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店長論_08

店長論も今回が最後です。
今回は「重要度・緊急度のマトリクス(時間管理マトリクス)」についてです。これは以前noteに書いたドラッカーの「プロフェッショナルの条件」やスティーブン・R・コヴィーの名著「7つの習慣」で取り上げられている「時間管理」についての内容です。

これは縦軸に「重要/重要でない」、横軸に「緊急/緊急でない」を置いたマトリックスになります。そうすると4つの領域に分かれます。
 ・第1領域:「重要」かつ「緊急」
 ・第2領域:「重要」だけど「緊急でない」
 ・第3領域:「緊急」だけど「重要でない」
 ・第4領域:「重要でない」かつ「緊急でない」

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まず最優先で行うのは、第一領域である「重要かつ緊急」なことです。アパレル販売で言うならば、「接客」や「クレーム対応」などが当てはまると思います。
第三領域は「緊急だけど、重要でない」ことです。アパレル販売であれば、「納返品作業」・「棚卸し」・「PC作業」ではないでしょうか。
第四領域は「重要でなく、緊急でもない」ことです。アパレル販売であれば、お手すき時間の「商品のたたみ直し」や「おしゃべり」になると思います。

そして、最後は重要な第二領域です。これは「重要だけど、緊急ではない」ことです。アパレル販売であれば、「ストック管理の抜本的見直し」、「顧客管理方法の改善」、「スタッフとの個別ミーティング」などになります。ドラッカーもコヴィーも「時間管理で重要なことは、第二領域にどのくらい時間を割けるかである」と言っています。人は、忙しい時期は第一領域と第三領域で時間を使い果たし、落ち着いたら休憩気分で第四領域に時間を使ってしまいがちです。頭では第二領域の事柄が重要であると分かっていても、「忙しさ」や「時間のなさ」を理由に、この領域に時間を割くことに注力できていない人が多いです。

しかし、人や店舗が成長するためには可能な限り「第二領域」に時間を割くようにしなければなりません。特に、店長は時間コントールができる権限を持っているので、店長が率先してこの領域に時間を割くようにしなければ店舗の成長は難しいです。

コロナ前は日本人のお客さんや訪日外国人が多数来店され、繁忙さで「やらなければならないこと」や「やりたいこと」に時間が割けなかった店舗もあると思います。現在は、コロナの影響でコロナ前より忙しい店舗はほぼないと思います。このような時期だからこそ、空いている時間を有効活用するために、第二領域に時間をかけてみてはいかがでしょうか。

前回の「As is / To be」も第二領域に関することだと思います。また「As is / To be」同様、この「時間マトリクス」は個人の時間管理にも使用できます。有限である時間を有効活用するために「重要度・緊急度のマトリクス」を使用して時間管理を見直してみてください。


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