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お父ちゃん⑦

父の倉庫を作る仕事を手伝いに行ったが、怒られ、へそを曲げて帰ったあの場所。

海から防波堤があり、道を挟んで直ぐ山の斜面なのだが、その斜面と道路の隙間の小さいスペースに基礎から壁までが出来上がっていた倉庫。

見事に海からの波で、山の斜面ごと引っ掻き出され土砂が崩れ、道も何かも跡形が無いではないか!!笑笑

僕は、正直、心の中でガッツポーズした笑

わざわざ休日に、親切心で手伝いに行った俺に文句なんか言ってるからバチが当たったんだと。

後にその感想を言った事があったが、当時、酒も止めて少し明るくなっていた父は「そうかもしれんのー?笑」と、昔、みつおっさんに殴られて無くした前歯を見せながら笑っていた。

それから、僕が中学を卒業し高校時代のボクシングや、止めてそれ以降の僕のトラブル、数々の失敗の度、不器用ながら僕を見捨てること無く支え続けてくれた父。

今は、たまにこちらの家に島から来ると、たばこを外で吸う度にひどい咳をし、また、仕事が入ったといえば島に戻り一人で頑張っている。

今日は3.25そろそろ桜も咲き始め、風が吹いた時はヒラヒラと桜の花びらが散っている、そんな日だ。

あと何回この景色を、父や家族、僕の周りの人達と見られる年が続くのだろうというと文が暗くなるし、長生きしてほしいというのも、表現が違う気がする。

そうかと言って、ありがとうや、感謝、というような他人が作った言葉や単語を使っても足りないだろう。

島に育ち、酒飲みで、酒癖が悪く、短気なお父ちゃん。

カープファンが多い島で唯一阪神ファンで、大工の仕事の時の帽子は阪神帽のお父ちゃん。

僕が色々な失敗をしても怒りはするけど、見捨てず支えてくれたお父ちゃん。

他人の言葉じゃなく僕の言葉で言うと

もし、天国というところがあるのならば、そこでまた貴方の息子として出会い、あの母親と、2つ下の弟との4人家族でもう一度最初から同じように過ごさせてもらいたい。

貴方に出会えたことを僕はすごく誇りに思っています。

2021.3.25

当初、Webライターの練習の為と思い、何から始めたら良いのか分からず、たまたま以前登録していたこちらのnoteでブログを書き込むという流れになりました。

ゆくゆく自分の文章がお金になるか否かは別として、このお父ちゃんシリーズを書き終えた今は、まだ健在な父にこの文をプリントアウトし、読んでくれるかどうかは分かりませんが、プレゼントしてみても面白いかもしれないと思っています。

僕には、思うことがあります。

まず、当初の思い立った夢が、暗くなく明るいものなのなら、行動し続けていった場合、出来上がった形や方向が違っても、それはそれで一つの大切な成果や思い出になるという事です。

だからこそ、思い付いた明るく前向きな夢は、なるべく直ぐに行動して諦めるなり、続けるなりのチョイスをしていく人生だといいな、と思っています。

つたない文章で読みにくい箇所も多々あったかと思いますが、一応、全て、読書好きの妻と読み返し修正しました。

もし、こちらを読んで頂いた方がいらっしゃいましたら感謝申し上げます。

ありがとうございました。

また、違うものも書いていこうと思いますので、何卒宜しくお願い致します。

タチウオくん


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