど全然そんなことなかった。結局抽出の問題なのかな?思えばローマで飲んだカプチーノはどれも苦くないし、美味しかった。

ラスト・コルネットアルピスタッキオ(ピスタチオクリームのクロワッサン)

一休みしたらいよいよ搭乗口へ。

復活を遂げたイタリアの飛行機。青いなぁ
座席はこんな感じ。超綺麗だし、真ん中に誰もいなくて通路側のおっちゃんとハイタッチした。

いよいよ出国の時。
ひとまず両親に「今からイタリア発つよ」と連絡を入れて、いざ行かんドバイ。フライトは6時間くらいやったかな。

ちなみに私は絶対窓際派です。なぜなら外の景色を見たいから。

出発のアナウンスがかかった瞬間、真ん中の座席が空席だと判明。通路側のおっちゃんと「いない!?ヤッタァ!」とハイタッチ。めっちゃ気さくなおっちゃんで、この後ドバイで乗り換えて一時帰国するんだと。イタリアで出稼ぎに来られているようでした。

英語で話しかけられたんだけど私英語できないって言ったら、イタリア語でもいいよ〜と。「どうやって言語習得したの?」と聞いたら、「働きながら覚えた」と。すごい、と心からそう思った。

これはちょっと恥ずかしい話ですが。

私の矮小な世界では「アフリカは各家庭の財政が厳しく、故にイタリアに出稼ぎに来てる人ばかりだ」と思ってた。私がイタリア留学中唯一差別用語をかけられた場所がそういう人が集まっている市場だったこともあって、教育を受けていない人たちが多いんだと思っていた。

多種多様な言語を話せるから頭がいいとか賢いとは思わない。ただ、私にこのおじさんと同じように《働きながら言語を覚える》なんて負荷の多いことができる気力があるだろうか?

私が留学中にイタリア語を多少話せるようになったのは「丁寧に教われる場所」を得られたから。でも働きながらじゃそうはいかない場面も多いと思う。このおじさんがどういう経緯でイタリアで働いているのかは聞けなかったけれど、《アフリカ大陸から出稼ぎに来ている人》と一括りにして、どこか嫌な視点を持っていた自分がいたことに気付いた瞬間でした。

チャオフィレンツェ
チキン選んだらパスタついてきて、サラダもパスタだったというトラップ。。。最後までセモリナ粉を取らせようという魂胆なのか。エミレーツ。

寝たりなんやかんやしてたらドバイに到着。うーん明るい!!!!!!キラッキラですね。まぁ東京大阪とそう変わらない気もするけれど…

ドバイ空港には深夜に到着、出発の予定でしたが開いているお店が多くて助かりました…カフェに入って一休み。なんか可愛いシールも売ってたので購入。いやぁ今の時代現地通貨持ってなくても買える方法があって便利。
10ディルハムとかそんなんだった気がする。ドリンクもまぁ空港価格って感じでした。

カフェモカみたいなやつ。美味しかったし店員のお兄さんが優しかった。一瞬日本人かと思った。

なんと帰りの飛行機も真ん中空席!!!!!!ヤッタァァァ!!!!!この喜びを隣の人と共有しなければ!と話しかけたら普通に日本人だった。「あ、そうっすね」で会話が終わってしまって、おじさんの顔がよぎった。会話が…足りないッ…!

超ラッキー

やっぱり空から見てもイタリアと日本の違いを感じる。緑の濃さも違う気がする。あとなんか市街地の建物は日本の方が低く感じる。(ビルは置いておいて)

やっほー日本

そういえばドバイから日本までの間には、日本人の添乗員さんがいらっしゃいました。隣の方がちょっとトラブってた時もサッときて通訳、対応していらっしゃって頼もしい限りですよね…

なお配膳は違う人だったので普通に英語注文でした。


そして無事に関空へ帰国!!!!!

顔はやばかったので勘弁してください

母が空港まで車でお迎えに来てくれたので帰りは楽々でした。


イタリアに行ったその日からずっと、「イタリアから帰ってきたらこの日本の景色がどう見えるんだろう」と考えていた。でも実際帰ってきてみて、《特に何も感じない》が正解でした。

私は半年っていう短い期間だったし、日本人がゼロの環境ではなかったことも大きいとは思いますが。でもやっぱりそりゃ27年過ごした日本と半年いたイタリアだったら、こっちに親しみと慣れを覚えているわけで…。まぁ当たり前の感想だなと。

標識が日本語なことも、店員さんが日本語で話しかけてくることも、家族がそばにいることも特段違和感も感じずサラリと日本に戻ってきました。

一番違和感を感じたのはあれです、「そこらへんにいる人に好き勝手話しかけちゃいけない」ってことですね。帰国した翌日に大阪市内に遊びに出たのですが、行列に並んでる時人に話しかけようとして「アッ変な人って思われるかな…」と辞めた。イタリアにいた時バールに一人で行くことが多かったのですが、ほぼ毎回誰かと話していたので、誰とも話さない入店に違和感がマックスでした。私の口が寂しがっている🗣️


日本に帰ってきて一番最初に飲んだカプチーノ。美味しかった。日本の方がミルクの味が前に出ていてまろやかな感じがする。




ただいま日本、ただいま大阪。


帰国翌日に美容室の予約を入れていたので、朝起床して市内へぶらぶら。実は時差ボケを人生で一度も感じたことがない。元気。

でも若干イタリア時間に引っ張られてるのか、寝つきは悪くなった気がする。(イタリアにいた時は毎日1万歩くらい歩いてたので、単に運動不足に陥っただけかもしれない。)

帰国して最初に自分で選んで食べたもの。たこ焼き。こればっかりはフライパンじゃできなかったからね!私一推しのたこ焼き屋です、みんなも大阪に来たらぜひ。
味つけなし、塩だけが一番うまい。なんでも味つけなしが好きなタイプです。
母と買い物に出た時に選んだレストラン。速攻日本大好きなイタリアの友達に送った。これが日本のランチだ!!!!!

なんか飯テロになりましたが、ここからは少し、ゲホンゲホン、真面目にお話をば。。。

今回イタリアへの留学は、本当に思いつきでした。
留学には中学生の頃から興味があって、その時はただ「海の向こうに住んでみたい、日本しか知らずに生きるのは嫌だ」という好奇心のような、使命感のような気持ちから湧いてきたものでした。


今でも忘れない歌があります。


小学生の時に見た映画「こぎつねヘレンの物語」。
耳が聞こえず、目が見えないこぎつねが北海道のある家族に拾われる。ヘレンと名付けられた狐とのふれあいを通して、すれ違っていた家族が再び心を通わせていく、そんな優しい物語。

その映画の主題歌だったのが、レミオロメンの《太陽の下》という曲です。映画では度々北海道の雄大な自然、とりわけ記憶に焼きついているのは広大なひまわり畑なのですが。

太陽の下に生きる私たちと、太陽の花と謳われるひまわりよりも小さい狐の物語をより輝かせてくれるそんな曲。その曲のある一節が、小学生の私の胸を打ちました。

ぼんやり陽が落ちて
輝く星 太陽の贈り物
あいまいな地平線
その向こうでも人は営んでる

時々僕たちは
ただただ続く日々に嫌気が差し
遠くのランドマーク
細い目をして見上げ過ごしてる

太陽の下/レミオロメン 歌詞抜粋

そうか、日本を囲う海の向こうにも必ず陸はあって、全然違う文化の人が暮らしているんだな。幼心でもそう思いを馳せたのを今でも鮮明に覚えています。


私にとって海を渡ることは、なんか今流行りの「異世界転生」とか、「ファンタジー作品のダンジョン巡り」みたいな感覚に近い気がします。

言葉も文化もルールも違う場所、大変なのは目に見えてるけどワクワクだけで突き進んでいく感じ。「危険なのは分かってるけど、その先に何があるか見たくない!?」みたいな。


そんな思いを燻って26歳になったある日、本当ある日、なんでもないある日に唐突に思い立ちました。「今だ!!!!!!!」と。

次の瞬間には留学について検索し、めぼしいところの資料を取り寄せ、次の日にはスカイプで面談して…あれよあれよと留学を決めました。この間おおよそ半年。

物事はタイミングだと言いますが、私にとってこれがまさにそうだったんだと思います。この先の人生で、大きめの決断を…それも20年ほど胸に抱き続けてきた願いをあんなにアッサリ進めてしまうなんて。

でもあの瞬間に思い立ち、あの瞬間に申し込み、あの時間に行ったからこそ得られた出会いもたくさんあります。イタリアで知り合った人たちとは今でも連絡を取ったり、日本であったりしています。学生を終えてから変化のなかった人間関係に、望んでいた以上の革命が起きた感じ。

新しい風が私の人生に吹き始め、それは日本に帰国した今も変わらず私に新鮮さを与え続けてくれています。


イタリアで知り合ったお姉さんがやっているバーに足を運んだ時の写真。大切なご縁です。


今は日本に帰国していて、生まれ育った大阪で変わらず漫画を制作する日々です。帰国してから仕事ももらえることに有り難さを感じながら、そして半年間のイタリアの日々に思いを馳せながら生活しています。


変わったことといえば、連載を機に辞めたバリスタの仕事をもう一度やりたいと思うようになったことでしょうか。

もともとバリスタの仕事は好きでしたし、ここで「バリスタ」と名乗ることがちょっと恥ずかしいぐらい「ただのパートタイマー」で終わってしまったことが勿体なく感じていました。(便宜上、バリスタと言ってますが…実際は特に資格やコンテスト出場経験があるわけではないです)

イタリアで本場のバールに触れて、やっぱりちゃんと資格を取って胸を張って「バリスタです!」って言えるようになりたいと思いまた働かせていただくことになりました。漫画の仕事もあるので、たくさんは入れませんが。


次なる目標は、バリスタの資格を取得すること、そしてCILS B2…いずれはC1まで取ることです。そして堂々と「イタリア大好き漫画家、兼バリスタです!」と言いたい。


そして後々はルッカコミックスなどで招待作家として呼ばれて、イタリア語でトークショーとか講演とかしたいです。
フィレンツェにももちろんまた行きたい。


実は帰国してすぐ「大学留学アリかな…」と思っていたのですが、やはり今は改めて「漫画家」という仕事を頑張りたい気持ちがつよく、留学で経験したことを描きたい思いがあったので2度目の留学は一先ず置いておくことにしました。(お金の問題もある)


そんなこんなで私の留学は過去となり思い出となりましたが、それは箱にしまって大切に保管している…というよりは、今の私の血肉となって新しい第二の(笑)私の一部となってこれからもずっと影響を与え続けてくれるものだと思いっています。

人生の若いうちに、このような体験をできたことがとても嬉しくまた達成した自分が誇らしい気持ちです。


どうか私の留学体験が、誰かのあと一歩を応援するものとなればこの上ない喜びです。


では最後に、私が大好きなイタリアの言葉で終わりましょう!


Andrà tutto bene!
全てはきっとうまくいく!

ここまで読んでくださってありがとうございました🙇



いくに


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あすかいくに
漫画家・イラストレーター

バチカン市国を舞台とした大正純情イタリア紀行物語
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日本生まれのイタリア大好き漫画家です。好きすぎて留学してました。漫画をきっかけにイタリアに興味をもち、5年以上とあるカフェでバリスタとして勤務していました。