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フーガの話

作曲技法にはフーガという物がありfuga=逃走という意味なのですが
メロディが複数の楽器によって時間差で追いかけっこの様に始まります、
カノンのように完全に同じメロディの輪唱というわけではなく
移調されたものであったり変奏されたものだったりするので
何重にも重ねられた複雑なフーガの出てくる所は迷子になりやすいのです。

フーガの代表的なものとしてはベートーヴェン交響曲第3番の英雄で
第4楽章のフーガは最高にカッコよくて泣けます。
一度経験したフーガで最も難しかったのがブルックナー交響曲第5番
このフーガは入り損ねがあったら全く復帰できません。
しかし後から入る方はかなり変則的なタイミングで始まるので
必死にカウントしながら入っていました。
幸い本番での事故はありませんでしたが
過去にフーガ事故に遭遇したことがあります。

以前参加した室内楽でバッハ「音楽の捧げ物」3声のリチェルカーレにて
途中明らかなカオスと共に演奏崩壊し
アタマからやり直しという事故が発生しました。
3声という事で私は降り番だったので舞台袖の控室で聴いていたのですが
恐怖でしたね・・・

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