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Instagramがきっかけに販路が広がる。これからの時代を担う農業経営者、tattataFARMERs田辺秀一さん

普段の生活について教えてください

普段は田川市役所に務めている公務員です。退勤後と休みの日を活用して農業を営んでいます。今は主にパプリカを育てていて、ハウスの中ではちょっとだけ生姜も育てています。生姜の苗木は生姜を育てている農家さんからのおすそ分けです。

農業を覚えるのも大変だと思いますが、技術自体はどうやって学ばれたのですか?

ほぼ独学です。隣の農家さんがやっていることを見様見真似で一つづつチャレンジしてきました。わからないことなどあったら、たまに農業普及センターに聞きながらやっています。先日害虫が大量が発生したときも農業普及センターの方の指導で害虫対策がすることができました。

ハードルが高いかと思ったらそうでもないのですね。いまどれくらいの規模で作られてますか?

今は全部で300〜350本ぐらい育てています。苗は一から育てるのではなく、農協で買ったものを使っています。少人数でやってますので、拡大したいけど、手が回る規模で育てています。なので、ビニールハウスの中全部で育てるのではなく、一部のみでやっていて、使う畝と使わない畝はローテーションさせてます。連作障害を避ける意味合いもあります。

普段は共同で運営している方と2名体制で、主に仕事終わりと土日でやって、たまに友達に手伝ってもらうくらいの規模感です。仕事終わりは20時くらいから数時間、土日も早ければ早朝から始めて夕方前には終わらせているので、長時間というより短時間で効率的にやっています。

販路開拓も大変そうですが、普段はどういったところに卸しているのですか?

これまでは地元田川のスーパーへ卸していました。サイズが小さく、スーパー向けでないものはスーパーではなく物産店に並べました。ただ、去年の末に閉店してしまったので、どこに卸そうかと思っていたところ、農業をテーマに運営しているInstagramを見て興味を持ってくれた熊本の青果店さんから、お取引の打診があり、先日から具体的な話を進めているところです。パプリカは人気が高く一年中扱いたいそうで、冬場は阿蘇の方の生産者さんがいらっしゃって、夏場の生産者がおらず、夏場の生産者をInstagramで探していたところ、この農場のアカウントにたどり着いたそうです。

今、Instagramはどれくらいのフォロワー数ですか?

今は約5,900フォロワーです。やるならフォロワーは多いほうがいいなと思い、まずはフォロワーを増やすことを念頭に投稿してきました。まさか、こんな形で卸し先開拓に繋がるなんて思ってもいなかったので、InstagramやSNS、インターネットでの発信の重要性を今ヒシヒシと感じています。

ふだんの農場運営で大変なことはありますか?

やはり害虫対策ですね。この地域だと中山間地域などと違って害獣被害はないんです。蝶を見ると歯がゆくなります笑。農業を始めてから蝶とか虫に対する概念が180度変わりました。害虫対策としては殺虫剤は使うもののあまり使わず、天敵等で対策しています。以前はアブラムシを食べてもらうためにてんとう虫を入れていましたがコストが高く今はやめています。

もう一つが効率化です。今の規模だと手作業がほとんどです。効率化と規模の拡大のために農業機械を導入したくても新車並みの価格で高すぎて手が出ない。周りの農家さんを見ているとちょこちょこ新型の機械を取り入れてる方々もいらっしゃって。資金繰り含めてどういう仕組みになっているのか知りたいです。

今後の展望について教えて下さい。

本当のところは、どこかの段階で農業大学校へ行きたいなと思っています。これまで見様見真似や色々な方のアドバイスで進めてきましたが、俗に言う「経験・勘・度胸」ではなく、体系立ったものを会得して、基本に則った農業をしていきたいと思っています。

本日はありがとうございました!


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