【閑話】福田恆存が考えてきた問い
何を疑問と感じるかでその人がどういう人間かが分かる、と言ったら言い過ぎだろうか。とにかく、発する問いにはその人の本質が現れているように思う。答えは粉飾できる。だが問いには、精神の姿態がそのままの形で現れているように思うのである。
・はたして理解は美徳であるか(『理解といふこと』)
・散文を書くとはどういう営みか(『批評家と作家との乖離について』)
・自己を描くとはどういうことか(『私小説のために』)
・文芸批評とは何か(『批評の正しき読み方』)
・文学における素材の価値と