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晴天の日にこそ、雨傘を用意せよ #2

晴天の日にこそ、雨傘を用意せよ

この格言に初めて出会ったのは、「UOMO(ウオモ)」という集英社が発刊しているファッション雑誌の特集記事でした。

当時高級時計メイカー、ウブロ・ジャパンの社長を務められていた高倉豊さんのインタビュー記事です。

それ以来、とても気に入って、あらゆるところで使っています。

高倉さんは、博報堂を退社後、数々の外資系ブランドの日本法人トップを歴任された大変実績のある方です。

その後いろいろ調べていたら、高倉さんの著書「口紅は男に売り込め!」(ダイヤモンド社)の中にもこの格言について触れられていました。スタッフに常々言い続けていたそうです。

うまくいってる時は、誰しも成功が続くと思いがちです。ですが、永遠に続く成功などありません。どんなブランドにも、必ず売上が頭打ちになる時がきます。
売上が好調な時にこそ、いつか頭打ちになると思って次の手を考えておきなさい。
それが、会社が長く生き残れる唯一の方法だと言っても過言ではありません。
ビジョン、つまりブランドの理念や将来のあるべき姿も、ブランドのステージや時代に即して変わっていくもの。節目節目で目指すべきものを見直していくことが必要です。

この格言は、「環境変化に対応すること」「常にそれを見据えた準備をしておくこと」の重要性を的確に表していると思います。

高倉さんは、企業としての売上目標の達成やブランド維持の観点で主にマーケティングや経営戦略の文脈でお話されておりましたが、それだけではなく、リスク管理を含む経営全般や個人の人生設計にまで、幅広く応用できる考え方だと思います。

言われていることはとてもシンプルで、当たり前のことように思えますが、実際には「天気のいい日に雨が降る時のこと」を考えてる人は意外に少なく、そこに大きな差が生まれるのだと思います。

今回の新型コロナ禍も多くの産業で大変な試練と向き合っていると思いますが、日頃からムダを省き、効率的な経営を志向し、利益率を高めると共に、しっかり現金資産を蓄えてきたところは、苦しいながらも耐えられているようです。

晴天の日にこそ、雨傘を用意せよ

「うまくいってる時こそ、次の手を忘れないようにすれば成功が続く」

今後も肝に銘じたいと思います。

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