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弓と楽器の関係 【Part2】

【Part1】の続き

弦に直接触れて弦を振動させているのは弓毛に塗った松脂なので
弓本体の性能は音色には関係無いと書きましたが
じゃあ棹はなんでもいいの?いやそれが良くないんです。
分解して考えてみましょう。音色を創る要素は下記の4つです。

・弦と当たる位置 (駒寄りなのか指板寄りなのか)
コレは奏者が技術で決める要素で弓の特性とは全く関係無いですね。

・弓毛を当てる面積 (弓毛を全部当てるか、手前に傾けて側面を当てるか)
コレも奏者が技術で決める要素ですね。
しかし棹の歪みによって傾けた時のやりやすさには若干影響あります。

・弓の速度 (ゆっくり動かすか速く動かすか)
コレも奏者が技術で決める要素ですね。
しかし重さよってやりやすさには若干影響あります。

・弓を弦に当てる圧力 (強く押し付けるか軽く触れるか)
コレも奏者が技術で決める要素です。
しかし重さによってやりやすさには若干影響あります。

このように分解して考えるとわかりやすいと思います。
弓本体の性能は音色には影響しませんが
弾きやすさ、弾きにくさには影響することがわかると思います。
運弓技術の有る方であれば、どんな弓でも美しい音色が出せますが
運弓技術が不足している方は弓の性能によっては
良い音色が出しにくいかもしれません。
逆に考えると技術の不足を弓の性能で補うことが出来るという
一面が見えてきたかと思います。
では弓の性能を決める要素を次回から探求したいと思います。

【Part3】に続く

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